スズキトモ講演会
機会がありスズキトモさんの講演を聞いてきました。
内容をざっくりと言ってしまうと、企業は配当を下げて従業員への還元を増やすべきといった内容でした。
要点をかいつまんでいくと、
・企業の配当金は年間で27兆円近く。
・そのうち1/3は海外投資家へ流れている。
・現在の配当性向を1%下げて従業員還元を増やすべき。
・経営者の賃金も合わせて値上げを行う。
・従業員に対しては全額給与で還元するのではなく、自社株での支払いとする。
・配当性向を下げても株価が下がるとは一概にはいえない。
・ユニリーバでは配当性向を下げて一時的に株価が落ちたが、従業員への還元を増やしたことで社員のモチベーションが上がり、売り上げも伸びて株価が上がったという事例あり。
・この考え方は現在政治家や企業の経営者にも注目をされている。
・人口減少が進んでいきマクロ的に経済発展が難しい日本で取り入れるべき考え方。
人口減少が進んでいき、国内の市場が縮小していく中で、賃金UPに必要な付加価値の拡大が難しい中で、いかにして賃金UPをしていくかの示唆に富んだ内容だったと思います。
一方で、日本がこれを導入するには、景気が悪いときには下げやすい制度にしないと、企業も大幅に賃金UPをすることは二の足を踏むのかなと。
実現するといいけれど、実現への壁は高そうな内容でした。