日記
2024年9月9日(月)
この日は昭和99年9月9日であった。
昭和というのはとても長い年号であったが、平成も結構長かったので、妙な気分になる。
父母の持つ”昭和”のイメージと私の持つ”昭和”のイメージは自ずから異なるわけだが、今の若い子の”昭和”のイメージと、私の祖父母世代の持つそれは、同じ”昭和”という言葉で括ることも難しいほどに違っているだろう。
人生の長さ(あるいは短さ)について考える機会が、このところ多い。
ニシオンデンザメほど永く生きるのがよいのか、あるいは永かれと思って生きても、実は然して変わらないのか。
人が五十年を超えて生きるのが稀であった時代の人から見れば、現代人は倍近く生きることになるが、それによって質は大きく変化したのか。
蜉蝣は羽化して一日で、死ぬ。
八十余年の生とそれに、何の違いもありはしない。
ただ永劫の中に煌めく、一瞬の奇蹟があるだけなのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?