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採用試験でのマウントと矛盾(壱)

この記事は全3記事となります。
良かったら次回と次々回もみてください。

ほぼ事実に基づいたフィクションです。
よろしくどうぞ。

< 次回と次々回の記事 >


スカウト


何年か前に登録していた転職エージェントからスカウトが来た。
登録していた事をすっかり忘れていた。

求人内容にはざっくりと「 新規事業 」の文字があった。
見る人によっては何ともそそる殺し文句だ。

求人内容をよく読むと条件は決して悪くはない。
エージェントも私にあっていると強く推奨してくる。

エージェントは採用に至れば成果として報酬をもらう。
なので少しでも可能性ある人材は当然に強く推奨するだろう。

その辺りは理解しつつも深堀はやめておこう。


新規事業案の提出


その求人の応募条件には以下の記載があった。

・新規事業案の提出

これには少々違和感があった。

なぜなら、
それを求職者に求めるってことは自分たちでは考えない。
もしくは、
考えに至らないってことだと感じるからだ。

前者ならばある意味、
他力本願や他責思考なご都合主義感があり、

後者ならばある意味、
行き詰まったので外に投げ出した感がある。

そもそも論として、
ご縁があった場合、提出した事業案は採用されるのか?

おそらくはされないだろう…


上からのお達し


その企業は大手のグループ会社だったので
自分なりにはこう解釈をするようにした。

実際のところは上からのキラーパス的なお達しがあり、
とにかくそのお達しにお応えするためのものだろう。

つまりどちらかと言えば
パフォーマンス的な要素が大きいのだろうと。

そう考えながらも実際の理由はともあれ
「 新規事業 」に惹かれたのは間違いない。


条件


新規事業案にはいくつかの条件があった。

・親企業の事業に沿った内容であること。
・過去の決算内容から課題を見出すこと。
・ITを用いること。

どれも私がこれまでやっていた業務にマッチする。
やはりやってみる価値はありそうだ。

益々興味が沸き資料作成に気合いが入った。


無愛想な男


ビジネスコンテストに出るようなものではあるが
あまり現実味を帯びないものは避けよう。

3日ほどで草案資料はできあがった。
そこから調査や修正やらでおよそ一週間で完成した。

その求人は資料が出来次第に面接日程の調整をする。
とのことであったため早速エージェントに連絡。

そして面接当日を迎える。
プレゼンが出来るのだと思い楽しみにしていた。

開始時刻から15分遅れてとても無愛想な男が現れた。



つづく。

応援よろしくお願いいたします <(_ _)>