メンヘラテクノロジーと自分の共通点を見つけてホッとした話。
最近お友達のらんらんが頑張っている。
彼女は、ずっと言い続けてきた「彼氏を束縛したい」という気持ちを、社長になるという形で次のステップに進めている。
私がグッときたポイントは、記事の中で下記のように表現されている箇所だった。
「世の中を変えたい」「グローバルで戦いたい」「既存のビジネスを変革したい」。そんなメッセージが飛び交うスタートアップ業界の中で、高桑さんが抱える課題感は「彼氏との良好な関係をいかにつくるか」という極めて私的なもの。人類滅亡の危機に際して、世界か、彼氏かを選ぶときが来たら、高桑さんはあまり迷わず彼氏を選ぶタイプだ。しかし、その極私的な願望は、コミュニケーションをいかにコントロールするかというテーマに行き着いている。
なぜグッときたのか、お話ししていきたいと思う。
私の夢はドラえもんをつくることである。
そして、ドラえもんをつくることを通して "たくさんの人" を幸せにしたいとも思っている。
ちなみに現在、ミニドラのようなロボットをつくる取り組みをしている。(そのロボットの記事はよく、らんらんが書いてくれる。)
私にはよく聞かれる質問があるが、いつも答えに窮する。
「ドラえもんをつくって、どんな世界に変えたいのか?」
私がやりたいことは純粋に ドラえもんをつくりたい ということであって、世界を変えたいという発想はこれまであまり持っていなかった。
ドラえもんをつくることを通して"たくさんの人" を幸せにしたいと思っているが、"世界" を変えることで実現するというよりは"目の前の人" と、とことん向き合って実現したいと思う。
しかし、"目の前の人" ととことん向き合った結果 "たくさんの人" を幸せにするというのは難しい。"目の前の人" を一人一人幸せにしようとしたら、時間がとてもかかってしまう。"たくさんの人" を幸せにしようとしたら、いくら時間があっても足りない。
今までの常識としては、「 "たくさんの人" を幸せにしたいと思うなら、 "世界" を変える。」 という結論だったのだと思う。
そういう意味で、「ドラえもんをつくって、どんな世界に変えたいのか?」とは実に的を射た質問だと思う。しかし自分は、それにはあまりピンときていなかった。
結局、自分に対して納得感を与えてくれたのはドラえもんだった。
のび太はドラえもんと出会うことで、幸せな人生へと将来が変わっていく。私自身が幸せにしきれない人を、私が作ったドラえもんが、彼ら・彼女らにとことん向き合った結果として幸せにしたら、それは自分が目指す形だ。そして、世界に幸せな人がどんどん増えていったら、きっと世界は自然に良くなる。
らんらんに言ったら、そんなことは考えてないと言われるかもしれないが、「メンヘラ」というキーワードを使って、一番身近な部分から自分で人を幸せにできる彼女は、幸せな"人"を増やして、幸せな人の総和である"世界"をよくしていくのではないだろうか。
「メンヘラ」と「ドラえもん」という、一見かけ離れたキーワードで活動している間に、そういう共通点があるのかなぁと感じて、ホッとして、グッときたのであった。