ベージュフラッグは、かすかな疑問符
恋愛や結婚において、相手との関係をあらわす「beige flag(ベージュフラッグ)」という新しい言葉があるらしい。
モータースポーツではドライバーに対して危険や指示を知らせるために、フラッグ(旗)を振る。
おなじく、恋愛や結婚において、パートナーとの関係やシチュエーションなどをカラーフラッグで表現するそうだ。たとえば、レッドフラッグなら危険信号であること、グリーンフラッグなら青信号やゴーサイン、など。
そしてベージュフラッグは、相手に対して「あれ?」と思うことだという。
主に海外のTikTokで話題になっているようで、「食事の支度ができてから、歯磨きを始める」とか「アラームのかわりにタイマーを設定する(朝6時に設定しているつもりが6時間後の真夜中にアラームが鳴る)」といった投稿が寄せられていた。世界の人々の、ちょっとどうなの? と感じる基準は、多様のようだ。
恋は盲目というように、始めのうちは相手のいいところしか見えない。けれど付き合いが長くなってくると、互いにいろんな一面が見えてくる。
結婚する前に「あれ?」と気づけたらいいこともあるだろう。
しかし、自分もパートナーも生身の人間なので、結婚したあとに生じてくる「あれ?」もままある。
もし直した方が良いと思ったり、気づいて欲しいのであれば、直接伝えたらいい。だけど、伝えられないからこそ「ベージュ」なのかもしれない。面と向かって言えないからこそ、どうなんだろう? という疑問符を誰かに聞いてほしいのかなあ、なんて思う。けして注意を示すイエローではなく、やんわりしたベージュであるところに、気遣いや優しさとともに、曖昧さや不確かさを感じる。
またシェアすることで、案外、もうひとつの価値観を見出すかもしれない。
さて、私が感じる夫のベージュフラッグはなんだろう。
思い浮かぶことは、歯磨き粉のチューブを真ん中から押すことくらい。下から押せばいいのに、どういうわけか真ん中をぎゅっと握って押している。まあ使うぶんにはなんら問題はないので、いいのだけど。
あとは、寝言でもチクチク怒っていることかなあ。悪気がないぶん地味に刺さるのよね……って、一体これは何色なのでしょうか。
とはいえ、どちらかというと「何事も適当すぎる」と、夫から赤青黄色たまにブラックだったり? それはカラフルなフラッグを振られているから、あまり言えない。すみません、気をつけます。
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