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気ままな旅は、晴れたり曇ったり ー東北の旅2022 その4・福島県相馬市ー

福島・宮城の海岸線をめぐる旅の続きです。(その1その2その3

1日目午後のルート

なお、写真はすべて2022年7月に撮影したものです。

双葉郡双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館をあとにして相馬市へ向かいます。

時刻は13:30。空は青く、からりと晴れていました。

国内屈指のパークゴルフ場へ

40分ほどで、次の目的地である相馬光陽パークゴルフ場へ到着しました。

相馬光陽パークゴルフ場は、先輩方から「一度は行った方がいいよ。」と聞いていた名門コース。憧れの地を前に、心が躍ります。

管理棟で受付をすませ、テラス席でサンドイッチをもぐもぐ。はやる気持ちを抑えつつ、まずは腹ごしらえです。

コースは、全部で9コース81ホール。
地元のパークゴルフ場は基本的に2もしくは4コースですから、倍以上のコース数です。東京ドーム2.6倍の面積で、大きな試合も開催されるという国内屈指の名門パークゴルフ場です。

相馬光陽パークゴルフ場パンフレットより

コース名も、大手門・三の丸・二の丸・本丸。さすが相馬城下町、かっこいい。

管理棟からまっすぐな一本道があって、道沿いに各コースのスタート地点があります。手前側は初級コースで、奥に進むにつれレベルが上がって、1番奥が上級コース本丸。

広い!

クローズまで遊べる時間は2時間ちょっと。全コースは回りきれないので、挑むはもちろん上級「本丸」コースです。

コースを回ってみるととにかく広くて、どんなにへっぽこボールを打ってもOBすることはありませんでした。

しかも上級者コースはフェアウェイが波打っていたり、グリーンが砲台のような高いところにあったりと起伏に富んでいて、まるで同日に開催されていた全英オープン選手権のよう。気分はすっかり松山英樹選手です。

しかしながら、あらぬ方向へと転がってゆくボールに、夫とふたり笑いが止まりません。広いし、綺麗だし、芝がふかふかだし、楽しいし。スコアをつけず気持ちよくボールを打ちました。

その後も小走りで移動し、上級者コース3つに中級者コース1つ、そして初級者コースを3ホール回ったところで、園内放送が流れました。
午後4時45分、名残惜しいけれど時間切れです。

職員の方に「また来ます!」とお礼をして、帰り際に記念撮影。
入口には、がんばろう相馬!! の大きな看板がありました。

上の写真のとおり、管理棟の入口横には放射線量計が設置されていました。

相馬市は、福島第一原子力発電所から約40キロの距離にあります。毎時0.079マイクロシーベルトと表示されていて、線量計を眺めていると、数値が上がったり下がったりしていました。

放射線量について

話がそれますが、福島県内の放射線量について少し書いておきます。

原発周辺の施設や道路、高速道路上には、線量計がところどころに設置されていました。常磐双葉インターから少し北上したところでは、毎時0.6マイクロシーベルトだったのを覚えています。(付近の家屋等の状況から、帰宅困難区域のように見えました)

一番放射線量が高かったのは、帰りに通った大熊町の国道6号線沿い。

後部座席から撮影

マップを調べたところ、福島第一原子力発電所から直線にして約3キロほどの距離でした。

赤い丸が撮影した場所、青い丸が福島第一原発

大熊町や双葉町などの帰還困難区域内にある各道路は震災直後から一般車の通行止めが続いていますが、特別通過交通制度の適用により段階的に通行規制が緩和されています。
帰還困難区域内を南北に走る国道6号線においては四輪の通行証所持から通行証なし、そして2020年3月には自動二輪の通行規制が解除され、自由に通行することができるようになりました。 ※ただし軽車両(自転車等)・歩行者は引き続き通行不可。
また帰還困難区域内は通過のみとなっており、駐停車や国道を外れた道路や施設への立ち入りは禁止されています。

経済産業省ホームページ・原子力被災者支援(避難指示関係)
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/kinkyu.html
をもとに作成

高い数値を目の当たりにして原発が近いことを感じ、どきどきしながら通過しました。

宿探しに一苦労

利用時間ギリギリまでパークゴルフを楽しんで、大満足。さてこれからどうしようか。

頑張れば日帰りできる距離ですが、朝早くからの運転で夫はだいぶお疲れの様子。なので、相馬市内で一泊することにしました。

しかしながら、宿がなかなか見つかりません。

相馬市の観光協会のサイトには、2022年3月16日23時36分に福島県沖で発生した震度6強(マグニチュード(Mj)7.4)の地震の影響で、営業を停止されている宿泊施設が多いとありました。

宿泊施設が立ち並ぶ松川浦漁港へ。
道路の横がすぐ海の、昔ながらの風情ある宿場町でした。

あやしい雲行き

ゆっくり景色を楽しみたいところですが、宿を探さなければいけません。

一軒ずつ電話をしても「休業中です。」「お出しできる夕食がありません。」。旅館へ向かい直談判をしてみても「復旧工事の関係者の方のみの受け入れなんです…。」

…うーん、困ったぞ。暮れゆく空、テンパるわたし、重くなる車内の空気。

その後も数件問い合わせをして、どうにかこうにか市内にあるビジネスホテルの予約が取れました。


ホテルにあったパンフレットを見て、さきほどの松川浦はウユニ塩湖のような美しい景色を見ることができる景勝地だと知りました。

キレイ…! むむ、もう一度来なくては。

行き当たりばったりの気ままな旅は2日目に続きます。最後までお読みいただきありがとうございました。

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