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木立ち性薔薇の冬剪定(番外編)

薔薇の冬剪定について、記事を残させていただきましたが、番外編として、あと2つポイントを書いておこうと思います。

1つ目。
弱っている株の剪定はあまり深くしすぎないこと。

深い剪定というのは、枝をかなり短くするということです。

正直、株が弱っているかどうかの判断は、初心者では難しいところだと思います。

薔薇を5年育ててきて、私が「株が弱っている」と判断する基準は、葉っぱが病気になってほとんど無いとか、花が思ったほど咲かなかった、といったところです。

2つ目のポイント。

下の画像の枝をよく見ていただくとわかるかと思いますが、赤いポツンとしたものが飛び出ています。これは「新芽」と言って、先々これが新しい枝葉となっていくものです。枝を切るときには、この芽の上5mm~1cmくらいのところで切ります。

この「芽」は、株の「内側」と「外側」に向かって、交互に出ています。株の内側に向かってでている芽を「内芽(うちめ)」、外側に向かってでている芽を「外芽(そとめ)」というのですが、薔薇の教科書などを見ると、枝を切るときは「外芽」の上で切りましょうと説明されています。

なぜ、「外芽」の上で切るのかというと、「内芽」の上で切った場合、芽は成長すると、株の内側に向かって枝が伸びていきます。枝に葉っぱがたくさんついてくると、株の内側が葉っぱで混雑して、風通しが悪くなります。

風通しが悪くなると、葉っぱに病気が発生しやすくなります。

薔薇の病気で有名なのが、「黒星病(黒点病)」と「うどん粉病」です。特に黒星病は薔薇につきものと言っていいくらいの病気なのですが、黒星病になると、緑の葉っぱが黄色く変色して落ちてしまいます。そしてこれが、アッという間に株全体に広がって、ヘタすると葉っぱがなくなってしまいます。

黒星病になった株

葉っぱがなくなるとどうなるか?
そう、光合成ができなくなります。そうした薔薇の末路は想像に難くありません(T_T)

というわけで、薔薇は風通しを良くしてあげた方がいいので、株の内側が混みすぎないように、「外芽」の上で切りましょうと言われています。

とは言え、枝が外にばかり伸びていくと、当然のことながら、株が全体的に横広がりになってしまいます。広い場所が確保できれば良いですが、我が家の庭はそんなに広くないので、株が横に広がりすぎると、ちょっと困ってしまう場合もあります。

品種によってはそもそも横に広がって成長するタイプのものもありますし(横張りタイプと紹介されています)枝が外にばかり広がって、中がスカスカなのも、株としてはちょっと寂しく見えがちです。

わたしは薔薇を育て始めて約5年になります。5年経験して思うのですが、薔薇の苗を買ってきたばかりで、これからどんどん大きくしたい、という時期は、「外芽」の上で剪定するといいと思います。

我が家の株たちはどれももう3年は経過して、成株になっていますので、最近では、「外芽」ばかりではなく、全体的なバランスを見て「内芽」の上で切ったりもしています。

これは、経験によるものですが、この芽の上で切ったら、枝がどのあたりにどんな風に伸びてくるか、とういうのが、イメージできるようになってきたからです。

それと、剪定をするときのポイントとして、花の大きさに対して細すぎる枝には花は付かない、ということで、大輪系や中輪系の花なら割りばしや鉛筆の太さのところまで枝を切った方がよいということを紹介しました。

剪定をしながら、完全に細い枝はあきらめるとして、おしい!あとちょっと太かったらなぁ・・・微妙な太さだなぁ・・・と思うことがあるかもしれません。

「もうちょっと置いといたら、太くなるかも?」

じつは私、これまでずっとそう思っていました。

ですが・・・

残念ながら、細い枝が太くなることはないそうです。細い枝は時間がたっても細いまま。

ならば根元から切ってしまおう!花の付かない細い枝を残しておくと、そこにも無駄に栄養をもっていかれてしまうそうです。

つくづく「経験だなぁ」と思うのですが、はじめは「内芽」「外芽」もよくわかりませんでした。それが今では、赤い芽がでてなくても、ここから芽がでるな、とか、来年この枝からよく花が咲くな、というのがわかるようになってきました。

また、細い枝が太くなることはないと知ってからは、枝を残すかどうか迷うことなく根元からバッサリ切ることができるようになって、剪定の作業時間がかなり早くなりました。

剪定から用土替えまで、一株1時間とか2時間とかかかっていましたが、5年たった今は、1株30分たらずで終わらせられるようになりました。

我が家には現在30鉢の薔薇がありますし、寒い時期にやる作業なので、あまり時間を費やすとかなり体力を消耗します。

年々体力は衰える一方だし、庭もそんなに広くないから、もう新しい株は買わないようにしなきゃ!と思う反面、次はあの薔薇欲しいなぁなんて思いながら、薔薇のカタログを見てしまいます(*ˊᵕˋ* )

来年はあと5分、時間短縮を目指そうかな(笑)


木立ち性のミニ薔薇 粉粧楼


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