コロナの中で3ヶ月間ホームレスになり、アトリエで暮らした回。
こんにちわん、おるすわんです。
今日はホームレス時代の話をしようと思います。
まず最初に、ホームレスにも色んなタイプがあると思うので、どんなタイプがあるか説明しておきます。
・家も仕事もなく公園などで寝泊まりするオーセンティックなホームレス
・なんらかの事情で家がなくなり、お金がなく漫画喫茶などに寝泊まりするホームレス
・なんらかの事情で家がなくなり、お金がなく友達の家などを点々とするホームレス
・お金はあるが定住できない理由がありホテル暮らしをするホームレス
こんな感じじゃないでしょうか。
私の場合は2,3番目が近いと思います。
なぜホームレスになったのかというと、2020年3月まで恋人と恋人所有のマンションで同棲していたのですが、事情により急遽そのマンションを売る事になったためです。彼は神奈川に実家があるので、そこに戻りました。私はというと、家を探さなければならなくなったわけですが、3月は自分の仕事でかなりの出費が重なった時期のすぐ後で、さらにコロナウイルスが流行してバーのバイトも辞め、本業の売上も下がり、コロナがいつまで続くかや政府の対策なども未知の段階だったため、新しく家を借りるような余裕があるとは思えない経済状況でした。
私は自分の仕事場として、小さなスタジオを借りています。普段はそこで製作やデザインの仕事をしており、フロア共有のトイレや給湯室もあるため、暫くそこに住む事にしました。お風呂が無い事だけが気がかりだったのですが、付近に銭湯がたくさんある地域だったので、銭湯へ通う事にしました。
引っ越しは洋服と化粧品とキッチン用品くらいしか私物がなく、あとのものは全てスタジオに置いていたため、乗用車1台1往復で済みました。彼の両親が車を出してくれました。
スタジオにはベッドがなかったので、ヨガマットで寝る事になりました。なるべく仕事に予算を割きたかったため、生活費として使えるお金を月2万円程度に設定しており、ベッドを買う余裕はありませんでした。ヨガマットは本当に寝心地が悪く身体が痛かったのですが、春だったので床の冷たさなどの影響はあまりなく、徐々に慣れてきました。
そうこうしているうちに緊急事態宣言が発令され、ほかの部屋の入居者もあまり見かけなくなりました。仕事がほとんどなかったので、暇といえば暇でしたが、外にも出られないしお金もないので、先の不安などからゆるやかに鬱のような症状が出てきました。流石にやばいと思い、毎朝川沿いをウォーキングして日光を浴びる事を日課にしました。
食事は、近くの激安スーパーで食材を買い、給湯室で自炊していました。あまり他の部屋の人がいなかったのが幸いでした。この辺りは器用だったのであまり苦ではありませんでした。それなりにグルメなご飯を食べていた気がします。
銭湯は節約のため、2日に1回にしました。それ以外の日は濡れタオルで身体をふいていました。季節が春だったのが幸いでした。銭湯では常連のおばあちゃんと仲良くなりました。
5月になり、鬱々とした日々を過ごしていた頃、いつものように夜中にTwitterをしたり、色々な事を悩んでいました。午前3時を過ぎた辺りで突然新しい商品のアイデアが浮かび、スタジオにあった資材で一気にプロトタイプの製品を作りました。完成して、写真を撮る頃には日が昇っていました。久しぶりにワクワクして、安らかな気持ちで眠りについたのを覚えています。ウツ抜けってやつかな。
そこからはその製品をブラッシュアップして、お金がなかったので自分で撮影をして、ウェブで発表しました。嬉しい事に反響があり、知り合いから何件か連絡がきて、購入してくれました。少しお金が入ったので、ソファベッドを購入しました。それから、クラウドファンディングにその製品を出して、コロナ禍の中で注文もそこそこ入り、持続化給付金など政府の補助のおかげもあって、待ってもらっていた工場への支払いを終え、そこからトントンとなんとか今までやれています。
この時に購入してくれた知人や友人には本当に感謝しています。新しい製品を作った時って若干ハイになっているけれど、そのあと本当に良いものなのかとか、売れるのかとか、色々と考えて鬱になってしまうので、最初に良い感想を貰えて、ギフト用にリピートして買ってくれた友達もいて、とても自信が出ました。ありがとうございます。
そんなわけで、私のホームレス生活は4,5,6月の3ヶ月で幕を閉じるわけですが、7月からは1ヶ月間、浅草のホステルにお世話になります。この話はまた浅草ホステル編でお話したいと思いますので、更新をお待ちください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
サポート頂いたお金は全額、保護犬または盲導犬・介助犬等の育成に募金します。募金は都度、金額と募金先をお知らせするつもりです。
もし面白いなと思ったらぜひサポートしてやってくださいね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?