どこかでは無い。どこかには、無い。
人は矛盾だらけの中を生きている。
愛したいのに突っぱねてみたり、優しくしたいのに見返りを求めてみたり。素直でいたいの拗ねてみたり愛して欲しいのに可愛げのないセリフを吐いてみたりニコッって笑いたいのに舌打ちをしてみたり。惨めな自分でいたくないのに惨めな自分であろうとする。
ほんの少しの勇気が出ない自分を責めたり、はたまた誰かと比べて落ち込んでみたり。
幸せを探してやり方を求めてみても永遠と堂々巡りを続けてしまうのは自分で自分を満たしていないからだと思う。
満たすこと。それはありのままでいることとも少し違うようにも思う。
穴が開いたまんま進んでいくことも出来る。だけどそのうち虚しくなってくるだろうし、また何かを別の幸せを求めてしまうのは結局は穴が塞がっていないからだ。
いくら頭で理解していても
いくら誰かに愛の言葉をささやかれていても
いくら自分自身を認めよう、許そう、愛そう、抱きしめようと思ってみたとしても
自分で自分の穴を塞がない限り空っぽ感は拭えないだろう
何か明確な万人に共通する幸せがあるならば、人はきっとこんなに迷わない。
自分で自分を幸せにすることは、面倒で難しい。ひとつずつ脱皮してくしかないのだ。
亀のような歩みでも。