にしおマラソン2025 振り返り
人生2回目のフルマラソンを走ってきました。
(にしおマラソン2024が初フル)
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〜スタートまで
夏〜1週間前まで
2024年は夏からしっかり体を作るために、走り込みを続けていました。
8月から10月は300kmを走り、それなりに速く走れると実感していました。
が、10月下旬から発生した右膝裏の張りから、左足首や右膝靱帯の痛みを感じるようになり、一気に走れなくなっていました。。
11月、12月は仕事が忙しかったのもあり、レース3つ(ハーフ、トレイル41k、10k)以外は、休み休みジョグをする程度に抑えました。
本格的に復帰したのは12月21日。
Garmincoachのメニューを活用して、10kジョグを中心に、20kを週1回、30kを1回のペースで走り込み。
1週間前〜当日朝
大会の1週間前からは距離を減らしながら、睡眠を充分に取るようにして万全の体調を作るように意識し、体調を整えていきました。
金曜の夜は飲み会だったのでスコアが落ちましたが、前日の夜にしっかり眠るためと自分に言いわけ。
土曜は1日眠気を感じながら、カーボローディングを意識して甘いものとか炭水化物を食べ続け、22時前には就寝
日曜の朝は5時半に起き、電車で西尾へ。
名鉄西尾線はランナーだらけでかなり混んでいましたが、なんとか座席を確保。
皆さんの足元を見ると、Adios ProやVapor3、メタパリとかのスーパーシューズがチラホラ。
それを見るだけで勝手に焦ってる自分。。
(マラソンは自分との戦いなのに、気が小さい・・・)
スタートの市役所は昨年同様、激混みで着替える場所すらほとんどない状態。
仕方なく床に荷物直置きで、さっさと着替え荷物預け。
初めて走る友人と合流し、記念撮影した後は、トイレへ。
屋外に設置された20台くらいの仮設トイレに対し、8:15の時点で100人以上の行列。なんとか間に合うと踏み、行列に並びました。
ゆっくりながらもなんとか進み、結局8:47にトイレイン→8:50 にブロックへ
MCや野口みずきさんの言葉を聞いてたら、気づけばスタート。
レース前の準備補給食などの準備
今回はフルマラソンで、3時間半以内にゴールすることを想定し、以下のような装備で臨みました。
水分
だいたい5k毎にエイドがあるので、基本は必要なし。お守りとしてソフトフラスクに500mLの水を用意しました。
補給食
こちらもエイド豊富。ただし即効性のある補給食は少なめ。そのため糖質を中心に消化吸収で負荷がかかりにくいものを準備しました。
・塩黒糖×2
・ブドウ糖×5
・レーズン+デーツ+クコの実+3種ナッツのオリジナルフード200g
ウェア
当日の予想気温は0/11℃で晴れ予報。走り出せば暖かくなると踏んで、温度調整ができるようにしました。
・キャップ CW-X
・アンダーウェア Millet ドライナミック メッシュ ノースリーブ
・タイツ CW-X ロング ジェネレーターモデル
・ソックス ERGOSTAR クロステーピング五本指ミドル 紙糸
・シューズ Asics Magic Speed 3
・グローブ Amazon スマホ対応
・アームカバー Workman
・ネックウォーマー Workman メリノウール
・バッグ Life Sprint ランニングベルト
レース中
今回は
エイド全制覇
サブ3.5はマスト
サブ320は現実的に達成したい
サブ315を狙ってみよう
の4つを目標に掲げました。
レースペースはネガティブスプリットを意識して
0-10k 0:49:00(4:50/K)
10-30K 2:19:00(4:34/K)
30-40k 3:04:00(4:29/K)
40ー42K 3:15:00(4:40/K)
みたいに走れたらと思いレースに臨みました。
(前半戦)〜10k
Bブロック前方からのスタートで、号砲からちょうど1分遅れでスタート
渋滞は多少あれど、周りはみんなそれなりに走れる人が多く道幅もあったのでスタート1kは4:57で走ることできました。
ここからは淡々と心拍を上げることなく進みます。
3キロ過ぎの道幅が狭くなった辺りで少し渋滞に巻き込まれるも、なんとかペースを保ちつつ、4キロあたりから堤防へ。
風も穏やかで気持ち良くペースを上げることでき、気づけばキロ4:30辺りで巡航。
第1エイド(5k)
→喉の渇きはなかったけれど、予防も含めてスポドリ取るも、盛大にこぼす。。
(ボランティアスタッフの人にもかけてしまいました。申し訳ありません・・・)
スポドリの効果か、急に尿意を感じ(まだスタートして20分・・)、6キロ過ぎのトイレへ・・・
焦りからタイツの紐をほどくことに戸惑って時間を1分ほどロス
(去年も同じトイレで同じことしてました・・)
それでも、すぐに復帰し、ピッチ185・心拍140を目安に一定のテンポを意識して再び淡々と進みます。
堤防を降りてからは主に農道。ひたすらフラットで開けた場所です。
第2エイド(8.2k)
→とりあえず水取って、一口
ここまでは応援もあり、順調に進むことができました。
(中盤戦)〜30k
相変わらずコースは農道。周りは何もなく、日差しが心地よい感じ。
ここでとりあえずミックスナッツを少し補給。
食べながら走ることはそんなに抵抗ないので、暇つぶしくらいの感覚で顎を動かします。
が、12k手前で靴紐が解けるアクシデント。
結び直す際に、解けないようにキツく結び直しました。
(これが後半のしんどさにつながるとは。。。。)
第3エイド(12kすぎ) 初フード!
