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巨大魚の頭カレーをみんなで食べよう! - おさかなだお長崎から生まれたエシカルフード体験

「エシカルフード」をご存じでしょうか。環境や社会に配慮した食品という意味ですが、そんな難しいことばかりではありません。

「おいしいもの食べたい」を突き詰めたら結果、実はエシカルフードだったということもあるものです。

今回は魚をテーマにしたそんなお話です。

「魚頭咖喱計画」

2024年8月18日、おさかなだお長崎から生まれたリアルイベント「FISH HEAD CURRY PROJECT(フィッシュヘッドカレープロジェクト)」第一弾が、東京・小伝馬町で開催されました。

「魚頭咖喱計画」、つまり、「巨大魚の頭から作った出汁カレーをみんなでおいしく食べようよ」というイベントです。

会場は食で人と人をつなぐオープンイノベーションスペース「Cafe+Lounge Genomic Giraffe」。

東京メトロ・人形町駅/小伝馬町駅から徒歩7分の裏路地にて、日中はカフェ&ラウンジ、17時以降は食事ができるBARとして運営しています。

パッケージがユニークなクラフトビールも、フレンドリーなスタッフも、ついふらっと立ち寄りたくなる理由に十分だと思います。

廃棄される魚たちに光を

この企画は、長崎から届いたある一言がきっかけとなりました。

「商品にできない魚の頭は廃棄するのにもお金がかかるんだよね」

FAO(国連食糧農業機関)が2020年に発表した報告書によると、世界で漁獲された魚のうち、30~35%は廃棄されています。

廃棄される理由は、サイズが小さい、獲れすぎた、人気がない、加工が難しいなど様々あります。

そうした「未利用魚」たちを積極的に活用しようとする取り組みは始まっており、今日では、未利用魚に特化したサブスクサービスや珍しい魚の仕入れに積極的に取り組む鮮魚店も登場しています。

気になった方はぜひ、検索してみてください。

おさかなだお長崎のメンバーが長崎の漁業関係者と話をしていると、ちょうど今、手元に「シイラ」の頭があるということでした。

そこで今回のイベント、「FISH HEAD CURRY PROJECT」の主役はシイラに決まりました。

この頭を見れば、いかに大きな魚なのかがイメージできるはず!

日本人の舌がうまみを知る、東南アジア生まれのカレー

フィッシュヘッドカレーは東南アジアで親しまれている料理です。

その名の通り、魚の頭を使ったカレーですが、あら汁に慣れ親しんだ日本人なら、魚の出汁のおいしさをその舌がよく理解していることでしょう。

タイやハタなどの魚の頭をターメリックやクミン、レモングラスなどのスパイスやココナッツミルクと一緒にじっくり煮込んで作ります。

今回の主役であるシイラは、大きなものになると体長2mにも達することがある巨大魚です。

頭だけでも優に30cmはありました。

長崎から冷凍で送っていただいたんですが、これを解体するのも一苦労。

その分、出汁の取りがいがあります。

熱湯にさっとくぐらせ冷水に取り、臭みやクセを取ってから煮込みます。

コトコト時間をかけてうまみを引き出します

カレーにはトマト、オクラ、ナスも加え、夏の装いです。

今回、味比べとして、タイとブリのフィッシュヘッドカレーも作りました。

タイとブリで作ったフィッシュヘッドカレーも

カレーを煮込んでいる間、おさかなだお長崎のメンバーが、神奈川で釣ってきた魚でお刺身とお寿司を振舞ってくれました。

お刺身とお寿司をいただきながら、主役の登場を待ちます

30分ほど煮込み、フィッシュヘッドカレーが完成。

ココナッツミルクのまろやかな甘みにトマトの酸味がマッチし、フワフワ触感のシイラでさらにご飯が進みます。

左がシイラ、右がブリのフィッシュヘッドカレー

料理工程の違いもあるかもしれませんが、個人的には、シイラとタイとブリの中でもっとも出汁を感じられたのはブリでした。

シイラは何といってもあの見た目のインパクトが魅力的ですし、イベントなどで提供する際は、魅せ方を工夫することも大事なポイントになりそうです。

今回は実験的な取り組みとして第一弾を開催しましたが、今後、イベントでの販売も計画しています。

ぜひおさかなだお長崎からの新情報にご期待ください!

記事作成者: おさかなクルー おまつ

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