EDEN/クジラ夜の街 英語タイトルがすごくいい
クジラ夜の街の新曲EDENが、クジラ夜の街すぎて好き。
もともと、幻想的、神話や聖書、昔話をもじった表現が多いクジラ夜の街。
綺麗な世界観は保っているけれど、歌詞を聞くとその神聖視されているものを壊したい衝動を歌っている。
私は人間のエゴイスティックな部分が表れているのが好きで、どれだけ綺麗に取り繕っても、綺麗なものに憧れても、
やっぱり自堕落で攻撃性が強くて汚い欲望を持っていて弱いのが人間だと思うから、
この人も、それを受け入れたり、足掻いたりしている、と感じる音楽や文章や表現や人がすごく好き。
平たく言えば自分の感情に共感していると勝手に期待できるものが好き。
文章でこう書く前にクジラ夜の街は好きだった。あまり聞かないタイプの音楽だから、なんで好きなんだろう、とぼんやり思っていた。
でも多分彼らにはそういう思想があると思ったからだと思う。そして私は今回の新曲がすごくすごくすごく好き。
音は一人ひとりの見せ場の音があって、こんな集大成のような音楽を作って、解散するとかいうのか?と思うほど、肌を指した。
アニメの戦闘シーンで敵を倒すために自爆しながら突っ込む時に流れているような、そんな音楽。
歌詞はまだちゃんと聴けてない。
でも私が一番クジラらしいと感じたのは、今回の英語タイトル。スマホの設定を英語にすると、曲のタイトルまで英語になってしまう。それがたまに嫌だが、
クジラ夜の街は英語タイトルでも遊ぶバンド。
毎回楽しみに検索するのだが、今回は英語のタイトルだから同じだろうと思っていた。しかし、違った。
ID IN EDEN
このタイトルが一人佇んでいても、あなたはクジラ夜の街の曲ですね、と言えてしまうほど、象徴的なタイトル。
そしてそれを、日本語タイトルではなく、裏でこっそりやるところ。ダイレクトすぎる素直な表現を、表に出さない捻くれ者。
ブルーハーツが歌った「天国へのパスポート」「神様への賄賂」の歌詞に感じた興奮。年代もジャンルも全く違う、高校の時にハマった音楽と今好きだと思う音楽。全く違う出力の仕方でも、コードが同じことを感じた。
アーティストはB面で歌いたいことを歌うとなんかすごい音楽分析の人が言ってた。小っ恥ずかしいけど見てほしい。さりげなく受け取ってほしいという思いも、一つの人間の特徴なんでしょうかね。
追記
ID IN EDENは順番を変えるとINDIES ENDになってメジャーデビューを知らせるものだったらしいです。これだけ英語タイトルに反応できたのに、気づけなかったのがとても悔しいです。