グリーンティは相変わらす甘め。
カヌレはお腹にガツンとくる重たい系。
しっかりと食べて進みます。
ここからは市街地と住宅街に突入
たくさんの人が応援してくれて、楽しく走ることができました。
ところどころ細い道もありましたが、ランナーは程よくばらけているため走りにくさはありません。
第4エイド(15kすぎ) 第2給食!
さっき食べたばっかりやん!って思いながらも、とりあえずミニシュークリームを受け取って口に放り込む。
(ここから5kごとに食べっぱなしでした)
この辺りで右膝裏に少しずつ違和感を感じる。
じわーっとくる痛みを誤魔化しながら、着地に気をつけつつ進みました。
とはいえ、タイムが落ちるわけではなく4:30ペースで淡々と進みます。
そのまま18kすぎの海沿いまで、何事もなく到着。
去年は海沿いの道がひたすら続くことに心を折られたので、今年は何か楽しいことを考えて走ることにしました。
ひたすら周りをキョロキョロしたり、ミックスナッツを食べたり、周りを走っている人は何者か想像したり。
前半(うなぎエイド手前まで)の海岸線は1kちょっとで、余裕で乗り切ることできました。
第5エイド(20k) うなぎ!おにぎり!
にしおマラソン一番のお楽しみエイド!
(昨年と比べ、エイドの設置位置が工夫されていて、渋滞が起こりにくいようになっていてすぐに走りに復帰できました)
ウナギは脂がしっかり乗っていて、味付けも最高!
去年食べられなかったオニギリもバッチリ受け取り、コメの旨みを口中に感じながら、20kを通過。
順調なペース、晴れ渡る空、心地よい風、温かいおもてなしと声援。。
記録を出すための条件が揃っています。
あまりに順調かつ冷静に走れているなかで、21キロ過ぎの一色大橋は足に来る上り坂を走っているときにふと頭に気付く。
これまでのレースでは走ると心拍がかなり高くなる傾向がありました。
11月のハーフでは、Average180、Max195(タイム 1:33:17)
6月のウルトラも、Average152、Max192(タイム 12:59:13)
昨年の西尾フルも、Average153、Max193(タイム 3:53:40)
どのレースもスタート直後から心拍が上がり、アドレナリンをドバドバ感じながら走っていました。
ところが、今回のレースは走り出しから心拍140で安定。Maxも150を超える程度
これはトレーニングの賜物で心肺機能が強化された結果なのか。
もしくは努力が足りずもっと追い込めるという暗示なのか。
はたまたせっかく参加している大会に乗り気じゃないのか。
よくよく考えるとずっと淡々と走ってて、あまり盛り上がりがない。
アドレナリンのドバドバも感じない。
ちょっと違和感を感じながらも、足を進めます。
第6エイド(23k) 第4給食!
たけのこの里。口がパサパサになりながら、水で流し込む。
いよいよ4キロ続く海岸線。
暇すぎて動画撮ってみたりしてみました。
この辺りで、両足のシューズから違和感。
右足は紐の結び直しで強く結びすぎて、甲の辺りが痛い。
左足は計測チップが干渉して?親指付け根が痛い。
なんとかキロ4:30を維持しつつも、疲労をだいぶ感じるようになってきました。
第7エイド(26k) 第5給食!
このタイミングでエビセン。去年はこれ食べて口の中の水分を全て持っていかれたので、今年は食べずに給水だけ。(エビセンはポケットへ)
しんどさを感じつつも、28k過ぎて海岸線から矢作古川の堤防へ。
いよいよ足が重たくなってきたタイミングでしたが、応援の方が増えて少しやる気アップ。
第8エイド(28k)
水だけ受け取り、頭からいただきます。
別に暑く感じていたわけじゃないのに、意識がぼーっとしているから謎の行動。
周囲から見たらヤバいやつですね。
堤防沿いを走っていると、前方に大きな声で喋っているオバサン女性が軽やかに走ってました。
近づいてみると、野口みずきさん!
