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茂木栄五郎の人的補償を考える
人的補償が発生すれば球団初
ヤクルトでは過去に補償が必要なFA選手は相川亮二、成瀬善久、大引啓次を獲得してきたが、その3回すべて人的補償を求められずに金銭補償のみという結果に終わった。だから今回も金銭補償だけの可能性はあるし、人的補償が発生した場合はヤクルト球団初となる。それが自チームでレギュラーでもない選手のせいで発生するというのは非常に複雑だ。
筆者が考えるプロテクトリスト
来季も外国人6人体制を維持すると仮定して茂木の獲得によって支配下枠は67。球団として人的補償を獲られたくはないが、支配下枠を空けるためにも楽天に人的補償を選択してもらわないといけない状況だ。球団事情に関係なく筆者の独断で作成したプロテクトリストは以下のとおりだ。
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投手
投手は今季1軍の戦力になっていた投手のみプロテクトした。山下輝、石原勇輝、坂本拓己、竹山日向といった有望株は投手育成力が12球団最低のヤクルトにいるよりも楽天に行ったほうが成長できるから全員外した。石山泰稚は功労者だから外したくはないが、年々成績が落ちていて来季37歳を迎えるベテランは獲らないだろうし、球団としても石山は外すだろう。楽天が石川雅規を獲る可能性はないと思うが、万が一に備えてプロテクトは絶対にしてほしい。現役ドラフトで獲得した矢崎拓也だが、楽天が矢崎をスルーしたことが確かならリストから外すだろう。
捕手
今季1軍で出場した中村悠平と松本直樹に、野手コンバートの可能性もある内山壮真、さらに将来の正捕手候補の鈴木叶をプロテクトした。筆者は古賀優大を外したが、球団がわざわざ背番号2への変更を勧めた選手をリストから外すとは考えにくい。だから球団が外す可能性が高いのは鈴木叶のほうだろう。
内野手
ポイントはなんといっても山田哲人をリストから外すこと。わざわざFAで獲得する必要のない茂木を獲得したのだから当然の措置で、楽天も今の山田の成績で来季から3年15億も払いたくはないだろう。万が一獲られたら獲られたで仕方ない。そのために茂木を獲ったのだから。筆者は川端慎吾をプロテクトしたが、石山同様にリストから外すことは十分に考えられる。DHがあるとはいえ、楽天が来季38歳のベテランを獲る可能性は低いだろう。西村瑠伊斗と北村恵吾は茂木獲得でリストから外れると筆者は見ているが、2人とも村上宗隆が抜けたあとのサード候補となる選手だからプロテクトしてほしい。
外野手
筆者の中で内野手の有望株の小森航大郎と俊足外野手の岩田幸宏で最後の1枠を悩んだが、今季1塁到達タイム12球団NO1の俊足を評価して岩田をプロテクトした。茂木加入で小森の1軍昇格の可能性が下がるから楽天が必要としてくれるなら楽天に行ったほうがいい。岩田はプロテクトされないかもしれないが、さすがに丸山和郁と澤井廉はプロテクトされるだろう。西川遥輝は準レギュラーの位置づけだが、楽天が戦力外にしたばかりの西川を再獲得するわけないためリストから外すことが予想される。
楽天の獲得選手予想
楽天はヤクルトからすでにヤフーレ、今野龍太、柴田大地を獲っていることから投手を獲る可能性は低いと思われる。捕手はヤクルトと違って楽天に絶対的な正捕手がいないから獲る可能性はあるだろう。内野手は今年のドラフトで宗山塁を獲っていることから二遊間の選手を獲る可能性は低い。内野手で獲るとするなら浅村栄斗の後釜となるスラッガータイプだろう。そして、獲得の可能性が最も高いのは外野手だろう。楽天の外野は辰己涼介と小郷裕哉がレギュラーとしているが、若手の台頭が乏しいポジションだ。
ヤクルトがプロテクトリストから外す可能性が高い選手の中で楽天の補強ポイントに合う選手は以下のとおりだ。
・濱田太貴
外野手でホームランの打てる濱田は楽天の補強ポイントにピッタリな選手だ。今季の成績ではおそらくプロテクトされないだろう。濱田は外野守備が上手くはないからDHのあるパ・リーグのほうが向いているかもしれない。年齢も今年で24歳と若く、今後の伸びしろも期待できる。外野手を狙うなら俊足の岩田も候補になるだろう。
・北村恵吾
浅村の後継者を獲るなら主にファーストとサードを守る北村恵が候補になる。年齢は濱田と同じ24歳だが、まだプロ入りして2年だから濱田以上に大きく飛躍する可能性がある。筆者は村上の後釜候補としてプロテクトしてほしいと思っているが、今季の使われ方を見るとリストから外れるだろう。
・古賀優大
楽天が捕手を狙っていて、もし古賀がリストから外れていれば獲るかもしれない。現状打力は物足りないが、守備力は1軍でも十分に通用する。守備型捕手はDHのあるパ・リーグのほうが出場機会を得やすいだろう。古賀に限らず控え捕手にとってはヤクルトより楽天のほうが正捕手のチャンスはあるから移籍は悪くないはずだ。
筆者の希望を言うなら村上の後釜となりうる選手と外野のレギュラー候補は獲られたくない。その代わりに楽天にはヤクルトで伸び悩んでいる若手投手を獲ってもらって育ててほしい。筆者のお薦めは高卒2年目の坂本拓己だ。まだヤクルト特有の伸び悩みに陥っていないから楽天には投手育成力が12球団最低のヤクルトに代わって大きく育ててもらいたい。
ヤクルト球団に思うこと
オリックスが広島からBランクの九里亜蓮を獲得したが、本来補償を伴うFA選手はチームで絶対的なレギュラーもしくは移籍後にレギュラーを保証する場合に獲得すべきであって、自チームでレギュラーではないうえに獲得してもベンチ要員にする選手を獲得する意味が全く分からない。そのせいでポジションがかぶる有望な若手が引き抜かれてしまうのなら本当に許せない。
ヤクルト球団は高津監督の育成力を評価していると言いながら手当たり次第に先発を獲りにいくだけでなく若手起用で十分な控えのポジションの選手まで獲ってくることは矛盾している。投手では石田健大と福谷浩司、野手では西川遥輝と茂木栄五郎を獲りにいくことは球団が高津監督の育成力を評価してない証拠だ。球団が高津監督に責任を取らせないのであれば、小川GMがこのような編成の責任を取るべきだ。
どの選手が楽天に移籍するにしても求められて移籍するのだから楽天の期待に応えてヤクルトを見返すような活躍をしてもらいたい。
拙い文章を最後までお読みいただき、ありがとうございました。