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西国三十三所第26番 一乗寺 人里離れた名刹

平成三十一年から令和元年にかけて西国三十三所札所を一巡し、申請をして、令和元年十一月末に札所会公認先達になった。
先達登録とともに送られてきたオレンジ色の袈裟、軸装納経帳、頭陀袋を持って、二巡目を始めている(氏名と登録番号の書かれた名札は恥ずかしいのと女一人旅の防犯上、頭陀袋の中に仕舞ってある)。
お参りの日々で記事を書く間もなく月日が経過してしまい、時系列で追うのが難しくなってしまった。気が向いたところから書くことにする。

朝、日も出ぬうちに家を出た。大阪府の北部、京都府のほど近くに住む私にとって、姫路は遠い。新大阪、新神戸、西明石、姫路。交通費を少しでも安く済ませたくて快速を使ったが、新幹線利用を視野に入れてもよかったと今となっては思う。
西国三十三所第二十六番札所、兵庫県加西市にある法華山一乗寺(ほっけさんいちじょうじ)へは、姫路駅北口からバスが出ている。
一乗寺といえば「一乗寺下り松(いちじょうじさがりまつ)の決闘」を思い浮かべる方がいるかもしれないが、京都のそれとは無関係である。

午前八時から開いているキュエル姫路一階の神姫バス姫路駅前案内所にて、姫路観光周遊ワイドフリーきっぷ一日券を購入し、十四番乗り場から九時発のバスに乗った。
ワイドフリーきっぷは一三〇〇円で販売されている。姫路駅北口から法華山一乗寺まで六六〇円(※令和元年十月に六四〇円より値上げ)のため、姫路駅と一乗寺の往復だけでも元が取れる。一日で第二十七番札所の圓教寺(えんぎょうじ)と両方に行きたい方は特に、姫路駅北口から法華山一乗寺、書写山ロープウェイのバス停留所までもが乗車対象となっているこの「ワイドフリーきっぷ」を買うとよい。
圓教寺のみの参拝なら、姫路駅北口から書写山ロープウェイの往復バスと往復ロープウェイがセットになった「書写山ロープウェイセット券」を買うとよい。

姫路駅から四十分ほどバスに揺られ、姫路市を出、加古川市を経て加西市に入り、法華山一乗寺に到着した。

階段を登ると見えてくる、三重塔。そして本堂。その見せ方が美しい。
特に三重塔は国宝で、下から見ても上から見ても美しいバランスで設計されている。
本堂に登ると、三重塔を見下ろすことができる。鐘楼の鐘も本堂から見えた。
簡単にではあるが経を唱え、納経印をいただいた。
開山堂、賽の河原を見て、下山、太子堂を回り、一乗寺入山受付へ戻ってきた。

一度目に訪れたときはさらりと一周して帰ってきてしまったが、神社仏閣巡りの日々のなか肥えてきた目で改めて見てみると、大変風情のある寺院であった。

バス停の横に休憩所があり、セルフサービスのお茶をいただいた。置き付けのガイドブックを読みながら帰りのバスを待つ。

バスを降りたら少し早めのお昼時である。
終点・姫路駅前で下車すると山陽百貨店や商店街がある。姫路駅より手前の姫路城大手門前で下車し、軽食を摂るか買い食いをして、姫路城下の雰囲気が味わうのも楽しい。
私は間髪入れず次に向かわねばならない。山陽姫路駅一階のローゲンマイヤーで美味なるパンをいくつか買ってバス停でかじり、昼食を済ませた。

次回、年に一度のご本尊開帳、書写山圓教寺(しょしゃざんえんぎょうじ)へ。

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第二十六番札所 法華山 一乗寺

読み:ほっけさん いちじょうじ

住所:兵庫県 加西市(かさいし) 坂本町(さかもとちょう)821-17

公共交通機関でのアクセス:
山陽新幹線 JR神戸線 播但線 姫路(ひめじ)駅
もしくは 山陽電鉄本線 山陽姫路(さんようひめじ)駅より
神姫バス 71系統 社(やしろ)[車庫前]行き
姫路駅(ひめじえき)北口 14番のりば→法華山 一乗寺(ほっけさん いちじょうじ)(所要時間37分・660円)
停留所すぐ

拝観料:500円
宝物館入館料:500円(拝観日もしくは事前予約)
参拝時間:8:00〜17:00

宗派:天台宗
本尊:聖観音菩薩(開帳は不定)

主な行事:4月4日 11月5日 宝物拝観日

創建:650年(白雉元年)
開基:法道(ほうどう)仙人

札所:
西国三十三所第26番
播磨西国三十三箇所第33番
神仏霊場巡拝の道第77番

御詠歌:
春は花 夏は橘 秋は菊
 いつも妙なる 法の華山


※上記は2020年1月時点の情報です。

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