キロ4:50のペースで走りながらも沿道の声援に答えたり、ランナーに声かけたり。
綺麗なフォームと周りを楽しませようという雰囲気に、本当にいい人なんだと感じました。
野口さんの笑顔に元気をもらい、堤防から住宅街へ。
周囲のランナーさんと踏切時刻の心配をしながら足を進める。
この辺りから急激にペースが落ち込み、4:40/kで走るのがしんどい。。
なんとか回りに引っ張ってもらいながら、30キロまで到達しました。
第9エイド(30k)第6給食!
イカフライのレモン煮
去年はこのタイミングで藤田屋の大あん巻が提供され、甘さに元気を貰えました。
今年も同様と思っていたらまさかのイカフライ。。
咀嚼に時間がかかるんですよ。走りながら咀嚼すると、舌噛みそうになって危険です。
味はとってもよかったです。
(終盤戦)〜Goal
今思えば、完全に30kの壁です。
原因として考えられるのは、ミネラルの補給不足がちゃんとできていなかったこと。
そんなことにも気づかず、疲れたと思いながらもひたすら我慢。。
ふくらはぎは攣りかけ、手足に痺れを感じながらも、騙し騙し脚を進めます。
第10エイド(32.8k)第7給食!
踏切手前の大エイドは、アサリのラーメンを頂きました。
去年はここでラーメンスープを飲んで、温かさと美味しさで涙を流しました。
ラーメンの塩味が身体に染み、ちょっと 元気出て最後の10kに臨むつもりでランを再開。
さっきのイカフライが消化される前にラーメンがきたので、お腹が重たくなってきました。
キロ4:40を最低ラインと考えて必死で足を動かします。
踏切超えて、スライド区間→田んぼのど真ん中を意識朦朧としながら走りました。
周囲のランナーさんも脚が止まっている人がチラホラ。
そんな人たちを見て、ちょっと安心しつつも、なんとか次のエイドまでは走ろうと足を進めました。
第11エイド(35.5k)第8給食!
豚汁!
去年はAisinの前で開かれていた大規模私設エイドで、豚汁が振舞われていました。
温かくて具沢山で塩分が効いていて、激坂を走るモチベーションになる一杯だったので、そのイメージで今年も楽しみにしていたエイド。
が、今年は走るための効率を配慮してか、紙コップ半分程度の提供。
すでにお腹がいっぱいだったので、量としてはまぁ納得ですが、紙コップに入った状態で置かれていたために冷えていたのが残念でした。。
エイドではしっかり立ち止まって味わい。ついでに脚を休ませる言い訳を作りました。
エイド出発してすぐにトンネルゾーン
トンネル内はライトアップと書いてあったので、何が見られるかと思っていたら、まさかの青い照明が等間隔で並んでいるだけのもの。
私は目に入る光は刺激が強く感じる傾向があり、特に青い波長は頭が痛くなるので、このトンネルゾーンは一番きつかったです。
結局トンネル内でもサングラスをしたまま、真っ暗に感じながら早く終われと願って走り続けました。
豚汁効果か、この辺りは比較的脚が動きました。
今思えば、完全にミネラル不足に陥っていて、一時的に補給できた瞬間だけ動くけどそれ以外のタイミングはずっと攣りや痺れを抱えていました。
塩黒糖を持っていて、食べたいと思う瞬間は何度もあったのですが、なぜかそれを諦めてミネラル摂取を行わなかった自分の行動に疑問ばかりを感じます。。
第12エイド(37kすぎ)第9給食!
いよいよ西尾のハイライトでもある激坂が見えてきたところで、その手前に最後の給食!
エスセレクトゼリー(エネルギー補給)と水ようかん!
ゼリーはスギ薬局のオリジナル商品かと思いますが、これ飲んだ瞬間、めっちゃ元気になりました。
枯渇状態に一気に染み込む糖質とアミノ酸。液体の方が体に入ることが体感できました。
水ようかんは食べる余裕なくてポケットへ。
1キロ続く激坂は、たくさんの応援が励ましになり結構走ることできました。
途中2度ほど脚を止めてしまいましたが、最低限の落ち込み(キロ5:00-5:20)で乗り切る。
上り坂は得意なので、ここでの落ち込みを少なくできたのは今大会の良かったポイント
そして、最近は下り坂で膝に負荷がかからないような練習をしてきた成果か、登り切った後は40キロまで、一気にペースを巻き返せたのも良かったポイントです。
坂を下り切ったらあとは残り2キロ!
