飽和炭化水素(アルカン)の命名法
直鎖アルカンの命名
Cが1〜4個の場合
C>4の場合
数を表すラテン語+ane で命名する。
例えば、炭素数が8個の直鎖飽和炭素はocta + aneでoctane、オクタンとなります。
(ちなみにガソリンのハイオクはhigh-octane、つまりオクタン価が高いという意味)
アルキル基の命名
アルカンの水素を一つ除いた置換基をアルキル基と呼ぶ。
命名は"ane"を"yl"に置き換える。
ethane → ehtyl
heptane → heptyl
アルキル基の分類についてはこちら
IUPAC名の命名法
最も長い炭素鎖(主鎖)を探す
主鎖に結合している置換基を探す
主鎖に番号をつける
全ての置換基をアルファベット順に並べて、位置番号を前につけて主鎖名の前に並べて命名
主鎖を探す
例えば、図のような炭化水素を命名する。赤くマークした炭化水素鎖が炭素数が7で最も多くなる。
このように主鎖を取ってしまうと、炭素数が6なので誤り。
主鎖に結合している置換基を探す
側鎖は赤と青でマークした2つが付いている。赤い側鎖は炭素数が1つなので、メチル基。青い側鎖は炭素数が2つなのでエチル基。
主鎖に番号をつける
主鎖に番号をつける際に気を付けるポイントは以下の2点
置換基のついている炭素番号がなるべく小さくなるようにする。
種類の異なる置換基が相対的に同じ位置にある場合は、アルファベット順で早い置換基の番号が小さくなるように番号をつける。
今回の炭化水素では上のように2通りの番号の付け方が考えられる。左の場合、置換基がついている炭素は2番と4番。右では4番と6番。上のポイントに気を付けると、正しくは左のように番号をつけるのが正しいとわかる。
位置番号をつけて命名
置換基を並べるときはアルファベット順に並べて書くことに注意する。
以上より、2番目の炭素にメチル基、4番目の炭素にエチル基が付いたヘプタンだとわかる。よってこの炭化水素は4-エチル-2-メチルヘプタンと命名される。英語では4-ethyl-2-methylheptaneと書く。
飽和炭化水素の命名例
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