年金世帯に機運があるのは暴論
「年金世帯、脱デフレ左右」の記事は、あまり大したことを言っていない記事のように思いました。
年金世帯の消費割合が4割に達するから、「資産循環」すれば良いだけでは放り投げすぎです。
「今年は日経平均株価がバブル崩壊後最高値となるなど株高で貯蓄から投資の機運がある。多くの人が一定の知識を持って適切に資産形成できれば支えになりうる」と書かれています。
日経平均株価が上がったのはウォーレン・バフェットさんが日本株を買い出したことが起点で、他の海外投資家も買い出したことによります。
しかし、海外投資家もいつ日本株から離脱するかわからない中で、「機運」があるとだけでは難しいと思います。
現に、アメリカで国債が一段階、格付けが引き下げられたことで日本を含む世界の株が同時株安にもなりました。
これもその前にアメリカの債務上限問題で、デフォルトになる危機があったことも要因です。
そのため、「一定の知識」というのが生半可の知識ではただマイナスになってしまう恐れを払拭しないと難しくなります。
また、「貯蓄から投資」については団塊の世代がもっとも移りにくい世代だと思います。というのは昔、貯蓄の金利が6%以上あった時の恩恵がどうしても抜けきれないはずです。
しかし、そのままの感覚で移行すると、投資は自己責任だよと損をした時になし崩し的にダメになりそうです。
とはいっても、投資信託で長期間、非課税ですよと言われても、それをかける年月はあまりありません。
となると、「一定」の知識ではなく、「相当」の知識を入れるか、証券会社に任すか、です。それも証券会社の営業に騙されずに。
それなのに記事では「適切に資産形成したり、ライフスタイルにあわせながら可能な範囲で働き続けたりと解はいくつもある」と急に尻切れトンボで、放り投げた感を抱きました。
さらにこれで消費税まであげられたら、この世代は消費意欲が増しますね。