この2キロが延々と続くかのように長く感じますが、キロ4:40を目標に走ります。
住宅街でたくさんの応援をいただきながら、最後の第12エイドまで。
最後は給食がなかったので、給水はパスして走ります。
時計を見ると、3:06→サブ315は厳しい。320は確信!
そんなことを思った瞬間、ちょっと気持ちが折れてしまいました。。
最後の橋を越え、ゴールまで続く直線の手前で、脚を止めたランナー発見。
それに安心したのか、なぜか自分まで歩き出す。。。
(豆腐のメンタルや。。)
最後の直線500mはなんとか走ろうと脚を動かし、4:30ペースで走りゴール。
手足の痺れがひどくなり、ふくらはぎもずっと緩く攣った状態でしたが、なんとか前に進むことはできました。
レースの振り返り
ポジティブ(狙ってできたこと)
心拍の大幅な低下
夏からできるだけ毎日走るようにしてきたことで、心肺機能は明らかに強くなり、ジョグしても心拍を抑えて長い時間走れる身体になりました。
下り坂の対策
元々上り坂は得意でしたが、下り坂では膝が悲鳴をあげて走れなくなっていました。これを対策するために、前傾姿勢で重力に任せて下り坂を走れうように練習をしてきました。最後の下りでしっかり走れたことは、この成果が出たと感じています。
ネガティブ(改善できる点)
補給戦略
30kの壁をしっかり体感するレースになりました。今回はウルトラマラソンの経験から、早いタイミングで補給をしたら吸収できて最後まで走り切れるだろうと考えて、ドライフルーツとミックスナッツを補給食として持ち込みました。
しかし実際には、ミネラル不足(塩分含む)と、即効性の糖質不足を実感することになりました。
脂質代謝はある程度できているけれど、フルをキロ4分台前半で走ろうとすると、代謝が追いつかずにエネルギーが枯渇します。
ジェルは体質的に得意ではないので、塩黒糖やブドウ糖タブレット(今回は持っていったが利用せず)や塩分タブレットなどを活用することと、スポーツドリンクを積極的に摂取することを意識してみます。
靴紐とタイツ
スタート前のトイレ行列もあって、シューズの紐をしっかり結ばないままレースがスタートしてしまいました。
結果的にそれが途中の紐解けに繋がり、右足のキツさにつながってしまったこと、左足の圧迫から痛みを抱えながら走ることになりました。
少し時間をかけて準備したら発生しなかったトラブルなので、経験値が上がったと捉えることにします。
また、今回はタイツを履いて走りましたが、締め付けがキツく、不自由に感じる部分がありました。
以前から膝を痛めているため、膝保護のためタイツを利用していますが、走り方の工夫がきちんとできれば必要ないのではとも感じており、今後のランニングで確かめたいと思います。
気持ちの弱さ
気持ちが切れる瞬間が何度かあり、足を止めてしまう場面がありました。
基本的にしゃべっていると気持ちが紛れて走れるんですが、サブ3ペースで走る人に話しかけるのはちょっと気が引けます。
じゃあ誰と喋ればいいのか?独り言??
ポジティブな言葉で喋り続ける方法、あれば教えてください。
アドレナリンとエンドルフィン
今回は心拍が低くて、アドレナリンの分泌を感じることがありませんでした。
エンドルフィンの分泌も進まないから、興奮することなく淡々と作業をこなすように走ることになりました。
当然、ランナーズハイみたいな気持ちも起こらず、言ってしまえば全く面白くないレースでした。。
記録を狙うことよりも楽しく走ることが大切だと思っているのに、この感情は非常に由々しき状況です。
どうやったら楽しく走ることできるのか?
そのために、脳内麻薬をどうやって発生させるか?
カエフィン錠剤の利用も含めて検討が必要です。
今後に向けて
ここまで色々と書いてきましたが、レースとしては昨年の記録を30分以上更新することができ、結果だけみたらそれなりに満足です。
でも、この満足していない自分とどこで折り合いをつけるのか?
タイムを狙うならサブ3で、これを狙うための方法はなんとなくイメージできました。
例えば
毎週30k走
週1閾値走
350−400k/月の走り込み
ジェルとカフェイン
スーパーシューズ
でも、それで本当に楽しいのか?ってことを考えると、悩みます。
ワラーチで走ることも楽しいし、トレイルもやりたいし、ウルトラも走りたいし。
色々やる中で、フルマラソンの記録を伸ばしていけたらと思います。
まずは次の名古屋シティマラソンでサブ90(可能であればサブ85)を目安に、楽しく走っていきます。