Vol.4 作業療法の魅力〜臨床10年を振り返る〜
どうも、さぶかるです。
今回はVol.4にまで分けて書いてきた
臨床10年を振り返る意味でまとめてきた自身の思いの最終章です。
作業療法士として、自分の思う作業療法の魅力を書ければと思っています。
これから作業療法士を目指す学生さんや、実際働いている作業療法士さんに届けばと思います。
ちなみに、3年前の自分が思う作業療法を書いているので、もしよろしければ、そちらもどうぞ。
目次
①当院の主観的な10年のリハビリ部の変遷
※自分の思考を伝える自己紹介みたいなものなので、毎回端的にしながら載せてるので、読み飛ばしてくださってOKです。②新人職員の悩みと10年目の先輩が送るアドバイス
※Vol1を参照ください
https://note.com/osake_musiclove/n/n79fc7d3e9958③若手の力強さと過ちと半人前になっていくために
(臨床3〜10年目の方へ)
※Vol.2を参照ください
https://note.com/osake_musiclove/n/n351404e78150④10年目作業療法士としての立ち位置と役割
(同じ板挟み世代とベテランさんへ)
※Vol.3を参照ください
https://note.com/osake_musiclove/n/ne91db17dcb62
⑤作業療法の魅力
(全てのOTの方へ)
※今回はここです。
①当院の主観的な10年のリハビリ部の変遷
当院はリハビリにも力を入れている忙しい急性期病院です。
入職当初は、更に忙しく、
勉強会もほぼ毎日定時終わりから始まり、息を吐く間もない環境でした。
そのため、入れ替わりの激しい職場でした。
今も入れ替わりは激しいですが、今ではスタッフもかなり増えて、大規模な部署となりました。
そのためか
少しずつ【働きやすい職場】への意識が向き始めてきております。
※まだ、課題は山積みですが
そんな中、自分も上と下の中間の立場として、日々奮闘しているところです。
⑤作業療法の魅力
(全てのOTの方へ)
まずは、冒頭にリンクにも貼りましたが、
「作業療法士」ってなにしてるの?といったことを書こうと思います。
2018年に日本作業療法士協会が定義付けたものによると
と書かれています。
人々の健康と幸福の促進のために、その人の目的や価値の感じる生活行為に着目して、治療・指導・援助を行う。
その領域として、医療、保健、福祉、教育、職業などがある。
と定義されています。
3年前の自分と今も“ほぼ”同じ気持ちですが、
人が生きる上で医療、保健、福祉、教育、職業の領域に属さないことは少ないですし、
生きる上で生活行為がない人はいませんし、人それぞれ価値観も違います。
つまり、作業療法は
「対象は全ての人」
「人の数だけ個性がある」
と解釈しています。
ただ、作業療法士は職業であるため、
自身の身を置く領域での対象者(クライアント)に絞られるのかと思います。
例えば、自分は急性期病院に勤めているので、
患者様が主なクライアントとなります。
入院生活も生活行為の一つなので、
その人の人生の中で、かなり特異的かつ大事な悩む時期を扱わせていただいていると思っています。
その人の生活背景、人生観、病気に対する思い・受容…
氷山の一角に過ぎない極短い介入の中で、本当に色々な人生を見させていただいております。
「人の数だけ個性がある」分、毎日が勉強です!
そうして、その人の「作業」が少しでも前に向ける一助になれた時
自分の作業療法士としての役割を感じることができ、嬉しく思います。
自分のやりたいこと・求められていることが再び出来るようになる時や、少し前に進めた時って
“ほっと”、嬉しそうな顔をするんですよね!
本人もあるいは無自覚な、
その顔が自分にとっても最高の瞬間です!
それが作業療法士としての1番の魅力であることは今後も変わらないでしょう!
…ちなみに余談ですが、
患者様から「ありがとう」と言われることも多い仕事ですが
最近は、あまりこの発言をうかつに嬉しく取れなくなってきています。
もちろん、医療職にとって、患者様からの感謝の言葉は最高の褒め言葉です!
ただ、作業療法士としては
自分が感謝されることより、その人の“作業”の部分にプラスの作用が出ることで“健康や幸福”が促進されることの方が嬉しいです!
でも、これは作業療法士の驕りで
ので、氷山の一角しかみてない、その人の人生をわかっているはずなんかなくて
なので、感謝の言葉に最近は謙遜なく
「大したことはしてないよ」って返すようにしています。
あえて、憎まれ役に回って
その人の本当に価値のある作業を実現した経験も少なからずありますしね。
さて、もし、3年前の記事を読んでくださっている方がいれば
実はその時と今と明らかに違う考えをしている部分が1つだけあります。
当時は作業療法士として
仕事なので、対象者は入院患者様と書きました。
もろちん、主なクライアントとなるのは入院患者様で、特に担当患者様でしょう。
ただ、中間の立場になった10年目として
自分の担当患者様を回る…だけでは作業療法士としての求められる仕事(自分にとっての作業)ではなくなってきました!
新人教育、若手との関係性、上司との関係性、他職種との関係性…患者様だけをとっても自分の担当だけ把握しているだけではなくなってきました。
これは、OTに関わらず、全職種、全く別の業種でも言えることでしょう!
ただ、医療としての専門性に限らず
様々な領域でその真価を発揮できる作業療法士という仕事は
患者様だけでなく、職場で出会う人すべてが(自分も)クライアントとして専門性を持って対峙できる存在なのです!
今までの記事で新人・若手・10年目に向けたメッセージを書きましたが
やはり、すべてをクライアントとしての視点で見ているからこそなのでしょう!
そう思うと、プライベートでも
2児のパパとしての役割など、様々なところで作業療法士としての専門性を見出すことはできそうです!
もちろん、
わかりきることはできないことを前提としていますが、人との繋がりを専門性を持って向き合える作業療法士という職業に魅力と難しさと曖昧さと色々な感情をもっている今日この頃です!
今は脳血管障害を対象にみていますが、
どんな畑で働くとしても、作業療法士のやるべきことは多いのだろうと感じ、これからもゆる〜い感じですが自分らしく切磋琢磨していきたいと思います!
さて、最後まで読んでくださりありがとうございます。
来年は多分、長文はそんなに書かないと思いますが、
しょーもないことを変な目線で語っていくかと思います!良いお年を!
(年内に書き終えれて良かった)