あなたはもう冬を見ただろうか
深まる秋のとなりで
色づく人びとの頬 うすら白い吐息
犬たちは息を切らして駆けまわる
一本すらりと伸びた電柱の上には
白い月がぼんやりと光っている
夕暮れ時は一瞬にしてわたしをうたた寝に誘う
ほんのり冷たくなった空気が
なんとも言えない心地よさで体を包み込んだ
星がひとつ またひとつと
明かりを灯しはじめる
芝生に寝転んで遠い天井を見つめる
あっというまに色を変え次々と星が現れる
わたしだけの黄金時間
秋のとなりの秘密時間
※以下日記である。
わたしは秋という季節が大好きです。もちろん春夏冬も大好きですが、秋だけは特別に好きなのです。今年の秋は金木犀の香りを十分に楽しめませんでした。わたしの街では雨が続いたせいで、咲いた花がどんどんアスファルトに落ちてしまったのです。雨降り夜の次の朝、橙色の小さな花々が無惨に落ちている様子を見てさみしい気持ちになったのを覚えています。
無性に切なくやるせない気持ちになるのも秋です。徐々に変化する季節について行くことさえも、わたしにとっては難しく感じられます。さみしいからと言って甘いものを食べていい理由にはなりませんが、ここ2、3日は連日某三角チョコパイを食べております。昨日の休憩時間には、美味しいものってどうしてすぐなくなってしまうんだろうと、同僚に相談しながら食べました。本当にどうしてなんでしょう。そもそも用意する量が足りてないのでしょうか。
12月になりましたが、わたしの住む場所ではお昼はまだ17度ほどまで気温が上がります。朝晩はさすがに冷えますが、まだコートを着ずに出歩いている人もちらほらいるようです。あなたの街には冬がきましたか?イルミネーションは見ましたか?わたしは冬に見る、雨の中のイルミネーションが好きです。帰り道が急に幻想的な景色になりますので、ぜひ見てみてくださいね。寒いけれど風邪をひかないでね。
寒さに弱くて引きこもりがちなあなたへ
夕暮れ観測部副部長のわたしより