国際出産イニシアティブを知っていますか?

国際出産イニシアティブ(International Childbirth Initiative:以下「ICI」)は、安全で母子と家族を尊重した良質な出産ケアに必要な12の条件について、どんな出産施設でも取り組めるようにした世界的なイニシアティブです。創設組織は、国際産婦人科連合 (FIGO)国際助産師連盟(ICM)国際小児科学会(IPA)国際母子出産組織(IMBCO)ホワイトリボン連盟(WRA)の5団体で、2018年の創設以来、世界中の多くの賛同組織に支えられています。ICIの12ステップに正式に取り組む施設は、国際認証を受けて、現在30か国以上から100施設以上の出産施設が参加しており、日本からも参加する産院が生まれています。

ICIが発表した「母子・家族を尊重した安全なケアを実現する12のステップ」は、
世界保健機関(WHO)の出産ケアガイドライン
「ポジティブな出産体験のための分娩期ケア」(2018年)に沿っています
12ステップについて出産施設が自己評価
国際出産イニシアティブに参加する出産施設が増加中

ICIについて日本語でもっと詳しく知りたい方はこちらのウェブサイトをご覧ください。http://sites.google.com/view/ici-japan/

ICIは、今回のアンケート調査のように、安全で母子&家族を尊重した出産ケアができているかどうかを、その施設で出産した女性と付き添った人のフィードバックに基づいて自己評価し、より良いケアのために目標を立てて取り組みます。また、ケアを提供するスタッフも大切にされる環境づくりもステップの1つです。

ICIの活用方法は他にも、ICIを助産師の教育課程に取り入れている国(米国、スウェーデン、ケニア)、出産ケアのガイドラインに取り入れている国(ドイツ)、医療者の卒後研修に取り入れる国(フィリピン)など様々です。ICIの理想は、12ステップが地域や国のガイドラインや勧告に組み込まれ、政府や国際機関によって支援されることだそうです。日本でも、言葉の壁はありますが、ICIの仲間が増えていくことを願っています。

(ICI日本事務局 福澤)


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