《有料、冒頭試読》【ロッテ球団73年考察/(32)-投手-「被本塁打」73シーズン歴代ベスト10】
(写真 かつての本拠地東京球場。左中間、右中間の膨らみが無く「本塁打が出やすい」と言われたが、投手陣の被本塁打数で顕著に現れた。)
(32)(投手編)「被本塁打」73シーズン歴代ベスト10
今回は「被本塁打」の73シーズン歴代記録を考察する。
かつて本拠地としていた東京球場は左中間、右中間の膨らみが無く「本塁打が出やすい球場」と言われており、「(10)本塁打球団編、(11)本塁打個人編」でも記したように本塁打数に顕著に現れていたが、被本塁打記録を紐解くと、攻撃陣以上に投手陣が東京球場時代に多くの本塁打を浴びていたことが分かるランキングとなった。
まずはチームの記録変遷から。
【チーム被本塁打 10年ごとの最多シーズン 一覧】
★創設年 1950(昭和25)年…92被本
★1951~1960(S35)最多年…1960(昭和35)年 79被本
★1961~1970(S45)最多年…1966(昭和41)年 137被本
★1971~1980(S55)最多年…1972(昭和47)年 184被本※球団最多記録
★1981~1990(H2)最多年…1986(昭和61)年 165被本
★1991~2000(H12)最多年…1991(平成3)年 155被本
★2000~2010(H22)最多年…2004(平成16)年 153被本
★2011~2021(R3)最多年…2021(令和3)年 147被本
★直近年 2023(令和4)年…116被本
【チームシーズン被本塁打 ベスト10】
(被本塁打リーグ順位、結果(試合数)
★1位…184被本-6- 1972(昭和47)年(130試合)-5- (成田(37),野村(34),小山(21))
★2位…169被本-4- 1986(昭和61)年(130試合)-4- (深沢(26),水谷(24),村田(23))
★3位…165被本-2- 1980(昭和55)年(130試合)-2-(仁科(35),奥江(26),水谷(23)))
★〃 …165被本-4- 1984(昭和59)年(130試合)-2- (仁科,深沢(31),石川(23))
★〃 …165被本-2- 1985(昭和60)年(130試合)-2- (仁科(35),深沢(22),村田(20))
★6位…163被本-6- 1983(昭和58)年(130試合)-6- (水谷(31),仁科(25),深沢(19))
★7位…161被本-2- 1971(昭和46)年(130試合)-2- (成田(34),木樽(32),村田(25))
★8位…159被本-5- 1989(平成元)年(130試合)-6- (園川(30),小川(24),荘(22))
★9位…155被本-5- 1991(平成3)年(130試合)-6- (前田(30),小宮山(28),伊良部(20))
★10位…153被本-5- 2004(平成16)年(133試合)-4- (小林宏(22),清水直(21),小宮山(15))
※最少… 49被本-1- 1955(昭和30)年(120試合)-3- (荒巻(13),榎原(7),中川,和田(6))
球団創設年に92被本でスタートした被本塁打の73年の球団史は2ケタ被本が続いた。
転機になったのは1962(昭和37)年6月に開場した東京球場。このシーズンは93被本だったものの、フルシーズン東京球場を本拠地にした翌63(S63)は、初めて3ケタ被弾となる106被本を記録。以降、3ケタ被本が続き1971(昭和46)年には161被本、東京球場本拠地の最終シーズンとなった翌72(S47)年には184本の本塁打を許し、これが現在も続く被本塁打の球団記録となっている。
その後、本拠地を仙台に置きつつ各球場でホームゲームを開催した時代は100被本を切るシーズンもあったが、川崎球場を本拠地にすると被本数も再び増加する。加えて「飛ぶボール」の影響もあり、1980(昭和55)には165被本、さらに1984(昭和59)年、翌85(S60)も同数の被本を許した。
千葉に移転後はマリンスタジアムを本拠地としたため被本塁打数も激減する。移転元年の1992(平成4)年は109被本、94(H6)には96被本と100被本を切る。以降、100被本前後だったが、2004(平成16)年に10位にランクインする153被本を許すが、以降は再び100本を超えた被本数で推移する。ただ、2019(令和元)年にホームランラグーンが完成した後は微増している。
続いて個人の被本塁打記録へ。
【歴代シーズン被本塁打 ベスト10】
◆1位…成田 文男 37本(パ1位)1972(昭和47)年 ※NPB100傑18位タイ
◆2位…成田 文男 36本(パ2位)1970(昭和45)年 ※NPB100傑24位タイ
◆3位…仁科 時成 35本(パ6位)1980(昭和55)年 ※NPB100傑35位タイ
◆〃 …仁科 時成 35本(パ2位)1985(昭和60)年 ※NPB100傑35位タイ
◆5位…成田 文男 34本(パ5位)1971(昭和46)年 ※NPB100傑41位タイ
◆〃 …野村 収 34本(パ3位)1972(昭和47)年 ※NPB100傑41位タイ
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?