【AIの声が聞こえるか!?】電通 児玉氏の講演に関する記事がとてもためになった件
下記の議事が本日公開されており、とてもためになるなぁと思ったので共有します。
まず注目したのは下記です。
何らかの形で結果が出たAIプロジェクトの数
→15/46
完全に失敗したお蔵入りAIプロジェクトの数
→11/46
(残りの20件はどうなんたんだろう・・・とも思いつつ)
「完全に失敗したお蔵入りAIプロジェクトの数」が「何らかの形で結果が出たAIプロジェクトの数」に近しい数だけ存在するというのは、とてもリアルな数字だなぁと思います。
失敗が多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれだとは思いますが、過半数は何らかの結果を出しているという点で私はすごいなぁという印象でした。
そして特に注目したのは失敗の落とし穴としてあげられている下記の点からでした。
・AIを使うこと自体が目的化している
・「なんとなくAIでできそう」から始まる
・AIであれもこれも、こんなことまでやりたいとAIありきになっている
これらは、比較的最近よく言われ始めたなぁという印象のある落とし穴ですが、それを踏まえて記事で主張されている下記の点は、なるほどといった所感でした。
・「勘と経験」で行っていた業務がAI導入のポイント
・「解決すべき課題と求められる精度をしっかりと見定めてから走れ」
AI/機械学習の研究に取り組む私たちのコミュニティの中では、「学習中のAI/機械学習器の"声”が聞こえるようになったか?」と、よくいったりします。ある手法を扱うとき、その手法に対する勘と経験が研究に取り組む上で重要であるということです。手法ありきですで物事を考えています。
一方で、ビジネス応用の文脈であれば、手法ありきではなく、課題ありきということに改めて気づかされました。つまり、「課題の声が聞こえるか?」ということでしょうか。視点が変わっていても、結局重要視されるポイントは同じだなぁと知見が広がりました。
AI/機械学習の実験をしていると、何とも言語化しづらい感覚で試行錯誤している自分に気づかされます。そしてその感覚は多くの研究者・エンジニアに共有できているところかと思います。(時には、黒魔術と評されるほどです。)
この勘と経験すらも、AIと呼ばれる技術でカバーできるようになるのでしょうか?AIはAIの声が聞こえる日が来るのでしょうか・・・。
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