高くて買えないオールデン。
「値上げ」という言葉を聴かない日が無い程に、様々な物の値段が上がっておりますね。
勿論、靴の値上がりも結構なもので、今回お持ち込み頂いたオールデンのカーフを見ても、コロナ禍の期間中だけで1割程高くなっております。
そもそもこの手の靴は、履き方やメンテナンスにも左右されますが、一度購入すると限界を感じる状態になるのまでに数年、数十年という時間が経っています。
ですので、当時の購入感覚で新調しようとして見に行くと、手軽に買えない靴になっていたと言う声を最近よく耳にします。
2000年初頭6万円程度で買えた靴が、20年近く労働賃金がほぼ上がらず、靴の値段は12万円近くまで値上がってる訳ですから当たり前ですよね。
じゃ、もうオールデンは諦めましょう!
頑張って稼ぎましょう!
と、言う前に、限界に達したオールデンを履ける状態にして、好きな靴を履いて、新しいオールデンをお迎えする為に頑張りましょうと言う選択が残っています。
口が開いたソールは縫い留めて、ハーフソールとヒールを新しくして、穴が空いたカウンター、小指周りのライニング補修をすれば、この先暫くは何の問題もなく履いて頂けます。
最後は、アッパーを磨けば新品とまでは言いませんが、十分に気持ちよく履いて頂ける状態になったかと思います。
今回の限界状態からの復活にトータル¥14000。
新調すれば約12万円。
余裕が有れば新調しましょう。
今すぐ余裕がないならば、修理をした靴を履いて、その靴がダメになるまでに、新調する余裕を作りましょう。