10万円給付の問題は所得制限の問題の前に給付しても良いかの問題を議論すべき!
●10万円給付の問題は所得制限の問題の前に給付しても良いかの問題を議論すべき!
18歳以下への10万円給付の問題で、所得制限を設けるか設けないかの議論が沸騰しています。
私は10万円給付の問題の論点のすり替えをしていると思います。
重要な論点は所得制限を設けるという議論の前にそもそも10万円を給付しても良いか?の問題を議論すべきです。
①10万円給付は賃金の前払いの問題!?
生活に苦しいから10万円を給付するというのを分かりやすい例で例えると、賃金の前払いが近いです。
まだ働いてもいない給料を前払いしてくださいと会社につげます。
本来的には法律的にも発生もしていない給料を払うことはおかしいことです。
それを払うということは借金にして払ってもらうということになります。
その後、将来的に賃金が発生するまでに何が起こるかは分かりません。
転職するかもしれませんし、体が悪くなって入院するかもしれません。
たとえ何事もなく働いたとしても成績が悪く給料がダウンするかもしれません。
そのうえで、前払いということをしても良いのか?という議論です。
②10万円給付の財源は赤字国債!何が問題?
10万円給付の財源は赤字国債から出すことになります。
日本は円という通貨発行権を持っているため、どんどんとお金を発行することができます。
お金をどんどんと発行できるからといって、お金には需要と供給の関係がありますから物価と貨幣の価値は変化していきます。
お金をどんどんとすればお金の価値は減っていきます。
つまり、インフレーション(以下、インフレという)になるということです。
世界では今、インフレ懸念でもちきりです。
アメリカは物価高が6.4%になり、ずっとインフレ懸念による対応を模索しています。
世界各国もアメリカの対応を重要視しています。
日本もデフレーション(以下、デフレという)から抜け出せないながらも、世界各国の輸入品が高いため、部分的に値上がりしている商品がたくさんあります。
また、原料高、エネルギー高、気候変動による栽培不良による食物高が起きています。
それだけではないです。
コロナ禍による世界での移動がとどこおった原因から輸送高も考えられます。
これが給料を借金してもらってから法律的に給料が発生するまでの問題です。
③誰が10万円給付の負担を負うのか?
18歳以下の人に対して10万円を給付するということですが、18歳以下の人たち、そしてそれ以後の人たちに借金して出してもらった10万円給付のつけを負わせることになります。
それを政府は選挙権がない18歳以下の人に対してちゃんと説明したでしょうか?
私がみる限りではしていません。
そして、たいていは18歳以下の子供の親が預かりという形で10万円給付を生活費、養育費などさまざまな資金として使うことでしょう。
18歳以下の人たちは預かり知らないところで勝手に借金を負わされることになります。
そのうえで、所得制限の問題を議論すべきではないでしょうか?
④インフレになった時の問題は考えておくべき!
それからインフレになった時にお金の価値は目減りします。
全国民にこの影響は響きます。
貯蓄だけに絶対神話的に信頼している日本がコツコツと貯金してきたお金が急に価値がなくなったらどうすれば良いのでしょうか?
一つのかごに物をもるなという教えで言えば、貯金だけにお金を投入しつづけるというのはリスクでしかありません。
国債がどんどんとすられるなら国債も良いでしょう。
インフレに強い金というのもあります。
投資を促しているのですから、投資をするのも一つの手です。
いろいろと考えてみましょう。
⑤ベーシックインカムの
10万円給付の問題はベーシックインカムの問題と直結します。
10万円給付の問題をベーシックインカムと結び付けたのは日本維新の会だけだったと思いますが、それを隠して、各政党はコロナの救いのためというもくろみだけで公約をかかげ、選挙に勝つために選挙活動をしていなかったでしょうか?
年金の対策でもそうですが、今と今後とどのような影響があるかを隠しながら政策をたてるのは少しだまし的にも思います。
もう少し議論をすり替えないでしてほしいところです。