ポンボール飲む皆さんの笑顔が素敵だった
ちょうど1週間前の4月22日、世界初のポンボールイベントを開催した。「世界初って大袈裟な」と思う人もいるかもしれない。自分でも思う。でも今まで日本酒をソーダで割るイメージがなかったからか、来場された皆さんのリアクションで大袈裟なくらいの「初」感を感じられた。
日本酒には根強いイメージが様々にある。中でも、誰にも言われてないのに「日本酒は割って飲むものじゃない」という謎の暗黙ルールがある。私も2年前まで割るのは何かに対して失礼な感覚があった。イベントに何も知らず来た方も「え?割っていいの?」とか「日本酒を割って飲むのは生まれて初めてです」という声ばかりだったので、やっぱり誰にも言われてないのに日本酒の固定概念って根深いなと思った。そのため「割るのはいかがなものか」という批判的意見があるだろうことも覚悟で企画した「世界初」イベント。
覚悟はしてもメンタルミジンコの私は案の定2日前から眠れなかった。いや、ミジンコがメンタル弱いわけじゃないから、小ささの目安だとしてもミジンコに失礼だね。「強い気持ちで」とか人に言いながらしっかり自分に言い聞かせるくらいそんな強くない私は、イベント会場に誰も来ないという悪夢で当日目が覚めた。
そんな私の不安と緊張は開催直前のYouTube撮影で顕著に表れ、NGを連発。しかしそれを打ち消してくれるほど多くの人が来てくれた。それでも演劇仲間にはバレた。
「なんかすんごいギラついてるけど、めっちゃふわふわしてるやんあははは」
「そうなんですよ!私ずっと地に足ついてなくて。緊張してるんです。久しぶりの感覚です。蜷川さんの初舞台の時みたいな感じ」
「はじめて」というのはいつだってソワソワしながらも必死さは隠せない。必死になれる経験も貴重なので、忘れたくない感覚だからここに書き残す私もいる。そして何より、ご来場していただいた皆様に感謝の気持ちを伝えたい。
「誰?」「何?」そんな方々が、初めて飲む日本酒のソーダ割『ポンボール』を「美味しい!」と言ってくださり、結果的に1日で150杯のポンボールを飲んでいただいた。築地は外国の方も多く、日本酒そのままより炭酸の方が馴染みのある皆さんに予想外の好評で、大きな発見だった。
おつまみに選んだ築地の名店藪そばさんの特製から揚げが最高に美味しくて、これがまたポンボールに合う。かなり強気の数で販売したけどほぼ完売して胸をなでおろしたのを今でも覚えている。
快く準備してくださった藪そばさんにも大感謝。
今回のイベントで一番伝えたかったのは、日本酒は自分の「好き」に合わせていいんですよってこと。割り方もベースは1:1だけど、日本酒飲み慣れていない方はもう少しソーダ入れていいし、日本酒好きな方はソーダ少なめでいいし、人によって日本酒の好みが違うように割合もそれぞれでいい。
なので割る日本酒も「こういうタイプがおすすめ」というのはベースであるけど、飲み慣れてるかそうじゃないかでも合う日本酒も変わっていいと思う。この日はそれを体感してもらいたくて、「マイポンボール」コーナーを作ってみた。好みだけじゃなく日本酒の特徴によって、割り方も変えていいし、割らなくてもいいし。
私の望みは『ポンボール』で日本酒の入り口が広がって、そのままの日本酒の味わいを楽しむ人が増えること。ラベルで選んでも思ってた味と違ったり、開けて時間が経つと味が変わったり、繊細ゆえにハードル高めの日本酒を、気軽なソーダ割でお家でも楽しんでもらえたら嬉しい。
この日のイベントで『ポンボール』の楽しい可能性を、来てくださった皆さんのおかげで感じられたので、今後、47都道府県各地に飛んでいきたい。
これは皆さまの手書きコメントの一部ですが、私の「はじめて」の背中を優しく押してくれる声ばかり。皆さんの素敵な笑顔が私をワクワクさせてくれました。
ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!!!
ポンボールに出逢ってくれて嬉しかったです。
そして、私の心を強くさせてくれた旅手箱の皆さんとおさプロの仲間たち。私の苦手を全てカバーしてくれて、たくさん支えられました。一人だったら120%できていなかった企画をみんなのおかげで実現できました。遊び心ある良識と愛溢れる仲間たちに大感謝です。