ホテル旅館2024新年号原稿!
毎年寄稿している業界誌の年始の抱負・・・今年(というか来年)は下記のような原稿で掲載されています! 姿勢を質(ただ)す転換期 =セトレ2.0= 昨年はコロナ禍から観光需要、インバウンドが急回復し、様相転換の兆しを感じる1年でした
一方、世界的な物価上昇基調の中、国内でも原価の高騰、人件費高騰、またホテル・旅館業界の人材離れから多くの事業者が需要に見合う運営体制がままなっていない現実に直面しているのではないでしょうか
その中で当社は、「地域資源を企画編集する」というコンセプトを軸に添えホテルの価値を高めていく活動を行ってきました
今年も売り手・買い手・世間よしの商売原則「3方よし」に、地域(作り手、担い手)・地球・未来を加えた「6方よし」を掲げ、様々な取り組みを続けていきます
価値を上げていくことを、「値打ちの伴う値上げ」と「人件費を上げて人件費率を下げる」ことで叶えていく、これを同時に推進していくためには、いわゆる「よい会社」に変貌させていくことが大きな肝だと認識しています
昨今、SDGsやESGが世界的なコンセンサスになっていますが、もはやそれは必要条件であって十分条件ではありません
E(環境)がなければお客様がついてくれません
S(社会)がなければスタッフが集まりません
G(ガバナンス)がなければ金融機関、投資家等が離れていきます
このような時勢の中、施設スペックにも私たちのこだわりや想いを込め、コンテンツに意味を持たせ、コンテクストに社会的意義を持ってつなげていく商品(サービス)を開発していく志向を高めていきます
昨年来、「ゼロPJT」と称して、各セトレにおいて廃棄物の発生を抑制する、資源循環への取り組みも始め、お客様にも理解を求め、参加も促し、過ごし(体験)価値を高めていく取組
みを行ってきましたが、今年は、「コンテクストに社会的意義を持つ取り組み」として、下記の2つを強化してまいります
一つ目は、20歳以下の学生をCFO(最高未来責任者)として迎え、「地域」「未来」「地球」のサスティナビリティにフォーカスした公益活動を現場に取り込んでいくことや、多様性(ダイバーシティ)に即したマネジメントシステムの導入を推進していきます
二つ目は、食料問題や地域(社会)課題などを提起、発信しつつ、美味しさやワクワクを伝えるジビエダイニングや地域の天然素材(天然地魚、ジビエ、山菜野草、川魚)に特化した割烹カウンターなどをセトレの館内に併設するなど新たな業態を次々に開発していきます。
地域、地球、未来(次世代)の最適化、持続性を構想し、その文脈に沿った社会運動的取り組みをホテルのスペック、コンテンツ、ないしはサービスメニューに反映させていくことでホテル価値の充実を図っていきます
私達の企業姿勢、社内文化、現場の思想が、お客様に共感され、それが「選ばれる理由」になるよう、様々なチャレンジをしてまいります
「よいホテル≒よい会社」にはよき企業姿勢が社内に宿っておりその空気が発散されています。
我々の「地域」「地球」「未来」に対する姿勢を質(ただ)すことで既存のセトレをアップデートさせていくべく「セトレ2.0」を実行していきます