osaosamumumu

29歳 足のサイズは27.5cm

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最近の記事

お星さまが見えない

疲れが取れない。歳を重ねるにつれて、まあ本当に疲れが取れなくなる。 寝ても疲れが取れないし、そもそも寝れなかったりもする。寝るのも体力を使う、と大人が言っていた意味がなんとなく分かるようになってきた。 だいたい、電車に乗っている時なんかずっとグッタリしている。首都圏の電車は、景色も何もなくて、大量の人を効率良く運ぶための箱でしかない。 電車に乗るのもグッタリするから、たまに家の最寄駅よりひとつ手前で降りて、歩いて帰る。 多分そっちの方が体力を使うんだけど、なんだか気持ちは

    • TOKYOを駆ける

      2024年10月20日(日)、東京レガシーハーフマラソン2024に出場した。 1年ほど前からランニングを始めたのだが、その頃から出たかった大会、楽しかったのでせっかくなら気持ちを文字に残しておきたくなった。 東京レガシーハーフマラソン。国立競技場から四谷、後楽園、神田、日本橋など"THE TOKYO"といった地を駆ける21kmの走路。 マラソン競技に疎い方に対しては、「東京マラソンのハーフ版」という説明が最も簡単であろうと思う。おそらく、日本で最も大規模なハーフマラソンだ。

      • 死ぬまでワクワクしたいわ

        私は今年30歳になる学年で、1月生まれだからまだなんとなく30歳になるのは先だと思っていたのだけど、同級生がどんどん30歳になるものだから、そうか自分ももうすぐ30歳になるのかとあたふたしています。 風邪の治りが遅くなったし、当たり障りのない天気の話とかをできるようになりました。極めてシームレスに、でも着実に、大人のようになっています。 大人のようになると、公園で水風船で遊んでいるようなワクワクが遠ざかります。 昨日は、友人の結婚式でした。 小学校と中学校の同級生なのです

        • 知らない誰かに届け

          このnoteを書き始めたのは、2年ちょっと前のこと。 自分のこと、好きな人のこと、自分の思うこと、思っても仕方ないこと、書いて、休んで、気が向いたら書いて、みたいなことを2年くらい続けています。 誰も読んでくれないだろうし、誰も読んでくれなくて良くて、別に誰かに褒められなくて良くて、でもやっぱり誰かに認められたくて書き続けて、みたいな2年。 ありがたいことに、褒めてくれた人がいます。私の文章を、良いと言ってくれた人がいます。 だから、もうちょっと、文章を書くということを、

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        • エッセイ
          46本
        • コンテンツ紹介
          3本
        • ショートショート
          3本

        記事

          最近のこと

          最近はとても暑いです。災害級の暑さ、です。もう、外を歩くだけで体力が削られていくのが分かります。 最近はあまり体調が良くないです。暑いですから。ずっと疲れが取れないのです。 そんな時、大事なのは食事と睡眠です。栄養を摂って眠るのです。そうすれば、なんとか身体が動きます。 でも、食事と睡眠が上手くとれないと、どうにも身体が動きません。今日は、目が覚めて、しっかりと目が覚めた感覚があるのに、身体が動きませんでした。起きなきゃ、起きなきゃ、と思っていたら、暗くなっていました。そ

          最近のこと

          いっぱい噛んで食べる

          ……でね、この薬はね、セロトニンってやつの分泌を促してくれて、効き始めるのは…… 目の前の白衣を着たおじいちゃんが猫背上目遣いをしながら説明してくれている時、 セロトニンってアンメットで言ってた幸せホルモンのやつだ〜 なんてことが、ぽわっとした頭に浮かんでいた。 幸せホルモンが、こんな小さい薬を飲めば増える(出やすくなる?)というのがどうにも信じられない。絶対にグミをいっぱい噛んだ方が出るだろうに。 処方箋を受け取って向かった薬局は、狭いのに色褪せた栄養ドリンクのポスタ

          いっぱい噛んで食べる

          歩道橋と夜と約束

          片側3車線の国道は夜なのに関係なく車がびゅんびゅん走っていて、夜の方が車はちょっと速く走っているように見える。 これ見よがしにエンジンを吹かす車がいれば、のっそのっそと走る長いトラックがいたり、ヘッドライトが黄色がかっていたり真白なLEDだったりする。 車が走るための道だから、自分の足で歩くには信号も横断歩道も少ない。 その分歩道橋が架かっていて、「徒歩の方はどうぞ交通の妨げにならないようにこちらをお通りください」といった具合に、鉄とコンクリートの塊がどんとある。 いっぱ

          歩道橋と夜と約束

          厨に立つ私

          スーパーに行く時には、何を作ろうかな、ではなく、何が安いかな、と品物と値札を睨み、カゴを提げて歩く。 何を買っても、後でどうにかなると自分を信頼している(稀にどうにもならない時もある)。 ふむ、今日は茄子が安い。 茄子が安いということは、夏。 ふくふくと太った、色気のない茄子が3つ入った袋をカゴに入れ込んだ。 精肉コーナーを歩くと豚こま肉がいつもより安くて、あと鶏むね肉はいつでも安くて、とりあえずそのふたつをカゴに入れる。 他にも、"仕事から帰ってきてどうしようもないくらい

