《有料・冒頭試読》【マリーンズ略史 92~05/-17-「ボビーマジック」とは?】
(写真 サヨナラ打を放った初芝を笑顔で迎えるバレンタイン監督(2004年))
(17)「ボビーマジック」とは何だったのか?
2003年11月3日、ボビー・バレンタイン監督の就任会見が行われた。1995年、日本球界初のGM制を導入し広岡GMが招請したのがバレンタイン監督だった。結果はマリーンズ初のAクラスとなる2位となったものの、広岡GMとバレンタイン監督の間に齟齬が生じ1シーズンで退団した。8年ぶりの監督復帰となったが、同席した重光昭夫オーナー代行は「1996年以降、バレンタイン監督とは連絡を取り合っていた。いつか復帰してもらいたかったが、今がそのタイミングだと思ってお願いした。チーム状況は伝えており、今回は全てをお任せしたい」と、全権をバレンタイン監督に委ねての就任依頼であることを明かした。バレンタイン監督は「前回はやり残したことがたくさんあった。今回はチームの全てを任せてもらうことをお願いした」と明かした。そして「まずは選手個々の力を見極めることが重要なことだ」と話した。
【まずは「選手を見極める」】
チームは全ての行事を終え、ロッテ浦和球場で秋季練習に入っていた。バレンタイン監督は早々に視察に訪れた。練習を見て回ったバレンタイン監督は驚きの表情で記者の質問に答えた。具体的に選手の名前を挙げながら「こんなにもセンスがある若手が多いことに驚いた。なぜ、彼らが一軍で活躍出来ないのか?」と逆に記者に質問するほどだった。ただ、こうも話した。「選手個々の力を見極めることをしっかりやらないといけない。その上で、どう選手を生かしていくかが重要だ」。
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