境界(詩)

血の凍るほど冷え冷えとした夜
冷える程に僕は僕の心臓の高鳴りを
鋭く感じとることができる

皮膚を刺す程の寒さ
水を被せられたような痛み
私の私という意識を鋭く感じ取ることができる

ふかふかなタオルのような温かさ
包まれるほどくるまれるほど
感覚も輪郭も曖昧になる
僕が私で私が僕になる

朝になれば皆が
ばらばらになって世界に還っていく
おやすみなさい私

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