留学助成金【アメリカ1年間医師研究留学】
こんにちは。
今回は、自分が調べた留学関係の助成金についてまとめました。
フラットに見れるよう、結果が出る前に書いておきます笑
私費留学者にとっては助成金はかなりありがたい存在です。
しかし、ものにより
・年齢または博士号取得後年数:35歳以下や博士取得後5年以内など
・推薦:学内or施設内推薦が必要
といったハードルがあります。
他の縛りとしては
「博士号持ちor今年度取得予定」、また「(長期)留学は初回のみ」という条件が多いです。
「民間企業所属は不可」や「出発後(留学開始後)の応募は不可」というのもあります。
・倍率
まず、推薦が必要なものは、大学や施設の内部で選ばれる必要があります。
そこで選ばれて応募できても、単純計算で全国の医学系大学80校+他の大学や施設からの応募にも勝ち残らないといけません。
数百万円クラスの大型助成は1人が複数受賞できないことを差し引いても、採択率はせいぜい1,2割くらいかと思います。とにかく数を出すしかありません。
しかし、コロナや円安の影響なのかわかりませんがここ数年は留学者も減っていたらしいので、昔よりはチャンスがあるとも聞きます。
あとは学会や大学などの機関も助成を出していたりするので、使えるものがあればどんどん使いましょう。
最近は女性枠を設けたり、出産等による年齢制限を緩めているところもあるので、女性研究者や夫婦で留学という場合にはそういうところを狙うのもいいかもしれません。
※以下の情報は2023年度のもので、私の条件(1年間, 基礎系, 医師, アメリカ)で判断したものです。また、今後条件など変更があるかもしれませんので、もし参考にされる際は直接ホームページなどをご参照ください。
応募or検討したもの
①アステラス病態代謝研究会
応募:4月1日 ~ 5月31日
金額:700万円×11件
額が大きいのに、年齢制限なし、推薦不要、件数が比較的多いという三拍子そろった助成金です。
もちろん、そのぶん倍率も高いと思いますが。確か採択率1割を切っていたように思います。
締め切りが早いので早めに準備しないといけません。
②中外創薬財団
第1期 5月1日 ~ 6月15日
第2期 11月1日 ~ 12月15日
450万円×4人程度(1,2期合計)
35歳以下対象で、最長2年の助成です。推薦承諾書は直接の指導者(教授?)からで大丈夫だったのでそこはありがたいです。
③東洋紡バイオテクノロジー研究財団
応募:7月1日 ~ 8月31日
金額:550万円×4人程度?
財団理事の推薦というのがネックですが、大学院生は研究科長でもOKなようです。
採択率は2割強という噂を聞いたので、出せる人は意外と狙い目かもしれません。
④上原記念生命科学財団
応募:6月12日 ~ 9月4日
金額:600万円(単身の場合540万円)
学部長などの推薦が必要ですが、35歳以下の若手枠とそれ以上の通常枠に分かれていて、また期間も90日~1年未満と1年以上があり、計4パターンに分かれているため、枠が大きいのがありがたい大型の助成です。
⑤内藤記念科学振興財団
応募:4月1日 ~ 9月29日
金額:700万円×5件
研究科長や学部長などの推薦が必要です。
年齢制限は40歳以下とやや緩く、金額も大きいので、出せるならばぜひ取りたいところです。
⑥中冨健康科学振興財団
応募:~ 9月30日
金額:50万円×8件
35歳未満が応募可能な助成です。
普通に考えて50万は少なくないんですが、他と比べてしまうと安く見えてしまいます(^^;)
学部長や施設長の推薦が必要です。
⑦山田科学振興財団
応募:~ 10月31日
金額:200万円×6件?
個人の場合は1~6か月で100万か、6か月~1年で200万の2パターンあります。
基礎系のみで臨床系は対象になりません。
推薦が必要ですが、所属長や部局長でいいようなので、教授などの推薦があれば大丈夫そうです。
また、英語の研究計画書提出があるのと、応募書類にお金の使い道をかなり細かく記載する必要があります。
⑧細胞科学研究財団
応募:9月1日 ~ 10月31日
金額:120万円×10件
40歳以下対象で、財団理事または所属機関長・部門長(ただし教授を除く)の推薦文が必要です。
また推薦人と、指導教授の押印も要ります。
分野は細胞科学限定なので、何かしら細胞に関連する研究を行っている人(vitroの研究してる人なら何かしらは触れてるのではないかと思いますが…)は応募してみてもいいのではないでしょうか。
⑨渡邊財団
※昨年の情報です※
応募:11月1日~翌2月20日
金額:月15万円×最大10か月 10人程度
40歳以下の助成です。推薦は指導教授でOKです。
TOEFL,TOEIC,IELTSなどの英語成績証明書が必要になります。
私が応募を考えた中で証明を求めていたのはここだけだったと思います。
⑩持田記念医学薬学振興財団
※昨年の情報です※
応募:3月1日 ~ 5月10日
金額:50万円×30件(2023年度のみ財団創立記念で増枠?)
