熱

劇場版ハイキュー‼︎ ゴミ捨て場の決戦を見た。
以下感想、何も知りたくない奴は読むでない。

映画館で泣きながら観るなんていつぶりだ。

ほんの僅か、たった一瞬の熱。
私が見届けたのは彼らの熱だった。
頭から足の爪先まで、全てが沸き立つ苦しいくらいの熱。
その熱を掴むために本気で奪い合っていた。

点をとって、とられて、両者負けじと喰らいつく。
試合の中で成長を繰り返す。精度をあげて研ぎ澄ます。
何度阻まれようとも飛び、拾い、繋ぐ。
やりとりの繰り返しだと言ったらそうだが、それがどうしようもなく胸をふるわせる。
「もう一回」がない試合に全てを賭ける姿は何よりも輝いていた。

研磨の策で行動を制限され、何もできなくなった日向。その日向が檻をブチ破り、始まった本気のラリーに研磨は負けた。
しかし、研磨はコートに臥せ、息も絶え絶えに「たぁ…のしい…！」と絞り出した。
この瞬間、声だけがスクリーンに響き渡った。
隣の観客の息遣いが聞こえるくらいの無音。
ここで私号泣。爆泣き。メイクが落ちるのも厭わずボロボロ泣いた。

私は正直言って研磨の声優ががあまり好きではない。だが、この時は研磨に声を当ててくれていて本当にありがとうと感謝をした。


彼らに熱を分けてもらったようで、映画館を出た時に吹いたビル風がとても心地よかった。
ありがとうハイキュー、ありがとう古舘春一。