Vol.3 臨床経験10年で一人前?〜臨床10年を振り返る〜


こんにちは、さぶかるです。


本日は、今自分がOT10年目として、求められている役割をかいた上で、
臨床は10年で一人前って言われている理由、本当は一人前はその先にあることを書こうと思います。

是非、仲間である全国の板挟み世代、中堅セラピストさん達に読んでいただければと思います。
※新人さん・若手さん向けの記事はVol1.2.を参照ください。




①当院の主観的な10年のリハビリ部の変遷
※自分の思考を伝える自己紹介みたいなものなので、毎回端的にしながら載せてるので、読み飛ばしてくださってOKです。

②新人職員の悩みと10年目の先輩が送るアドバイス
※Vol1を参照ください
https://note.com/osake_musiclove/n/n79fc7d3e9958

③若手の力強さと過ちと半人前になっていくために
(臨床3〜10年目の方へ)
※Vol.2を参照ください
https://note.com/osake_musiclove/n/n351404e78150


④10年目作業療法士としての立ち位置と役割
(同じ板挟み世代とベテランさんへ)
今回はここです!


⑤作業療法の魅力
(全てのOTの方へ)


①当院の主観的な10年のリハビリ部の変遷

当院はリハビリにも力を入れている忙しい急性期病院です。
入職時はリハスタッフも現在の半分くらいで、それでも急性期病院の中では多い方でした。


入職当初は、所謂、ブ◯ック企業的な感じで
研修、飲み会、キャンプなど、強制参加の空気で、勉強会もほぼ毎日定時終わりから始まる職場でした笑


女性職員は結婚を契機に辞めて、既婚者自体も少ない職場でした。

そこから、男性育休の取得、働き方改革、職員の思考の変化、…etc.

10年間で、時代の流れがあり、
少しずつ【働きやすい職場】への意識が向き始めたと思います。

まだ、今も不十分で、課題は山積みですが

より生産性の高い組織
クライアント・個々職員に重きを置く環境

へと少しずつ向かい始めているところです。


そんなこんなで、オシャレに言えば
ブラック風から、カフェオレ風になり、カフェランベルセ(ミルク多め)風を目指しているといった感じですかね。



④10年目作業療法士としての立ち位置と役割

よく、臨床経験が10年になって、
やっとセラピストは一人前だ!って言われます。


実際、10年経った自分自身に抱く率直な感想は…

あんまり変わっていない笑

確かに臨床でも業務でも突然なものにある程度対応できるようになりましたが、
まだまだ分からないことばかりで、自己研鑽の必要な毎日です。


脳血管障害を中心に日々働いているので、
脳血管障害のOTについては少しはマシですが、他の分野は本当に浅いですし…

後輩・学生指導、上司の話を聞く…この辺は何年も前から何も変わっていません。



では、何が変わったのか?
若手を脱して行こうとしている一人前(?)は何が違うのか…


上と下のスタッフ、他職種との関係を繋ぐ役割

ズバリ、今の自分の世代にはコレが求められていると考えています。



どんな風に10年目の役割をまとめようか悩んでいたのですが
「おにぎり🍙事件」というもので説明をします笑



毎朝、患者様がまだ誰もいない時間のリハ室で朝礼をする職場で
若いスタッフが朝礼直前に食べ物を食べていました。

朝礼の開始と同時にマスクをつけて、全体の方を向いた彼ですが
それをみた主任さんが全体の前でいきなり怒り出しました。


“リハ室は、患者様の治療をする神聖な場やぞ!おにぎり食べてて、患者様に向き合う準備ができていない!それでもプロか!”
…的な内容を数分、怒りに任せて言いました。


当然、
マスクをしていて食べている風もない彼と怒りに我を失う主任さんに、周りは状況がわからず困惑でした笑

一年目の中には“怖かった”と声もありました。



…これを聞いて、主任さん意味がわからないってなりましたかね?


補足を言うと…
基本的に患者様のいない時間帯はご飯を食べて良いです。
ただ、朝礼は業務始まりの時間からするので、勤務時間なのは事実です。
そして、若い人が多い職場なので、よく飲食物が片付けられてないことがあった経緯もありました。



これを聞いて
・主任さんもみんなの前で個人を責める必要はないのでは?
・業務開始前に片付けはしといた方がいいよね

…的なところに収束するのでしょうか?


ちなみに、とある10年目は
朝の業務ギリギリまで食べるほど、仕事のモチベを作ろうとしたおにぎりの具が何の具だったのかが気になりました笑

そして、若いスタッフに聞くと
「おにぎりでなくて、ワッフルを食べてました。」と回答いただきました笑

                    fin.


このエピソードで
僕は、むしろ朝のミーティングに時間を割くのがイヤなので、意見としては
「そもそもミーティングをなくしましょう」です笑




ただ、10年目の役割として動くとなると、
・全体の前で必要以上の言葉で怒ってしまった主任さん
・全体で怒られた若いスタッフ

双方が落ち込んでいないか、今後につながるにはどうすればよいか…を考えます。




まずは若いスタッフに声をかけて、
逆にキレてないか、落ち込んでないか、(おにぎりの具はなにか)を聞きます。


ルールってめんどくさいよね、って共感しつつ、
キレてたら、注意はするでしょうし
落ち込んでたら、励ますでしょう。



主任さんに掘り返すのも失礼なので、
話してくれたら、若手が反省の意図を持っていたことを伝えますし、
その話題じゃなくても、話すタイミングを作って普段通りに振る舞えているか観察します。




ちょっと突拍子もないエピソードで書きましたが…


10年働いていると、いわゆる嫌われている上司にも話せるようになります。
ギリギリ若い世代なので、新人ぐらいの若いスタッフとも話せると思います。



僕も今年度のテーマに「心理的安全性」という言葉を置いています。


心理的安全性とは
自分の意見や気持ちを安心して表現できる状態
と言われています。


この心理的安全性が高いと、生産性の高い職場になるとも言われています。



自分が尊敬できる人の言葉は聞くし、
そうでない人の言葉は聞きたくない。

この言葉を軸に

若手には、
自分が臨床面で優れているところ、相談しやすい人になれるよう関わるようにしています。


上司には、
この人に頼めば大丈夫だな、と思ってもらえるようにしています。




そのためにも
10年目は臨床知識の中で、得意なところを特化したり、満遍なく見れるようにしたり成長が必要ですが

もう一つ、コミュニケーションスキルも必要になります!



今はコミュニケーションスキルも勉強できる良い時代になりました!
アンガーマネジメント、心理的安全性、話す力、聞く力…たくさんの人気著書が出来ていますね!




そうやってやってく中で、
自称コミュ障の自分も「コミュニケーションスキルが高い」と上司に評価されるようになりました笑





そうやって、自分の立場を築いた上で
「朝のミーティングを無くす案」…みたいな自分の意見を忌憚なく出していけるのかと思っています。

自分も尊敬してもらわないと、話はきいてくれませんし、
相手を尊敬していかないと、自分も意見を言っていけないですからね!




でも、まだまだ臨床も立場も半人前で
周りの力を借りながら、何とかできています。


いつか、周りの手を借りなくても
必要なところに必要なアプローチができるようになれば一人前なのでしょう。

それが、見えてくるから10年目は一人前って言われるのでしょうね!




さて、ここまではあまりOTに関係のない
新人、若手、10年目のことを書きました。

次回は自分の思う臨床のOTの魅力を書きたいと思います。
ここまで、読んでくださり、ありがとうございました!

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