ゲームレビュー『嘘から始まる恋の夏』
突然ですがみなさん、
「百合」はご存じでしょうか。
百合というのは女性同士の濃密な関係性(恋愛とは限らない)を題材としたジャンルを指しており、
私もそんな作品を追うのがマイブームとなっている。
(同姓愛が好きというような深い考えがあるわけではなく、単にかわいい子同士がいちゃいちゃしているのを眺めたいだけだが......)
そんな私がおすすめしたいのがsteamで近日発売予定のビジュアルノベルゲーム作品、
「嘘から始まる恋の夏」
である。
あらすじ
橘薫はかつての中学の担任教師、霜月深玲と2年、恋人ともなんともいえない交際を続けていたが、
ある日深玲からきっぱりとこの関係を終わりにすることを一方的に宣言される。
海に向かって先生へのやりきれない思いを叫んでいるところを薫の同級生、御凪栞里に見つかってしまう。
かつて先生を愛していた薫に対して、大切だった人を忘れるにはどうすればいいのだろうかと栞里は聞いたところ、薫は思い出を上書きすればいいのではないかと提案。 そこで栞里が薫に持ち掛けたお願いは
「お兄ちゃんを忘れさせてほしい」というあまりに唐突なものだった────。
評価点その① ライブ2Dによる表現の緻密さ
このゲームはライブ2Dを採用しておりキャラが常時ヌルヌル動く。
喜びや悲しみの表情、驚いた時の手の動きなど、キャラクターの微細な感情の変化が丁寧にライブ2Dによって表現されており、物語の没入感を高めるのに一役買っている。
特にライブ2Dの恩恵を得られていると感じたのは登場人物の一人である猪ノ原莉久(1番右の子)であると私は思う。彼女は小動物的なかわいさがあり、表情がコロコロ変わるので見てて飽きなかった。
評価点その② 塩こうじ先生の絵がいい。
このゲームは大前提としてビジュアルノベルゲームである。
このゲームのイラストを手掛けているのは塩こうじ先生という方なのだが、この絵柄を気に入って買おうか迷うっている人には是が非でも買いであると私は主張する。
彼女たち、めちゃくちゃオシャレである。 立ち絵の普段着だけでも4種類近くある。さすがは今を生きる現役女子高生といったところか。 とにかく眼福なので絵柄が気に入った人はぜひ買ってほしい。
このゲームの主人公、橘薫は普段はクールな性格をしており、その性格にあうようなかっこいい服装も多い。彼女が登場人物のなかで一番オシャレに気を使っているような気がする。
評価点その③ 主人公とヒロインの家族関係を巡る濃密なストーリー
これがこの作品の一番の評価点である。
この物語のテーマは『自立』であると私は思う。
主人公の橘薫は中学生の頃に家族関係のいざござによって家出した過去をもっている。
ヒロインである御凪栞里もまた、過去に囚われている。
思春期の少女たち二人はこの出会いを通じて、今まで目を背けてきたものと向き合い、試練を乗り越えていくのだ。
橘薫は自分の両親と。
御凪栞里は兄と××××と。(ネタバレのため伏字)
百合要素を抜きにしても、二人が支えあい、自身の葛藤や苦難に立ち向かう姿はとても見ごたえがあった。少しでも気になった人は(百合にあまり興味がない人でも)ぜひ手に取ってこの物語を、二人の結末を見てほしい。
総評
おすすめ度:5(5段階中) ★★★★★
プレイ時間:約18時間
構成力の高いシナリオ、丁寧な描写、魅力的なキャラクター。
どれをとっても素晴らしいの一言であり、評価点のどれが1つでも気になるなら間違いなくべきプレイすべきであるノベルゲームであると思う。
二人の少女が困難に立ち向かい、子供から大人になっていく過程の青春物語。そしてその先にある二人の恋の結末。
気になった人はぜひプレイしてみてほしい。
『嘘から始まる恋の夏』は現在アニメイトとboothでパッケージ版が購入可能。(ちなみにboothは書き下ろし小説の特典つきなのでこちらをお勧めしたい)
ダウンロード版はアニメイトで現在購入可能、steamでも近日公開予定だ。
【追記:11/1】
嘘から始まる恋の夏のsteam版の発売日が11月4日に決定した。
これを機にぜひ買って欲しい。
買ってください……!