第15話 招かれざる客
15. 復習(5) 否定文・疑問文への書き換え問題の解法(現在形・過去形)
(6月20日 教室⑦)
苗の定植作業も無事終了し、教室の庭がますます活気づいてきた。
緑輝くトネリコの木々を背景に、庭のシンボルツリーとなっているジューンベリーの樹を取り囲むように作られた畑には、左から順にキュウリ12、トマト12、トウモロコシ6、ナス6、ピーマン6、その奥には約100の枝豆がずらりと列をなしている。
手前には今後、場所を取るだろうスイカの苗が2つ。
その脇には、甘い誘惑に負けて買ってしまったイチゴの苗が1つ。
こちらはすでに花が終わり、可愛らしい実が1個だけ生っている。
畑一面、緑の苗群の中で唯一赤く色気づいている市姫は、やはり見る者を魅了する。
「イート・ミー」と、言わんばかりに甘い雰囲気を醸し出す市姫は、一体どんな味がするのだろう。
だが、たった1個しかないイチゴの実を俺1人で食べてしまってもよいものだろうか。
あいつらのことだ、「私も」「俺も」と言い出すに決まっている。
そうかと言って、1個しかないものを皆で分けるにも無理がある。
ならば、ここは一つ観賞用に取っておくのが筋ではないのか。
いや待て。
一体、何のために作ったのだ。
このまま放っておけば、熟して腐るだけではないか。
そもそも育てたのは、この俺だ。
俺が独り占めして何が悪い。――
少し遠回りはしたけれど、俺はようやくゴールに辿り着いた。
そう、ここエデンの園の主は紛れもなく、この俺なのだ。
生徒が来る前に食べちゃおっと。――
だが、この万緑叢中紅一点をジューンベリーの葉蔭から虎視眈々と狙っている者がいた。
宿敵、ヒヨドリのヒーヨである。
小さい鳥ではあるが、ノネズミを狙うシマフクロウのようにじっとその時を窺っている。
――何や? ヒーヨ。こいつが欲しいのか? だが、一足遅かったようだな。イチゴは俺の目の前だ。仮にお前がそこからどんなに高速で飛んでこようとも、俺がひょいと手を伸ばせばこの実はもう、俺のもの。勝負ありだ。
が、諦めきれないのか、ヒーヨは身動き一つしようとしない。
――諦めが悪いぞ。ヒーヨ。
風がそよそよと吹いていた。
もともと光沢のある何百、何千ものトネリコの葉が、陽光を浴びてさらに輝き放って揺れている。
すると、
アホー
上空から、大きな鳴き声を上げながら1羽のカラスがやってきた。
カラスは教室の屋根の上に身を下ろし、こちらをじっと見つめている。
ヒーヨが一瞬、微かに動く。
今度はカラスと睨み合い。――
そしてようやく悟ったのか、カラスの審判を受けた敗者は潔く飛び去っていった。
――勝った。
この梅雨時、久々に顔を出したお天道様が俺を祝福している。
木々の緑も優しく俺に微笑みかけている。
空気といい、風といい、何もかもが気持ちよかった。
一方、先ほどのカラスはというと、青空の下、遥か彼方で黒い点になっていた。――
俺はゆっくりとイチゴの前にしゃがみ込み、そっと手を伸ばした。
が、次の瞬間、信じられない光景が、……。
そこには、我が物顔で実の半分を食い尽している先客がいたのだ。
ナ・メ・ク・ジ。――
「おぉ、神よ! そんな殺生な」と、俺は思わず叫んでしまった。
すると、
「誰か、呼んだ?」
と、聞き覚えのある声。
「はっ、今の声は? ははぁ、失礼いたしました、……豊穣の女神デメテル様」
「あー、うっめぇごだ」
ナメクジはデメテルの化身だった。
「デメテル様、今日はナメクジですか」
「何よ、悪い?」と、相変わらず強気な女神。
「い、いや、別に(、……塩かけたろか)」
「何か、言った?」と、からだ全体よだれまみれのナメクジが言う。
「いやいや、何も(、……気持ち悪っ)」
「あっそ。んで、あんだも食べたらいっちゃ。半分残しといたわよ」
「いっ、(『半分』って、)……結構です」
軟体動物の唾液が光り輝いている喰いかけイチゴは、さすがに食べる気にはなれなかった。
姿こそ見えないが、庭のどこかでヒーヨが俺を嘲笑っている。
――これも試練か。
「どぉれ、やっぞぉ。今日のテーマは『否定文・疑問文への書き換え問題の解法(現在形・過去形)』ね。ま、復習になるけど改めてやってみましょ。はい、<アテナの黙示録15>を見てちょ。
<アテナの黙示録15> 復習(5) 否定文・疑問文への書き換え問題の解法(現在形・過去形)
【1】否定文のつくり方
|★否定文に書き換える問題では、まずもとの文にbe動詞(=is/am/are/was/were)があるかないかを確かめる。
||①もとの文にbe動詞があるとき → be動詞のうしろに not を入れる。
|||例1)I am a student. → I am not a student.
