#48 どれくらいの人が農業体験をしたことがあるのか?
大阪農業の1番の魅力であり利点は都市と農地が近いことです。
田舎に行かないと体験できないと思われている農業体験が、日帰りでできてしまうのが都市農業の魅力です。
では、そもそもどれくらいの人が農業体験をしたことがあるのでしょうか?
※データ元(食生活および農林漁業体験に関する調査 2020年3月)
10人中4人は参加したことがある
「食生活及び農林漁業体験に関する調査」によると自分または家族が農業体験に参加したと答える人の割合は40%に上ります。
これを年齢・性別にみると20代で割合が高くなる傾向がありました。
きっかけを見てみると、「学校の取り組み」が最も多いです。
特に若い世代ほど学校の取り組みが多く、年齢が上がるほど家族の手伝いが多くなります。
この結果をみると、ここ20年程の学校教育の中で「農に触れる機会」が増えてきていることがわかりますね。
能動的に参加した人はどれくらいいるのか?
学校での経験も大切なのですが、あくまで「学校行事の1つ」で受動的なきっかけにすぎません。
そこで、上のグラフで「民間のツアー」や「地方自治体や地域の取り組み」で参加した人を仮に「能動的に参加した人」と捉えます。
すると、「能動的に参加した人」の割合は全体の6.0~9.3%となります。
農業体験に興味ある人はどれくらいいるのか?
一方で、実に60%もの人が農業体験に関心を持っています。
どの層でもまんべんなく関心は高いですが、特に小さいお子さんのいる30~40代の女性で少し関心が高くなっています。
まとめ
40%の人が何らかの形で農業体験に関わったことがある。
特に20代でその傾向が高い。
要因として、学校行事としての農業体験がここ20年で広がってきていることが推察される。
「能動的に参加したことのある人」は6~9%程度
60%の人が農業体験に関心を持っていて、小さいお子さんのいる世代で比較的関心が高い。
感想
20代の参加割合が高いことは意外でした。
昔は当たり前だった「農」や「自然」が徐々に薄れていく中で、ここ20年ほど学校教育が農・自然に力を入れてきた結果が表れているのだと思います。
ただ、これだけ関心のある人が多い(ニーズが多い)にも関わらず、実際に参加した人との乖離があるのが現状であり、そこの乖離を少しでも埋めていきたいと感じました。
次回以降はなぜこのような乖離が生じているのか、どうすればそれを埋められるのかを考えたいと思います!