![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161496317/rectangle_large_type_2_a011d94c9af3487db7753706cceeceee.png?width=1200)
01 公共政策マーケティング
公共政策って何?
公共政策
公務員の皆さんには、馴染みのある方もない方もあるのではないでしょうか。
ましてや、公務員じゃない方にはもっと馴染みがないのかも
公共政策とは、
社会全体の利益のために、国や地方自治体が作り出す方針や具体的な行動計画
より具体的に言うと、
貧困、環境問題、教育問題など、社会全体が抱える問題に対して、具体的な対策を立てて実行する社会問題の解決。
医療、福祉、交通など、国民の生活に直結する分野において、より良いサービスを提供するための仕組み作りを行う国民生活の向上。
法律の制定や執行を通じて、社会の秩序を維持し、安全な社会を実現する社会全体の秩序維持。
僕は、大阪府内の北部にある市で、財政や企画部門に在籍していたことが多く、この分野のトップランナーとして(誰も言ってくれないから、自分で言ってます)長く関わってきました。
市役所では、人事異動すると、転職したと思えるくらい仕事の常識が変わります。
市町村の仕事では、総務、民生、環境、保健衛生、農林水産業、商工、労働、土木、消防、教育といった分野。都道府県などでは、警察なども入ってきます。
それぞれの分野では、仕事の元となる法律も全然違っていて、異動したら1から学び直しになります。
かつて、公共政策は、介護、まちづくり、保健、一つ一つの世界で成り立っていました。市の仕事は、一番市民に近いところで動いていますが、最近では、横断的に政策を考えることが多い。
例えば、交通一つとっても、バリアフリーの面では福祉との連携、エコという点で自転車の活用とか、交通教育といったいろんな分野と関わってきます。
また、行政だけでは、公共サービスをきめ細かく届けることが難しく、また、持続させることも難しい。
すでに国で用意された制度に当てはめて政策を検討することよりも、いかに現場にあった政策を見つけるか、創るか。
創造性とアンテナを張っておくことが公務員には求められます。
マーケティングとは
マーケティングは、企業が顧客のニーズや欲求を満たし、自社の商品やサービスを売るための活動です。
顧客のニーズや競合他社の状況などを調査し、分析する市場調査。
顧客のニーズに合った商品やサービスを企画・開発する商品開発。
商品やサービスの価格を決定する価格設定。
商品やサービスを顧客に届けるため構築する流通経路。
広告、PR、販促活動などを通じて、商品やサービスの魅力を伝え、顧客に購入してもらうプロモーション。
顧客との関係を構築し、長期的な顧客とのつながりを築く顧客管理。
これらは全てマーケティングになります。
それにしてもマーケティングが必要なのでしょうか?
僕は3つの目的があると思います。
顧客のニーズを把握し、満足させるため。
競合他社との差別化。
売上を向上させるため。
現代社会では、商品やサービスがあふれています。
数ある中で、自社の商品やサービスを選んでもらうためには、効果的なマーケティング活動が不可欠です。
公共政策にマーケティングは必要?
かつて、行政の仕事は、与えられた任務を果たしていればそれでよかった。
でもそんな時代は終わりを迎えています。
日本は今、世界一の少子高齢化を迎えています。
これはかつて、どの国も経験したことのないこと。
日本創成会議が2014年に発表した報告書の中で、少子高齢化と人口流出が深刻な市町村を「消滅可能性都市」と定義し、そのリストを公表しました。
2040年までに20~39歳の女性が50%以上減少する可能性がある市町村を消滅可能性都市と定義し、当時の全国1799の市町村のうち、約半数の896の市町村が消滅可能性都市に該当するとの試算を発表しました。
考えられますか?
あなたの故郷も消滅する?
まちづくりでは、コンパクトシティといって都市機能を集約し、効率的に都市経営の運営を行う仕組みを作ろうとしています。つまり、市町村ごとに、自らの役割と機能を組み換えていく。
そんな時代です。
マーケティングの3つの目的を置き換えてみます。
市民のニーズを把握し、満足させるため。
競合他自治体との差別化。
独自財源を向上させるため。
もう、何を言おうとしているのか、あなたには分かりますよね。
セオリーは独特
僕も最近、起業を考えていて、書籍や動画、いろんなネタでマーケティングを学びますが、セオリーは共通しているように思います。
0→1 商品を作る段階
顧客に何の価値を与えられるのか、試行錯誤しながら、商品開発を進めます。これは、自分が何を提供できるのか、自己理解の一方、市場価値としての視点も合わせて、商品を作る段階です。
仮説→実行→検証→改善というPDCAサイクルを繰り返していきます。
1→10 再現性を繰り返して徐々にビジネスを安定化させる段階
一度商品を作ったら、その再現性を繰り返し、ビジネスとして安定化させていく段階です。この頃に商品作りや提供を、マニュアル化、システム化し、商品の仕様を標準化させ、同じサービスが提供できるように仕組み化します。
10→100 システムで多くの人に価値を提供するスケール化の段階
システム化された商品作りや提供で安定創業させる一方、横展開するために、違う分野への開拓を試みていきます。
基本はこの繰り返し。
非常にシンプルと言われています。
でも公共政策マーケティングでは、
0→1 事業を作る段階
1→100 事業ができたら、スケール化
100→10 スケール化した後、税収として還ってくる段階
10→1000 還ってくるとさらにスケール化する段階
こんな感覚で進んでいきます。
また、実はこれが一番大切
1→0 事業がうまく軌道に乗らなかったからやめる選択をする
100→10 ダウンサイジング
100→0 事業の統廃合・休止・廃止
公共政策マーケティングの旅に
これからあなたを連れていきます。