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2025年東京ヤクルトスワローズコーチ人事雑感

※本文には批判的な内容も含まれているため、批判が苦手な方には読むことをお勧めしません。

ついに2025年のコーチスタッフが発表された。

監督 高津臣吾

2軍監督 池山隆寛

ヘッドコーチ 嶋基宏

総合コーチ 城石憲之

投手コーディネーター 伊藤智仁

投手コーチ 石井弘寿

投手コーチ 小野寺力

投手コーチ 正田樹

投手コーチ 山本哲哉

投手兼育成担当コーチ 由規

打撃チーフコーチ 大松尚逸

打撃コーチ 杉村繁

打撃コーチ 吉岡雄二

打撃コーチ 宮出隆自

バッテリーコーチ 衣川篤史

バッテリーコーチ 井野卓

内野守備走塁コーチ 土橋勝征

内野守備走塁コーチ 寺内崇幸

外野守備走塁コーチ 松元ユウイチ

外野守備走塁コーチ 山崎晃大朗

野手兼育成担当コーチ 西浦直亨

高津監督が引責辞任しなかったせいでマスコミが球団主導でコーチスタッフを大幅に刷新するとか書くからどれほど顔触れが変わるのかと待っていたら想像を遥かに下回る小幅変更にビックリ。監督が責任を取らないならヘッド、チーフ打撃、作戦コーチが当然責任を取るべきなのにまさかの全員留任。松元コーチは作戦コーチの肩書がしれっとなくなっている。現役時代に外野守備走塁の印象がゼロの松元コーチが外野守備走塁コーチである必要は全く感じない。以前のように打撃コーチだけならまだ分かる。さすがにこの人事には高津監督は辞める必要ないと言っていた人たちも失望したことだろう。

主要コーチの中で唯一伊藤コーチだけ責任を取らされたように見えるが、投手部門の全般を統括する投手コーディネーターという役職は以前尾花高夫氏が務めていた2軍チーフ投手コーチみたいなもので、ヤクルトでは最重要の職責と言っていいから決して引責による左遷人事ではない。むしろ責任が増すから昇進だと思う。伊藤投手コーディネーターはロッテの吉井監督が追いやられたピッチングコーディネーターという閑職とは違って背番号もあるからベンチ入りも可能。だから高津監督以下、責任を取ったコーチは皆無に等しい。もしヤクルト球団が伊藤投手コーディネーターに責任を取らせたのだとしてもヤクルト復帰4年目の伊藤コーチよりヤクルト在籍11年目の高津監督の責任のほうが重いだろう。

新任コーチの中では石橋ジャパンの主砲であり、ヤクルトとは接点のない吉岡雄二氏を打撃コーチとして招聘したことにはビックリしたし評価もしたい。でも吉岡コーチは高津監督より年下。おまけにチーフでもなければヤクルトに縁故もないから発言力も弱いだろう。来季は高津監督の暴走を抑えるために高津監督より年上で関係性も薄いコーチで固めるべきなのに年上の新任コーチはゼロ。わざわざ吉岡コーチを迎え入れたのに、吉岡コーチより年下の大松コーチがチーフなのは納得いかない。大松コーチに関しては昨季打撃不振の責任を取るべきだったにもかかわらずチーフ打撃コーチに昇進したことがそもそも理解できない。近年のヤクルトのコーチで引責辞任したのは宮本慎也元ヘッドと田畑一也元投手コーチくらいで自ら辞任するほうが珍しい。

何より今回のコーチ人事で一番理解できないのは高津監督の良くない行いを咎めるどころか一緒になって戯れている嶋ヘッドの留任。監督が引責辞任しないなら真っ先にヘッドが責任を取るべきだ。ヤクルト球団が高津監督の目付役として年上コーチを連れてくるわけないと思っていたが、せめて池山2軍監督を1軍ヘッドに配置転換するとか宮本慎也元ヘッドを呼び戻すとかはしてほしかった。

チームが2年連続低迷して監督コーチが誰も責任を取らなかったのだから当然小川GMか衣笠会長が責任を取らなくてはならない。小川GMはSD時代から10年、衣笠会長は球団社長時代から数えて13年の長期政権だ。高津監督の来季就任6年目もそうだが、長期政権は必ず弊害を生む。小川GMに関しては、この2年間の低迷とは別に毎年のように2軍戦成立がギリギリになっていることと、近年の不可解な選手獲得についての責任を取る必要がある。

筆者は今季で引退した青木宣親が当然来季から2軍監督として将来の監督就任に向けて修行に入るものと思っていたが、最近の解説者活動と引退行脚期間を考えると一度現場から離れるのも悪くないと思えるようになった。ただ、いつでも球団に戻ってこられるように球団の肩書は背負わせてほしい。それから、古田敦也元監督にもそろそろ球団の肩書を背負ってもらいたい。SA時代の藤川球児監督や石井一久GMのように球団の肩書を背負いながらテレビ出演することは十分可能。そして、宮本慎也元ヘッドが監督としてヤクルトに戻ってくることを切に願っている。

今季どの野手コーチかは分からないが、高津監督に対してシーズン序盤に村上宗隆の打順昇格と、シーズン後半に澤井廉の起用を進言してくれたコーチには心から感謝したい。

追加で坪井智哉氏の打撃コーチ就任が発表されたが、畠山前コーチの穴が埋まってないことをすっかり忘れていた。吉岡コーチ同様にヤクルトと接点のない指導者を迎え入れたことは評価したい。指導経験が豊富な坪井コーチには吉岡コーチとともに若手育成に尽力してもらいたい。


拙い文章を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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