
#28 生産者はどこに大阪産(もん)を売っているのか?
大阪産(もん)って普段あまり見かけませんが、生産者は府内に約8000人います。
みなさんどこに販売しているのでしょうか??他の都道府県と何か違いがあるのでしょうか??
今回は大阪産(もん)の販路を考えます。
農産物の販路
農産物の販売先は多様にあります。ざっくり分けるとこんな感じです。

もちろん、どの販路にもメリット・デメリットがあり、それぞれが重要な役割を果たしています。


では、大阪の生産者の販路にはどんな特徴があるのでしょうか?
大阪の生産者の販売先は!?
農林業センサスに、農産物の出荷先別経営体数という統計があります。そちらを見てみます。

※経営体は面積30a以上(露地野菜では15a、施設野菜では3.5a、果樹では10a以上が対象。その他花卉、畜産なども含む)
これらの実数値を割合に換算すると次のとおりです。

一番多いのは農協、次に直接販売です。
2015年から2020年にかけて、経営体数は大きく減少していますが、それぞれの販路はあまり減少していないことから、販路が段々と多様化している(より複数の販路を持つようになっている)ことがわかります。
全国の生産者の販売先は!?
では全国はどうでしょうか?


農協の割合が72%と圧倒的(大阪は52%)で、消費者への直接販売が21%とかなり低い(大阪は43%)です。
直売所での販売の割合も大阪の半分です。
大阪産(もん)の販路の特徴
まとめると以下の通りです。
〇JA出荷をしている経営体が最も多いが、全国に比べると割合が低い
〇全国と比べて消費者への直接販売の割合が高い
〇その中でも地域の直売所での販売が多い
〇ここ5年で販路が多様になってきている(より複数の販路を持つようになってきている)
やはり狭い面積の都市農業では、単価を上げる必要があること、消費者が近くに多いので、販路開拓が地方よりはしやすいこと、が要因としてあると思います。
年齢別や生産者の規模別での販路がわかれば、どういう販路でステップアップしているのかわかり面白そうですね!