豊中写真展ギャラリー巡り、友長勇介さんと「謎の作家」の展示
普段は大阪市内の写真展を回っているけれど、月に1回ぐらいは豊中の写真展ギャラリーへ行くことにしている。3軒あるが、どれも服部天神駅のすぐ近くに集中してあり、どれも硬派なギャラリーなので、いつも楽しみである。
ギャラリー176では、友長勇介さんの個展。1990年代に撮られたカラー作品。私も1990年代から、真面目に写真を始めたこともあって、沖縄に行ったことがないものの、懐かしく思いつつ拝見した。時代の空気、時代の色が濃厚に写し出されていた。こういうのを見ると、もっと普段から色んな記録を撮っておいた方がいいな…と実感する。
途中、若い男性が来られて、写真学生であると言う。彼は友長さんの作品を見て一言「赤い色が使われている」と指摘したが、それを聞いてハッとした。言われてみると、どの作品にも赤い色が象徴的かつ印象的に入っており、まるでこの展示の「テーマカラー」みたいになっている。。友長さん本人も気づいておらず、面白い発見となった。こういう気付きを得られるのは、リアルの写真展ならではの楽しみであろう。
ギャラリー176の下にある、G&S根雨でも友長勇介さんの個展。こちらは白黒写真のみ。ギャラリー176に伺う度に、友長さんとはいろんなお話をさせてもらっているけど、友長さんの写真をこんなにまとまった量で、じっくり拝見できるのは初めて。こちらも1990年代に遡る作品があり、友長さんの写真家人生の変遷を見られるは、新たな発見であった。
そして、ギャラリーSPURでは、「OVERLAPPING」という展示。こちらはオーナーの高林さんの作品と、もう一人の作家の作品が展示されていたが、その「もう一人の作家」の生涯を伺うと、とても気になって、魅了されてしまった。
世の中には、そういうこともあるのか…と深く感慨に耽けってしまった。こういうのも、リアルで写真展に足を運ばないとわからないことで、やっぱり写真展にはなるべく行かねば…と改めて思い直したのでした。