|||例2)They were students last year. → They were not students last year.
||②もとの文にbe動詞がないとき(=一般動詞の文のとき)
|||(1) 述語動詞が現在形の場合
||||(a) 主語が I/you/複数のとき(=述語動詞に s がついていないとき)
||||||→ 主語+ don’t +動詞の原形~.
|||||例1)I play tennis. → I don’t play tennis.
|||||例2)We use this room. → We don’t use this room.
||||(b) 3人称単数主語のとき(=述語動詞に s がついているとき)
||||||→ 主語+ doesn’t +動詞の原形~.
|||||例1)He plays tennis. → He doesn’t play tennis.
|||||例2)Tom walks to school. → Tom doesn’t walk to school.
|||(2) 述語動詞が過去形の場合 → 主語+ didn’t +動詞の原形~.
||||例1)I played tennis. → I didn’t play tennis.
||||例2)She went to the park. → She didn’t go to the park.
いがぁ。ま、否定文でも疑問文でも同じなんだけど、与えられた英文を『否定文に書き換えなさい』『疑問文に書き換えなさい』って言われたら、まず! 英文中に is/am/are/was/were があるか、ないか、……そこんとこをしっかりと確かめること。なんでかっちゅーと、be動詞のある文と、be動詞のない文とでは、否定文・疑問文のつくり方が全然違うわけよ」
納得するものが1人、髪の毛をいじりながら聞き流す者が1人、テキストに女の子の絵を描いている者が1人、一番前で微動だにしない巨体が1体、一番後ろで何を考えているのかわからない者が1人。
――静かなのは結構だが、静かすぎるのもやりにくいものだ。
「それを頭に入れた上でだよ、……はい、【1】の①。まずは、be動詞の否定文のつくり方から。文中に is/am/are/was/were があるときは、is/am/are/was/were のうしろに」
「not を入れる」と、ソン太が答えた。
「そのとーし! よって、I am a student.(私は学生です)を否定文にするときは? はい、ヘラクレス」
「I am not a student.」
「そのとーし! am があるんだから、am のうしろに not を入れるだけね。ちなみに意味は?」
「私は学生ではありません」
「そ。んで、They were students last year.(彼らは去年学生でした)を否定文にしたら? メドりん」
「They were not students last year.」
「そのとーし! were があるんだから、were のうしろに not を入れるだけだ。ちなみに意味は?」
「彼らは去年学生ではありませんでした」
「そ。過去の文だからね、『~ではありませんでした』『~ではなかった』っていう訳にすればいいね。ここまで、いい?」
全員の目がOKのサインを出している。
「んで、次、②。今度は文中に is/am/are/was/were がない場合、つまり一般動詞の文の場合だ。ここで大事なことは、述語動詞の時制に注意すること。現在の文なのか、過去の文なのか、ってことよん。動詞の形を見て、もし現在の文であれば、主語の種類によって don’t か doesn’t かを使い分ける。過去の文であれば didn’t を使うよ。で、大事な作業があったよね。do/does/did を使ったら、うしろは動詞の」
「原形!」と、パンドラが手を挙げて言う。
