好きを仕事にするには”あれ”が必要
というわけで、今回は、「好きなことは仕事にする」というお話をしていきたいと思います。
みなさん、タイトルを見て、あれ?先日、好きなことを仕事にするなって言ってたじゃない?と思われているかと思います。今日は、好きなことを仕事にできるのには、こんなことが必要という、そんなお話です。
学生さんの就職活動はそろそろ始まる時期なんでしょうか。真新しいスーツでビジネス街を歩いている学生をよく見かけます。第一志望の仕事、また思いとは違う仕事、紆余曲折を経て、社会へデビューしたり、来年の春のあらたな1歩を目指して、これから戦いが始まっていきます。
ぼくは、社会人になる前、ダンサーを目指していました。何とかダンスを続けられる環境、それを求めて、いろんな道を探ってた覚えがあります。
ぼくの周りには、もちろん公務員も多いのですが、ダンサーやミュージシャンなど、スキを仕事にしている人。また、仕事をしている中でロマンを見つけてそこにこだわって現在仕事をされている人、いろいろいらっしゃいます。みんな、それぞれ、ぼくには真似できないと思う決断をもって仕事として、自分のロマンを追いかけています。
今日は、スキを仕事にするには、根拠のない揺るがない自信。誰かに喜んでもらうイメージが大切。
このことを、今日は僕が最近お話に触れた方のお話を通してお伝えしていきます。
今日のお話を最後まで聞いていただいて、その通りにやれという感じじゃなくて、ぼくはそういう考え方もあるというお話を参考にしてみてください。
僕は、人とテクノロジーをタップダンスでデザインする地方公務員としてタップダンスのお話や、コミュニケーション、キャリアコンサルタントなど、ぼくの身の回りに起こるいろんなお話を発信しています。
今回ご紹介する動画以外にも有益な情報がいっぱいあるので、ぜひチャンネル登録をしておいてください。
リアルを追求する
大阪北部は、1970年の大阪万博を契機に住宅地が開発された場所が多く、それから50年。全国的にも空き家対策などが叫ばれていて、地方自治体はその対策を求められています。
そんな中、僕がその情報に触れたのは、たまたまホームページでした。
最近、近くにJR南吹田駅ができたその駅近くの住宅地には長屋が軒を連ねています。その一角にある南吹田琥珀街。
最初、このまちに何かとても惹かれて、また、今、将来のタップの拠点を探していることもあり、見学させていただきたいとお願いしました。
時間を割いてご対応いただきました、ここのまちづくりをプロデュースされている川端寛之さん。
超ファンキーな不動産屋さんです。
南吹田琥珀街には、長屋をリノベーションした場所には、カフェやギター工房、カスタマイズキャンピングカー、フォトグラファーなど、店舗だけじゃなくて、お住いの方がいらっしゃったり、事務所があったり。
様々な方が、働き、暮らされています。
川端さんご自身も、南吹田琥珀街の企画を行いながら、いてもたってもいられなくなり、自ら一軒借りておられます。
南吹田琥珀街のホームページに書いているのを引用させていただきます。
この街のコンセプトは、「過去のような 未来のような 時空を超えたまち」。
誰かが作った、仕上げられた空間ではなく、「地面から雑草のように生えてきた生命力溢れるアジアのまち」。ここはもちろん日本なのだけど、アジアのまちの活気溢れる雑踏に混沌とした情景、つくられた感動ではなくて、そこに在るべくして在るもの、そういったイメージでまちを育てていく。
現在ある風景や空気感を壊さず、歴史やそこにあるリアルを大切にしながら、より安心して暮らせるまちに育てる。
そのためには、すべてを新しくして、きれいに見せるのではなく、今はもう見ることが少なくなった昔ながらのマテリアルを生かしつつまちを整えていく。
夜は、琥珀色の照明でまち全体を照らし、安心感や落ち着き、あたたかさ、 懐かしさを補完する。
こう示されています。
川端さんにお話を伺うと、いわゆる分譲でも賃貸でもマンションなどは、その使い道が決められたハコがあって、そこに合ったスタイルに人があわせて暮らしていく。でもまちの風景や空気感ってのは人がハコを使い、人と人が触れ合い、創られていくもの。こういうこだわりを持って琥珀街は、入居者ではなくて、街人を募集されています。
すごく、リアルにこだわられていて、例えば、街人については、地域や周りの人との相性も見たり、建て方やリノベーションについても、まちの原風景を活かしながら、隣からの音が少し聞こえるくらいの距離感がつくられています。また、事務所用、居住用というのではなく、使う人が使いやすいように設備も考えられており、たとえば、アンティーク調を普通ならわざと創る素材についても、素のままの素材で仕上げられています。要するに街には、住む、働く、憩う、いろんな目的の人たちが集まってまちを創っていく。
