【業務日誌】摘果と草刈りの日々へ
りんごの開花は一瞬です。花が咲き、花びらが散るまで約1週間ほど。今年は4月18日に王林がポッと咲いてから、そこから低温になり開花状況が停滞し、ずいぶん長い期間”咲いていた”なあ…と感じます。先日の大雨と、今日は朝から強い風が吹いているので、ほぼ散ってしまうのではないでしょうか。
というわけで、これからは摘果と草刈りの日々。
イドバダアップルの畑では、今のところは除草剤は使用しておりませんので、通路は自走式ハンマーナイフモア、木の根元や斜面は草刈り機(刈り払い機)で行っております。写真はエンジン背負い式の草刈り機で作業を手伝ってくれたLAMPの隊長こと村上君。この時期は周囲から毎日といっていいほど、草刈り機のエンジン音を聞かない日はありません。
しかし…草刈りを好きな方っているのでしょうか。
草刈りを行うのは「畑をきれいにするため」というのと「周囲の方々へのアピール」というのが主な要因とぼくは見ています。例えばこれから迎える雨期というものは、病害虫が繁殖し、りんごが病気になりやすい時期。防除はするものの、果樹には草生栽培という手法もあって、 木陰に生える草、林の中に生える雑草を除草せず、それらの根を利用して農地の土壌を管理する方法です。 生えたままの雑草には、土壌流出を防いだり有機物を補給したりする役割があるんですね。例えば雨期に繁殖するリンゴハダニやモモシンクイガという害虫は、クローバーやオオバコといった雑草の下に好んで生息するカブリダニやゴミムシが退治してくれたり、りんごの根を食い荒らすネズミはアオダイショウが捕食してくれたりと、たとえ雑草がある程度生えてはいてもその下では食物連鎖が行われているわけなんです。
かといって雑草の中にはほっておくとまずいものもたくさんあるので、草生栽培というものは「畑の雑草をすべてりんごの木に都合よい草にする」ということです。秋田の果樹園の場合、そこにシンクローバーという草を用いているそうで、理由は「多年生で草丈が15~20cmと低く、耐寒性、耐暑性、耐踏圧性に優れ、耐乾性、耐酸性、耐病性、耐陰性も高く、発芽・初期生育が良好」とのこと。これ、すごく興味があるので視察先の候補にしましょう。
一番は、やっぱり草刈りの手間をできるだけ減らし、その時間をりんごのお世話やインプットに使いたいというのが本音です。というわけで、来月導入予定なのがこちら。
それでは素敵な1日をお過ごしください。
イドバダアップル 吉田司でした。