忘れたくないので、もっと応援します。
先日、「夢と希望」というテーマで講演をさせて頂いた、
岩手県一関市立興田中学校の生徒より、全校生徒50人分の「感想つづり」が届いたんです。
パラパラと見たら、全員がA4サイズの便箋にびっしり書いてあるのが分かって、しっかり読んだら、これまでに味わったことの無い感情がぐわーっと胸に集まってきまして。
例えば「小さくはじめて、早く失敗しろ」「挨拶の価値を低く見積もるな」「アニメの主人公の共通点」みたいなワードを引用したのですが、ここに刺さった生徒は多かったようで。
でも何より嬉しかったのは、ぼくなんかの話を聞いて感想の中にはっきりと「将来の夢」を明記した生徒が50人中ふたりいたということ。
ひとりは「農業関係」もうひとりは「調理師」。「今日聞いた話を忘れず、自分の夢をかなえようと思いました!」
なんて書かれたら…。涙止まりませんよねほんと。
今回の機会を与えていただいた丹野先生、聞いていただいた先生方。ぼくとしても勇気と学びをいただきましたし、挑戦してきて良かったな、と改めて自分を再確認することができました。本っっ当に感謝申し上げます。そして来月には、この興田中学校は卒業式とともに廃校。ぼくはその瞬間に立ち会ったようなもの。
振り返れば、ぼくがりんごの世界に足を踏み入れたのも、震災後、市内に約100件あったりんご農家の30代以下の担い手がたった一人しかいない、という現実を…産業が消えようとしている瞬間を知ってしまった、というのがリンクするなあと思いまして。
これも縁。
そして、感謝したい。
いや、生徒の未来を応援したい。
だから、思い切って50人分の本を卒業式までに贈ることにしました。
最後に、いちばん印象に残った感想を紹介させていただきます。
「辛かった、楽しかった、悲しかった、嬉しかったという感情が伝わってきて、話にとても引き込まれました。よく聞く真面目な講演会じゃなくて、家族に話すような堅くない話し方だったので、全く眠くならずに最後まで聞くことができました」
「今日はとても楽しい講演会をしてくれて ありがとうございました」。
興田中学校のスローガンは
"今日も悔いなく"。
最後の学び舎と、生徒50人分の言葉たち。
胸にしまって、今日もりんご畑に向かいます。
今日も悔いがないように。
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