すべてがリアル。そこに南吹田琥珀街のテーマを教えていただきました。
実は、ご案内をいただいた次の日、再び琥珀街を訪れ、カフェに寄せていただくと、街のファンが来られていました。やはり、そこにあるごくごく自然な空気感に人を引き付ける要素があるんだと思います。
ロマンを追いかけて、仕事はあとからついてくる。
川端さんから、街を見学させていただいた後、お話をお伺いしました。以前は別の不動産会社に勤められてたそうですが、こだわりとロマンを持って現在お仕事されています。
僕は公務員ですが、公の同じにおいがするとお伝えしたときに、川端さんからでた言葉が印象的でした。それは、”僕の周りに来てくれる人の期待に応えたい。”
この言葉が、スキを仕事にする、一番のキーではないかと思います。
人を幸せにできる。それができれば生きていくためのお金はついてくる。ビジネスの本質ではないかと思います。
公務員は、たくさんの人を幸せにしなくてはいけないが、ぼくは手の届く僕の周りにいる人を幸せにしたい。
この言葉は、心に響きました。
もしかしたら、川端さんも最初からこのスタイルを求めてたのではなく、いろんな経験や人との出会いがあり、でも通じてあったのは、根拠のない自信。そんなことも教えていただきました。
この言葉は僕の周りにいる、スキを仕事にしている人たちに共通して言われているキーワードです。
自分の思うスタイルが、必ず人の幸せにつながる。そう自分を信じ切る根拠のない自信は、スキを仕事にするに欠かせないものだと思います。
誰かの幸せにつながるか
バンデューラが唱えた言葉”自己効力感”とは、自分が取り組もうとする行動についてやれるという自信、周りからの期待に対応できるという確信です。
その自己効力感を高めるには、成功体験の積み重ねや、うまくできている人を見ることでその気になる、ほかの人から言われて説得される、などが必要であるといわれています。
小さな成功体験を積み重ね、ほかの人をまねたり、YouTubeを見てその気になる。スキを仕事にするために、確信を持つ。これが大切ではないでしょうか。
また、バンデューラは、偶然は予測されずに起こるけども、いったん起こると予定されていたことと同じように、通常の連鎖の中に組み込まれて人の選択行動に影響を与えるという機会遭遇理論を唱えました。
ネットでも世界中のいろんな人とつながれる。本業以外にも、いろんな可能性がある時代。少しずつ成功体験を積み重ね、自己効力感を高めていく。こうして根拠がなくても自信・確信を持つことが、スキを仕事にすることにつながるのではと思います。ぼくもそうですが、そこに飛び込む勇気が一番大変ですから。
僕の場合、誰を幸せにできるか。家族は当然なんですが、やっぱり自分の仕事が市民の幸せにつながればと思っています。でも、何となく制度を考えているだけでは具体的な市民の顔も見えないし、だから最近は公務員も地域に出る、市民ニーズを肌で感じるということが大切です。
タップも昔はしたい!見せたい!目立ちたい!だけだったんですが、このタップがどう社会に活かされるか、誰の幸せにつながるのか。いつしか、こう考えに移ってきました。
タップができることでいろんな人と、音楽と、文化とつながれる。こんな風に人をつないで、気持ちをリッチに、そんなライフスタイルを提供できればと思っています。
さて、あなたの好きなものは、どう人を幸せにできるでしょうか。
まとめてみます。
南吹田琥珀街のまちづくりのプロデューサー川端さんにいろいろお伺いしました。リアルに街を次世代につなぐ。人が主人公のまちづくりを展開されているこだわりは、そこに暮らし、働く人たちの幸せにつながるものとして 、こうしたロマンに確信をもって仕事されています。
スキを仕事にするには、自己効力感が大切であり、これを高めるには小さな成功体験を積み重ねることが大事です。今はいろんな試みができる時代なので、小さく始めるのも一つの手段です。
今日も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
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人とテクノロジーをタップダンスでデザインする地方公務員 フクシンでした。
また次の動画でお会いしましょう。