見出し画像

サービスとは何か。サービスサイエンス#3

この記事では、サービスは複雑で曖昧だということをテーマに良いサービスとは何かを考えていきます。

サービスとは、もの売りとは異なり「作って」、「売って」、で終わりではありません。

誰か?何か?に、何かをやってもらい、それに対し対価を払うのがサービスである。どんな「便益」のためにサービスを利用するのか?その「便益」を実現するために、どんなものを買い、どう活用するのか、を考えていかなければならない。

良いサービスを作れば売れる??

良い「もの」さえ作れば売れていった時代があった。
(しかしその結果、顧客が求める以上の価値までものの中に詰め込むようになっていった。)

ものと同様に、良いサービスさえ作れば、それは売れるのだろうか?
ものとサービスはどのような違いがあるのか見ていきます。

・サービスの4つの特性

無形性:目に見えない、ものとして固定化されていない。

同時性:サービスの提供と消費が必ず同時に行われる。料理人が作ったものを食べたら終わり。医師の診察も。

消滅性:在庫を確保できない。需要と供給を管理する必要がある。非ピークの時間帯に利用料金を割引することで、ピーク時の需要を非ピーク時へ移動。パートタイム従業員の活用で、ピーク時の供給力の向上。

異質性:提供する者や提供される時間や状況によって品質が変わる。服屋で話しかけて欲しいかどうか。現場の判断・観察が大事。

参照:https://www.foresight.jp/chusho/column/service-marketing/#:~:text=%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81-,%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%81%AE%E7%89%B9%E6%80%A7,%E2%91%A4%E9%9D%9E%E8%B2%AF%E8%94%B5%E6%80%A7%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

・期待はずれのサービス

サービスの提供側、受け取り側も「人」が必ず絡んでくるのがサービスであり、サービスの提供・消費が行われる場面の状況、支払いが完了するまで、支払い後までを含めたプロセスが大切である。

サービスを提供するまでのプロセスの中で、「事前期待ギャップ」をコントロールするのも重要である。

事前の期待値を高めすぎると、実際に利用してがっかりしたり。。
逆に、事前の期待値を低めすぎると利用してみようともならない。

事前に期待していた以上の「驚き」をどう作っていくか。

サービスとは人が介在することで複雑なものであり、「サービス提供に関わるプロセス」、「事前の期待値とのギャップ」など、、さまざまな要素に注目していかなければならない。

良いサービスを提供するために、企業が顧客に対してメッセージを出すだけでなく、現場で働く「人」に対しても働きかけることが大切である。一般的に企業が顧客に対して働きかけるマーケティングの他に、働き手に対して企業が働きかけるマーケティング(インターナルマーケティング)も重要だということである。

それがサービスの差別化ポイントとなり、競争力の源泉となるのだ。具体的には、ビジョン、コンセプトの浸透。企業が、サービスを提供することはどういうことで、顧客にどんな価値を提供するために社会に存在しているのか?という感じでしょうか。

帝国ホテル社長は「100-1=0になってしまうのがサービス。一回でも失敗すると0になってしまう。」という。ミスが許されないのではなく、ミスした時の対応をミスしてしまうことが問題であるとのこと。サービス業では、どんなミスやトラブル、が起こるか、を事前に全て把握しておくことは難しいと思う。予想外のトラブル、クレーム(リクエストも)が出てきた時にどう考え、どのように対応するかという面でも従業員への働きかけは、サービスの質を担保する上でも重要だと考える。

・サービス業では相手に対するケアが行われている

ケアは、サービスにおいて重要な要素である。(要するに気遣いのことでしょうか)

例えば、カフェに小さい子供を連れてきたお母さんに、ちょっとした声かけ。「かわいいですね〜何ヶ月ですか?」「荷物持ちましょうかー?」食事を提供するまでのちょっとした気遣い、声かけが、居心地の良さや、また来店しようという思い(サービスの質の向上)につながるのではないかと思います。

何をしたら相手は喜ぶのか、何に困っているのか、何を求めているのかを想像し、行動することが大事なのではないでしょうか。

・良いサービスとはなにか?を突き詰めていくと、、

サービスの中に価値を詰め込み、最高のサービスを提供していると思っていても、実際に受取手がそうではないと感じたら、それは良いサービスではない。

まず、顧客が何に困っているか問題の特定が大切であるが、サービスの提供側であり、受け手である、「人間」が本当に求めているものとはなにかを突き詰めていくのも重要である。

wellbeing、つまりより良い生活を支援するサービスが良いサービスということではないか。

それでは、何が、現代人のwellbeingを満たすのか、求められているのか?

次回へ続く。


いいなと思ったら応援しよう!