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#18:こんなときだから♪シューマン
シューマン:交響曲第1番 作品38「春」 第一楽章
今年の春は特別な春となりました。
大切な誰かを守るために,もしくは,誰かにとっての大切な誰かである自分を守るために,自らの振る舞いについて真剣に考える,そんな春になったと言えるでしょう。来年はどんな思いで桜を見るのでしょうか? きっと今よりも笑顔で,そして大切な人の温もりを今以上に感じながら待ちに待った春を満喫している,それをただひたすら願いながら,今は一人でいることを率先したいと思います。
本日お送りするシューマン(1810-1856)の交響曲第1番は,シューマンの作品にたびたび登場する「春」への思いが込められた曲です。
実はこの作品,今から179年前の今日,1841年3月31日にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団,メンデルスゾーンの指揮によって初演されました。シューマンはメンデルスゾーンの意見も取り入れながら完成させたと言われています。
我々日本人は,春といったら桜のイメージが強いので,桜色を思い浮かべますが,ドイツ人にとって,春は新緑の季節。シューマンがメンデルスゾーンに宛てた手紙にも,曲の冒頭のファンファーレを「すべてが緑色に染まる」と表現したそうです。
世界中が受難の時を迎えている現在,ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の本拠地であるザクセン州も全ての公共施設が閉ざされ,オーケストラの活動も完全にストップしています。ドイツは芸術家の保証をしっかりと明言しているとはいえ,1743年から続く名門オーケストラも,かつてない困難に直面しているといえるでしょう。
音楽だけではコロナウィルスに勝てないのは事実ですが,「絶対に負けない!」という思いを鼓舞してくれます。
さぁ,約180年前にタイムスリップして,シューマンとメンデルスゾーンが奏でた「春」に思いを馳せましょう。
今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!
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