#19:臨界点ドミノ倒しのスイッチが入りつつある
東京大学理事でグローバル・コモンズ・センター ダイレクターを務める石井菜穂子さんが、
令和3年6月22日に財務総合政策研究所で講演された際の資料
「Global Commons Stewardshipで日本と世界を駆動する」
https://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/fy2021/lm20210408.pdf
から気になったワードをご紹介しつつ、
僕自身の考えも書かせていただければと思います。
今回は、「臨界点」「ドミノ倒し」という言葉についてです。
上記資料の表紙をめくった5ページ目のタイトルが、
臨界点ドミノ倒しのスイッチが入りつつある
で始まります。
何が起こるんだ!?って感じのタイトルですが。。
臨界点って、
普段の生活でなかなか使わない言葉ですよね。
早速調べてみると、カタカナだと、
ティッピング・ポイントというそうです。
英語だと、
tipping pointです。
これでもまだわからんですね・・・
より詳しく調べてみました。
「ココが知りたい地球温暖化 - 温暖化の科学 Q15 温暖化は暴走する?」
地球環境研究センター温暖化リスク評価研究室長
(当時 気候変動リスク評価研究室長)江守 正多さんの記事によると、
“tipping point”(ティッピング・ポイント:臨界点)という言葉があり、これも「暴走が始まる点」と受け取られていることがあるようです。これは、温暖化全体の暴走ではなく、南極やグリーンランド氷床の減少や、アマゾン熱帯雨林の減少など、気候システムの一部の変化に歯止めがかからなくなること、と受け取るのがより適切でしょう。
これらの説明からもわかるとおり、温暖化が暴走しなかったとしても、深刻な悪影響が出る手前で温暖化を止めなければならないことはいうまでもありません。
出典リンク↓
https://www.cger.nies.go.jp/publications/qa/s015.pdf
とのことでした。
「変化に歯止めがかからなくなり、暴走が始まる点」という主旨の説明のなされ方がされていますね。
僕のイメージだと、コップに水をどんどん入れていって、
満杯になってもまだ入れ続けると、
ついに水がコップから溢れ出してしまう。
あの瞬間なのかなと思いました。
あるいは、真夏にソフトクリームを食べていて、
おしゃべりに夢中で、
だんだんソフトクリームが溶けているのに気づかなくて、
ハッと気付いた瞬間に、
ソフトクリームの先がペチャっと地面に落ちた瞬間!
あの悲劇の瞬間をイメージしました泣
次に、
「ドミノ倒し」という言葉の意味についてです。
ドミノ倒しは聞いたことがある人も多いかもしれませんね。
一応調べてみます。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
によると、
ドミノ倒し(ドミノたおし)は、ドミノで使われるドミノ牌を使った遊戯。まず、ドミノ牌を立て並べて列を作り、この列の端にある牌を倒す。倒されたドミノ牌は隣の牌を倒し、倒された牌はさらに隣の牌を倒す。この連鎖ですべてのドミノ牌が倒されることになる。途中で倒れないようにドミノ牌を並べ上げる達成感や、牌が倒れる様子の美しさなどを楽しむ遊びである。
とあります。
ここでのポイントとなる意味は連鎖ということだと思います。
つまり、温暖化で起きる困ったこと
・アマゾン熱帯雨林の減少
・南極やグリーンランド氷床の減少
・暑さと乾燥を激化させるエルニーニョ現象
などなど
が相互に影響し合って多発し、
気候変動などの変化に歯止めがかからなくなり、
暴走が始まるスイッチが入りつつある。
ということを言われているのかかと思います。
ちなみに本来のドミノ倒しの意味は、
「途中で倒れないようにドミノ牌を並べ上げる達成感や、牌が倒れる様子の美しさなどを楽しむ遊びである。」
とも説明されていますが、
世界中で気候変動が連鎖して起きるネガティブなドミノ倒しって、
どないやねん?
達成感や美しさどころではなく、
想像しただけでもどうにかできないのか!
と思ってしまいますよね。
今は、地球の経済活動もグローバルにつながっているので、
わたしたちの消費活動が例えば、知らないうちに、
アマゾン熱帯雨林の減少に関係しているような場合もあり得るわけです。
そうすると、自分の住んでいない国や地域の問題だから関係ないと思っていても、いずれその自分たちの蒔いた種は自分たちで刈り取ることになるのだと思います。
現在はそのような時代で、マイナスの影響もプラスの影響もどちらも相互に影響を与えやすいのが地球の状況なのだと思います。
これからは、地球環境の困りごとにしても、経済の困りごとにしても、どちらか一方さえ良ければ、他はどうなってもいいというエゴの想いでは、解決できなくなってきています。
相互に手を取り合い、お互いの幸せや豊かさを、できる限り自分のことのように想像して、生かし合う。
そのような取り組みが、これからの地球時代のスタンダートになるのだと思います。
それがポジティブなドミノ倒しを生み出し、
臨界点は新しい希望ある未来の地球を生み出す、
プラスの、
“tipping point”(ティッピング・ポイント)
に変化していくのだと思います。
この地球の状況をプラスの変化に変えていくことはまだできる!
というプラスのエネジー(想い)で、
僕たちに今できることを行動していきたいですね。
Thank you for the blessings of the earth.
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note
https://note.com/beyondscience/n/n62595ce4e4ec
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