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春の景色のためにやる冬の作業(木立ち薔薇編③)
2025年2月1日。
薔薇の冬に行う作業を終了しました。
前回までで、木立性の薔薇の冬の作業のうち、剪定を紹介してきましたが、今回は、最後の作業、用土替えを紹介したいと思います。
用土替えに関しては、つる薔薇編でも紹介したのですが、
木立ち薔薇編として、もう一度紹介させていただきます。
まず、準備として、広めのシートを敷きます。
わたしは植え替えの作業をするときに、自宅の駐車場でやったり、庭のテラスでやったりするのですが、土で結構汚れてしまいます。ですので、ホームセンターで売ってるような、遠足などで使うシートを作業用として使っています。
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それから、新しい土、肥料、薬剤、水やりの時に混ぜる活力剤、ゴミ袋を準備しておきます。
あとは、鉢の中で、根っこが張っているので、根っこをほぐす道具、「根かき」(私は3本爪を愛用しています)も準備しておきます。
手袋をして、作業開始!
まずは、鉢を横に倒して、上から押さえつけます。
我が家の鉢はすべてプラスチック製を使ってます。なので、たたいたり押さえつけたりしても割れたりしません。むしろこうすることで、株が鉢から抜けやすくなります。
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株を鉢から取り出したら、鉢の表面だった部分の土をとりのぞきます。この部分は意外とやわらかくて、手でもすぐにほぐれます。
問題は根鉢(鉢の中に埋まっていた部分の土とその周りの根っこのことです)ここは、根かきを使ってほぐしていきます。
元気で立派に成長している株は、根っこがビッチリと張っています。逆に、ポロポロとほぐれやすい状態のものは、あまり根張りがよくない、つまり、株が少し弱っている可能性があります。
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わたしが用土を替える目的は、1年間かけて、土の栄養分が減っているから、ということに加え、薔薇の大敵「コガネムシの幼虫」が潜んでいないかのチェック、そして、「癌腫」といわれる病気が発生していないかをチェックする、という目的があります。
コガネムシの幼虫は、白くて丸まっていて、カブトムシの幼虫みたいな感じですが、このコガネムシの幼虫は、薔薇の根っこを食べてしまうので、株が弱ってしまい、特に鉢で育てていると、サイアク薔薇が枯れてしまうこともあるそうです(T_T)
また、「癌腫」というのは病気の一種ですが、根っこにコブのような腫瘍ができて、それがだんだん大きくなって、株全体が衰弱して枯れてしまうそうです。
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この「癌腫」を見つけたら、その株はあきらめて捨てた方がいい、と言われる方もいるようですが、その理由は、感染力が強いからだと思います。株を彫り上げた時に使った道具やはさみなどからも感染したり、その時に履いていた靴底からも感染する可能性があるとかで、徹底的に除菌する必要があるために、とてもやっかいな病気だと言われています。
とはいえ、すぐに枯れてしまうというわけでもなく、対策はあるようなので、それはまた別の記事で紹介できればと思います。
根っこをほぐしていると、どうしても根っこが切れたりするのですが、細い根っこが切れるのは問題ありません。ぶっとーい根っこがあるので、それを大事にします。
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大方の土が落とせたら、鉢に戻すのですが、鉢には新しい土を、鉢底が隠れる程度に軽く入れ、そこに、規定量の肥料と、薬剤を入れます。
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私が使っている肥料は、10号鉢で何グラム、という規定なのですが、いちいち測るのが面倒なので、紙コップの内側に、規定量のところまで線を引いて、繰り返し使っています。
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薬剤は、はじめの頃は計量スプーンで測っていたのですが、最近ではひとつまみ、というテキトーさ(笑)
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そしてそれを隠すように、また新しい土をかぶせます。
そして、高さを調節しながら株をもどして、周りに土を入れていきます。土は、鉢の一番高いところギリギリまでではなく、縁から5~6センチくらい低いところまでにします。
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縁ギリギリまで土を入れてしまうと、水やりをしたときに、土と一緒に水が外にこぼれて鉢全体に水がいきわたらなくなるからです。これは「ウォータースペース」と言うらしいです。
最後に水やりですが、わたしはこの時に、新しい土と根っこがなじみやすいように、活力剤を混ぜています。
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これで完了です。
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木立性の薔薇(ブッシュローズともいいます)の冬の作業として、剪定・用土替えの作業を紹介しましたが、初心者から5年目の今年は、1株当たり30分ほどでできるようになりました。
はじめての頃は、まず剪定にかなり時間がかかっていました。どこで切ったらいいのか悩んで悩んで・・・
そして用土替えでは、根っこを傷めないようにと、慎重に慎重に・・・
肥料や薬剤の量もきっちり測って、最初から別の入れ物に土と混ぜて準備したり・・・
5年目ともなると、作業に慣れてきて手際よくできるようになりましたが、適当になりすぎるのもよくないのかな、と反省したりもしています(笑)
また、用土替えは2年に1度でもいいと言われているくらいなので、3分の1くらいは古い土を残してもいいかな?コスト削減になるし・・・ということで、試しに今年は、古い土も多めに残してみました。
2025年の花付にどれくらい影響するか、また記録していきたいと思います。
最後に、わたしが使っている土と肥料、薬剤を紹介します。
土はマイローズのばらの培養土。1年目からずっとこれを使っています。
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冬の植え替えの時に使う肥料は、これもマイローズのばらの肥料。肥料は1年のうちでも、色々と種類を替えていますが、冬の植え替え時はこれを使っています。
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薬剤はオルトランDX粒剤。
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活力剤はリキダスを使っています。
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どなたかの参考になれば幸いです(#^^#)