          厨に立つ私

          惣菜売場のオガワさん

          大学生の頃、スーパーの惣菜売場でアルバイトをしていた。週4日か5日、朝7:30に出勤して11:30に退勤する。たまに、16:30まで働く日もある。 だいたい私は7:29にタイムカードを切って、もうすでにせかせか動き回るパートさんたちが7〜8人いる作業場にだらっと入っていく。そんな私を誰も叱らなかった。 業者が洗濯しても取れないタレや油のシミが染み込んだユニフォームの袖をくいっと肘まで上げて、エメラルド色のハンドソープでゴシゴシ洗う。その後ブラシで爪の中まで磨き、仕上げにア

          惣菜売場のオガワさん

          コーヒーショップギャラン

          あー、おなかいっぱい。 そう言いながら彼女はお腹をさするけど、とてもいっぱいになったとは思えない、それはそれはペラペラなおなか。 テーブルには山賊焼という名前の揚げ鶏と、添え物のカットレタスがちょこん。 わたし葉っぱ食べるから、お肉食べていいよ、と、ペラペラおなかをさすりながら言うから、ありがとう、と言う。 僕ももう食欲はないけど、とても貧相な、懸賞金もかかっていないような弱々しい山賊を、胃に流し込んだ。 サラリーマン、山賊を呆気なく討伐。 わたし、最近レモンサワー覚えた

          コーヒーショップギャラン

          3行日記(2024/05/08)

          仏滅って縁起が悪いイメージだけど、週に1度は仏滅がやってくるらしい。 ふむ。今日なんだか調子が悪かったのも、仏滅のせいだ。 仏滅の翌日は大安になることが多いらしい。ふむ。じゃあきっと、明日はいい日。

          3行日記(2024/05/08)

          やっぱりなんでもない

          散歩してたら、すごく細い道に、小さな鳥居が建っているのを見つけたよ、とか その鳥居の隣に、食紅を垂らしたように鮮やかな花が咲いていて、ちょっと嫌だった、とか 朝の電車で高校生が、ずっと高校生でいたいって話していて眩しかった、とか 近所の和菓子屋さんで、お芋のソフトクリームが食べられるらしいよ、とか 西友で売ってたドレッシングが意外と美味しかったよ、とか 多分、こういうことを文字じゃなくて声で伝えられたら、それって結構、愛かもね。

          やっぱりなんでもない

          ぐつぐつ

          背中がじっとりする感覚で目が醒めた。 時間と温度と湿度をいっしょくたに教えてくれる箱に目をやる。 4:16、23.4℃、72%。 9歩進んで、無機質な白い便器で用を足し、加熱式タバコを熱し、吸って、吐いて。 少し湿ったシーツにもう一度触れたくなくて、少し錆びた台所へ。 昨日やけっぱちになって買った大根と、にんじんと、好んで買ったあぶらあげと、いつ買ったか忘れた白だしを、鍋に入れてぐつぐつ。 美味しい。 誰も言ってくれないから、喉と耳を別人格にして、褒めて、受け取る。

          できるだけ端を歩く

          「なんかさ、もういいかなって思うんだよね。」 友人にそう漏らしたことがある。 具体的な何かではなく、とにかく全てに対して。 自分の目の前にある空気とか、温度とか、色とか、そんな曖昧なものも含めて全てに。 彼は、おそらくそれを「死にたい」と受け取った様子だった。 厳密には、「死にたい」という欲求すらも湧かないくらい、何かをしたいと思えなかった。 「何もしたくない」ではなく、「何も考えや感情が湧かない」のだった。 彼は、私の言葉を受けて、努めて感情が揺れていないような表情をし

          できるだけ端を歩く

          手紙

          7年前の私へ。 「そのミス2回目。1回言ったことも分からないの?」 社会人になったばかりの頃、そう怒られてすごく焦っていたね。 知らない土地で、自分の親よりも年上の人たちに囲まれて、何もかもが初めて、知らないことばかりの仕事だったね。 「少しでも早く、この職場で戦力にならないと」 熱い気持ちはあるのに、自分の頭脳が追いつかなくて苦しかったね。 「こんなこともできないなんて、自分には何もできないんだ」 そうやって思い詰めてたね。 「1回じゃ覚えられないよね。大丈夫、30回もや

          こんな星の夜は

          いちばんの友達が結婚した。いや、正確に言えば入籍はもう少し前にしていたのだが、結婚式を挙げた。 いちばんの友達、というのはなんだかむず痒い。 友達に順番をつける気はないし、この友達がいちばん長い付き合いの友達というわけではないし。 でも、気を許せるとか、自分のことを理解してくれるとか、そういうのをひっくるめていちばんの友達と言うことにする。 彼とは小中学校の同級生なのだが、友達と言えるくらい仲良くなったのは中3になってからだった気がする。 なんで仲良くなったのかは正直覚えて

          こんな星の夜は