教授推薦でOKです。
通常は留学の前年度に申請する助成金が多いですが、これは4月から留学の場合、渡航直前の3月に応募することになります。
勝手な想像ですがグローバルスタンダードに合わせて9月に開始する留学生を想定しているのではないかと思います。
そのほかの助成情報です。
制限があったりして自分の条件に合わなかったものです。
2年以上の期間が必要
・日本学術振興会(学振)
応募:~5月15日
金額:交通費+滞在費・研究活動費(国によって年約450万円~750万円)×約130名
※一番有名で額も枠も大きい助成金だと思います。
参考に見てみたのですが書式も細かいです。
締め切りも早いので、応募する場合は最初にここで雛形を作っておけば後の助成金はそれを修正するだけで済みそうです。
・日本医療研究開発機構(AMED) HFSPポスドク・フェローシップ
応募:~ 5月11日
金額:生活手当18万ドル+研究費7.2万ドル
※3年と期間が長いです。
・国際医学研究振興財団
応募:6月9日 ~ 8月25日
金額:年600万円×5人
40歳未満
・第一三共生命科学研究振興財団
応募:6月1日 ~ 7月31日
金額:年750万円×5人
35歳以下
・武田科学振興財団
応募:8月28日 ~ 9月21日
金額:交通費40万円+年480万円を最大4年×10人
38歳以下
※やや少額ですが最大4年と長いです
・臨床薬理研究振興財団
応募:6月12日 ~ 8月31日
金額:年750万円×2人
45歳未満
・吉田育英会
応募:~9月8日
金額:月2,500ドル+授業料or研究費250万円+交通費 ×5人
35歳未満
※厳密には「2年が望ましい」なので2年未満の留学でも応募可能だと思いますが、いろいろあって応募しませんでした。
その他
・中谷医工計測技術振興財団
応募:3月1日~4月5日
9月1日~10 月5日
金額:月50万円+交通費30万円
40歳以下
※1年未満の短期と1~3年の長期があります。
以前は医工学系のテーマで募集していたと思うのですが、今年から「生命科学と理工学の融合境界領域」に対象が変わっています。
ちょっとわかりにくいですが、
ということらしいです。なんとなくですが、AIを用いた研究を念頭に置いているのではないかと思いました。とりあえず出してみてもいいのかも…?
・三越厚生事業団
応募:~ 6月30日
金額:100万円×3人?(総額300万円)
※東京、千葉、埼玉、山梨、神奈川の研究機関や病院に所属する人限定という珍しいタイプの助成金です。
退職や卒業して留学する場合は応募できないようです。
これも応募年度と留学年度が同じなので注意です。
・安田記念医学財団
応募:~6 月 30 日
金額:150 万円×3人
※テーマは癌研究限定です。
・日本生化学会 早石修記念助成
応募:~7 月 25 日
金額:800万円
※日本生化学会所属であることが必要です。
・新製剤技術とエンジニアリング振興基金
応募:12 ⽉1 ⽇ 〜 翌5⽉31⽇
6⽉1⽇ ~ 11⽉30⽇
金額:100万円×最大2件/半期
40歳未満
※「製剤開発」「製剤技術」「製剤プロセスエンジニアリング」のどれにも当てはまりませんでした。
・エプソン国際奨学財団
応募:10~12月
※指定大学(おそらく工学系)で募集しているようです。
・ロータリー財団
※各地の財団でも助成しているようです。地元を調べてみるといいかもしれません。
・ケイロン・イニシアチブ
応募:4月1日 〜 4月30日
金額:3〜10家族に対して10万円〜最大40万円
※助成の仕方が家族単位で、ユニークです。
・ZEN club
応募:5月1日 ~ 6月30日
金額:50万円×2人
※調べたら出てきましたが、ちょっと応募できませんでした。
私も参考にさせていただいている海凪先生のブログにもまとめがあったので貼っておきます。
海外の助成金も一部載っています。