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キラキラ共和国
いつものように娘の風邪がうつり、最近は家でじっとしている。
私は喘息持ちなので、咳がひどくなるのが怖いけれど、今回はいつもよりはマシかも。
どんなに気をつけても、周りに風邪の人がいると、うつってしまうんだよなぁ。
冬は風邪の頻度が高くなり嫌になるけど、じっと嵐が去るのを待つしかない。
最近は少しでも喘息を改善したいと思い、20代の頃にハマっていたヨガを再開した。
と言っても、家でYouTubeをかけて布団の上でやるだけなんだけど、とてもリフレッシュできる。
ウォーキングやヨガ、スイミングなど、軽い運動をするのは呼吸器系の強化に良いらしい。
何より1人で静かな時間を過ごすのが好きな私には、合っていると感じている。
娘を妊娠して辞めるまで、ヨガの受付でバイトをしていたこともあった。
初めて来るお客さんが、レッスンの後に清々しい顔をして帰っていく姿を見るのが、好きだったな。
さて、家でゆっくり体調を整えるしかない時は、やはり読書が私の最大のお供だ。
最近は小川糸さんの「つるかめ助産院」を読み終え、「キラキラ共和国」を図書館で借りてきた。
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「キラキラ共和国」は「ツバキ文具店」の続編である。
「ツバキ文具店」は私のお気に入りなので、文庫本を買い、家に置いてある。
元々私の母が小川糸さんの小説をよく図書館で借りていて、そこから私も読み始めた。
母が、「この話、あなたたちの逆パターンよ!」と言っていた。
「ツバキ文具店」では、代書屋をやっている主人公の鳩子が文通友達のQPちゃんという女の子と、そのお父さんと仲良くなる。
QPちゃんのお母さんは亡くなってしまっている。
そしてラストでは、そのお父さんに鳩子が交際を申し込まれるところで終わっているのだが、「キラキラ共和国」ではその続きで、鳩子が結婚して3人での生活が始まるところから描かれている。
私は死別ではないが離婚をしていて、シングルマザーになり娘を育てていたが、一昨年に再婚をした。
私のように母と娘の家族ではなく、父と娘の家族が再婚した後の物語だからか、母は逆パターンと言ったようだ。
「キラキラ共和国」では、QPちゃんは小学校に入学したてになっていた。
まさに4月から小学校へ入学する私の娘。
前作でひらがなが鏡文字になった手紙をくれるところなんて、そっくり。
子どもらしい仕草や行動も、なんだか娘のことに思えて、読みながら愛おしくなる。
主人公の鳩子とQPちゃんのやりとりが温かくて、盲目の少年がお母さんに一生懸命書く手紙がとても優しくて…
1章目の「ヨモギ団子」を読み終えただけなのに、もう2、3回は泣いていた。
小川糸さんの小説は、心が温まるし、なんだか大切なことを思い出させてくれる。
そして何より、出てくるお料理が全部とっっっても美味しそう!!
本なのに、匂いをかぎたくなるし、食べてみたいーーーってなる。
この本では鎌倉の地図付きでいろんなお店が出てくるから、鎌倉を訪ねてみたくなる。
「ライオンのおやつ」という小説も、大好きだったなぁ。
まだまだ本の続きを読む楽しみが残っている。
小さな楽しみが一つでもあると、ちょっとだけ生きることが楽になるような気がする。
寒いのが苦手なので春が待ち遠しいけれど、年長児の娘と過ごせるのもあと少しかと思うと、日々を大切に、しっかり目に焼き付けなきゃな、と思う。
きっと、こんなふうに日曜日をべったり一緒に過ごせるのも、やがて減っていくのだろう。仲よしの友達ができれば、友達と遊ぶ方が楽しくなる。もうお菓子なんて作らない!一人で作れば、なんて、突き放される日が来るかもしれない。
自分だって、そうだった。だからこそ、今この瞬間を当たり前と思わずに、つねに、神様に感謝するような気持ちで過ごそうと思う。
私もこんな気持ちで日々を紡げたらいいな。
そして、この小説を教えてくれた母に感謝したくなる。
今度実家に帰ったら、本の感想でもゆっくり話し合いたい。