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アートをたのしむ。ラグビーをたのしむ
先週末に日帰りで東京へ行ってきました。
最初に訪れたのは東京国立博物館。
たしかレオナルド・ダ・ヴィンチの特別展以来です。調べてみたら2007年、ずいぶん久しぶりでした。
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美しい中国絵画
初めて「東洋館」を見学しました。
古代エジプトのミイラや、インドの細密画、 ゴージャスなカシミヤショール。「東洋美術をめぐる旅」をコンセプトにさまざまな美術と工芸、考古遺物が展示されていました。
とくに興味深かったのが、中国の13世紀に描かれた伝趙昌筆「竹虫図」と14世紀に描かれた「草虫図」です。
当時の植物や昆虫が鮮明に描かれていて、およそ800年前の絵とは思えない美しさ。鶏頭の花のビロードのような質感、露草の葉。カマキリにイナゴもいて、トンボの透けた羽が見事でした。
まるで虫や花たちがかくれんぼをしているようで楽しく、しばらくの間眺めていました。
竹虫図と草虫図の説明はこちらの公式ページにあります。
テラス席でセブンティーンアイスを食べてしばし休憩。日差しが強くて真夏のような暑さでした。
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根付がすき
本館へ移動すると「根付 高円宮コレクション」が開催されていました。夫が大の根付好きなので、さっそく展示室へ向かいます。
根付とは、江戸時代、武士や町人たちが巾着や煙草入れ・印籠などを帯に吊るす際に滑り止めとして使われた留め具です。
主な素材は象牙やツゲなど、大きさは1㎝〜4㎝ほど。江戸後期になると実用性と共に装飾性も重視され、細かい彫刻が施された美術品としても収集されるようになりました。
故高円宮殿下が妃殿下とともに蒐集された根付は、ほとんどが現代根付でした。丸く可愛らしいオタマジャクシや力士・ダリアなどの身近な動植物から、獏を食べるヘビやハンプティ・ダンプティとテーマはさまざまです。
また、サッカー日本代表のシンボルである八咫烏とサッカーボールをモチーフにした根付もありました。故高円宮殿下はサッカーだけでなく根付もお好きだったことを知り、親近感がさらにわきました。
現代根付と江戸根付のコーナーを行ったり来たりしているうちに、閉館の音楽が。
Tシャツに着替えて
次の目的地である秩父宮ラグビー場へ向かう前に、Tシャツに着替えて記念撮影です。
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着ているのはKAMAISHI大漁旗Tシャツです。
釜石ラグビーの応援の象徴「大漁旗」とクラシックな太陽がデザインされたもので、2019年のラグビーワールドカップを観戦するため釜石へ遠征し、購入しました。しかしながら、台風の被害により試合は中止に。
釜石鵜住居復興スタジアムで着ることが叶わなかったこの大漁旗シャツを、今日着ずにいつ着るん。ちょっぴり派手ですが、縁起が良さそうでしょう。もう、このまま電車に乗っちゃいます。
いざ、ラグビーの聖地へ
千駄ヶ谷駅で下車して、スタジアムまで歩きます。
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今日観戦するのは、ラグビー日本代表対オーストラリアAの試合です。
スタジアムに到着すると、キックオフ1時間前だというのにたくさんの観客がいました。
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すこし時間があるので、スタジアムを歩いてみました。飲食ブースやトイレには長い行列ができていて、歩くのがやっと。
「おおー、釜石、釜石!!」
通路を歩いていると、突然座席から声をかけられました。顔を向けると、声をかけてくださった方も、同じ大漁旗Tシャツを着ています。
「一緒に写真を撮ってもらっていいですか?」とにこやかに言われるまま、ガッツポーズをしてカメラにおさまりました。そうしているうちに、またひとりと釜石が増えて、握手して…。
ラグビーの試合会場は、どのスポーツよりもフレンドリーな雰囲気です。
選手を全力で応援して、試合のあとは選手も観客も、みんなノーサイド。
初めてラグビーワールドカップをスタジアムで観戦したとき、選手たちのひたむきなプレーに感動したのと同時に、勝った国のサポーターが負けた国のサポーターを労い、固い握手をしている姿に感動して、ラグビーが好きになりました。
キックオフ30分前になると選手たちがウォーミングアップを始めました。会場は徐々に盛り上がってゆきます。
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まもなく試合開始。座席に戻ります。
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声出し応援は禁止ということで、厳かな雰囲気のなかで国歌斉唱がありました。
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間近で見る選手たちはとても迫力がありました。選手たちは常に声を掛け合っていました。
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日本がリードして前半を折り返したものの、オーストラリアAチームの鋭い中央突破が見事に決まり、結果は22対34。オーストラリアAチームの勝利となりました。
日本チームは負けてしまい残念でしたが、松島選手の相手選手の隙をついてサイドラインギリギリを走りきったトライがとてもかっこよかったです。
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試合後。オーストラリアAチームへの惜しみない拍手がスタジアムに響いていました。
出張以外で東京に来たのはコロナ以来です。
アートを楽しみ、ラグビーを楽しんで、盛りだくさんの1日でした。
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