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三点監視の応用.1  ―まずはおさらい①―

三点監視の信用創造について、これまで何度も繰り返し説明してきました。大変にしつこいですが、それだけ私が大事だ、重要だ、と思っている所作でもあります。

ですので、懲りずにおさらいをさせていただきます。

  • 「C.政府」が「Ⓒ国債」を100万円発行する

  • 「B.民間銀行」が「Ⓑ銀行預金」を100万円発行する

  • 「D.中央銀行(日本銀行)」が「Ⓓ日銀当座預金」を100万円発行する

  • この三点が常に同額の100万円が発行されている状態が正常である。

このような、三点間で「三者同額メモ(貨幣)」の交換が行われる状態を私は三点監視と呼び、

「『貨幣の信用』がある状態」

と私は判断しています。

例えば、
第一問
「C.政府」が「Ⓒ国債」を50万円発行する。
「B.民間銀行」が「Ⓑ現金預金」を100万円発行する。
「D.日本銀行」が「Ⓓ日銀当座預金」を100万円発行する。

C.政府、B.民間銀行、D.日銀のどこ発行した金額が違いますか?
そして、正しい金額はいくらでしょうか?

「Ⓒ.国債」を50万円、だけが金額が違いますね。
つまり、
解答:「C.政府」の発行した「Ⓒ国債」の金額が違っており、正しい金額は100万円である。

これは、
第二問
「C.政府」が「Ⓒ国債」を300万円発行する。
「B.民間銀行」が「Ⓑ現金預金」を100万円発行する。
「D.中央銀行(日本銀行)」が「Ⓓ日銀当座預金」を300万円発行する。
でも、

第三問
「C.政府」が「Ⓒ国債」を100万円発行する。
「B.民間銀行」が「Ⓑ現金預金」を100万円発行する。
「D.日本銀行」が「Ⓓ日銀当座預金」を9999万円発行する。
でも同じことです。

三者同額の原則が前提にあれば、三点監視で「数字(金額)的差異」を確実に発見することができます。
逆説的に、三点監視により問題がない貨幣は、

「信用できる貨幣=『貨幣の信用』が確立した貨幣」

と言えるでしょう。

さて、その三点監視を図解すると次のようになります。

これのむらさき枠の部分が三点監視を示しています。

本章で行おうとしているのは

リフレ派
国債廃止論
統合政府論
日銀の国債の直接引き受け
ビットコイン
そして、MMT(租税貨幣論)など。

それら様々に言われる貨幣論をこの図解に当てはめてみよう、という試みです。

私の言う貨幣論は必ず、

貨幣の信用>貨幣の価値
つまり「貨幣の信用」が確立していなければなりません。

果たしてそれら各理論は「貨幣の信用」を前提としているでしょうか?

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