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農文協・農業書センター その2
ほんとうの空の下で
農文協・農業書センター店長の荒井さんおすすめの一冊は
「ほんとうの空の下で」(ノグチクミコ著/自費出版)。
原発事故が奪ったおじいさんと愛犬シマの日常を描いたロングセラー絵本。
最近では現代アーティストの奈良美智さんのツイートもあり、さらに注目が集まっています。
絵本のモデルとなったのは川本年邦さん(享年87歳)。
ご自身が桃源郷とよんだ、福島県浪江町の山里に東京から移住し、ほぼ自給自足の暮らしを続けていました。
川本さんが「子どもは明日への希望」と、小学校や幼稚園で行っていた幻灯会。絵本は、幻灯のようにおじいさんと愛犬シマの最後の日までを描き出してゆきますー
この作品を農文協で取り扱うようになったのは不思議な経緯が。
遡る事2001年、農文協発行の現代農業2月増刊号では川本さんの山里での暮らしぶりを紹介していました。その十数年後、編集者が地方の駅前で偶然この絵本を見つけ、販売することになったのです。
東日本大震災から10年。
「今はコロナなどで震災の事は片隅にやられちゃってるけど、忘れちゃいけないことってあるんじゃないかなってね」と荒井さん。
農業書センターでは、この絵本を1冊購入すると現代農業で掲載した川本さんの記事のコピーを1部プレゼント中です(なくなり次第終了)。