「そのとーし!」
――前回が前回だけに、この発言は非常に嬉しい。
「よって、I play tennis.(私はテニスをします)を否定文にしたら? んで、パンドラ」
「I don’t play tennis.」
「そのとーし! ところで、なんで否定文にするのに don’t を使ったの?」
「えっとねー、be動詞がないから」
「おぉ、じゃあ、なんで didn’t を使わなかったの?」
「ん? だって、過去の文じゃないし」
「そ。もとの文の述語動詞は play で現在形だもんね。じゃあ、なんで、doesn’t を使わなかった?」
「主語が I だから」
「そのとーし! doesn’t を使うのは、主語が3人称単数のときだけだったからね。いでしょ。よく理解してるよん」
「エヘ」と、パンドラが照れ笑い。
同時にメドりんの表情が変わる。
――どうした、メドりん。理由がわからなかったか? でも、パンドラはちゃんとわかっていたようだな。さて、どうする? 仲の良い友達同士、メドりんは。「どうせアタシは」と遠い世界に赴くか、それとも、「それならアタシも」と頑張るか。親も含めて世の教育者というのは、なぜか後者を勧めたがるが、俺は全くもって前者でも構わないと思っている。大体「人がこうだから自分も」という考え方が気に食わない。何も勉強に限ったことではない。何事も、やりたければやればいいし、やりたくなければやらなきゃいい。大事なのは当人の意思だ。もちろん、それによって責任が当人に――場合によってはその親や教育者に――降りかかってくることが多々あることを親や教育者は経験上知っているからこそ、子供に教育と銘打って早め早めの安全策を取りたがるのだろうが。しかし、そうした子供の意思を最大限尊重し、1歩引いて神様レベルで見守り、道を踏み外しそうになる1歩手前で適切な指導に当たる――もちろん、助けを求められたら「それ見たことか」と言うのではなく誠心誠意助けてやる――のが、教育者たる者の役目ではないのか。そうすることで子供は自然と「感謝の気持ち」もまた実感するようになるだろう。それをどう表現するかなど、後回しでいい。大事なのはまず子供に感じさせること。「ありがとう」という文字や言葉を教えるよりも、「感謝の気持ち」を先に味わわせてやることに意義がある。最近の親や教育者を見ていると、どうもこの教える順番が逆になってしまっているように思えて仕方がない。現代社会において、「言われたからやる」「言われないからやらない」といった機械的な人間が増殖しているのも、そのせいではないのかと俺は思うのだが。やべっ。こんな調子では、ますます読者が減る。
「ちなみに意味は?」
「私はテニスをしません」
「おしっ。んで、もいっちょ。He plays tennis.(彼はテニスをします)を否定文にしたら? はい、ソン太」
「He doesn’t plays(×)」
「おいっ!」
「あ、He doesn’t play tennis.」
「そのとーし! does を使ったら、うしろは動詞の原形だからね、plays であれば s をとる、っていう作業を忘れずに」
「そうでした」
「ところで、なんで doesn’t を使ったの?」
「まず、これは一般動詞の文で、しかも現在形だから」
「うん。じゃあ、なんで don’t は使わなかったの?」
「主語が he だから」
「そのとーし! he は、I, you 以外で1人/1つを表す主語、つまり3人称単数主語だからね。あるいは、述語動詞に s がついていれば、主語は3人称単数主語だってわかる。いでしょ。ちなみに意味は?」
「彼はテニスをしません」
「おしっ。んで、もいっちょ。I played tennis.(私はテニスをしました)を否定文にしたら? はい、オルっぺ」
「I didn’t play tennis.」
「そのとーし! did を使ったら、うしろは動詞の原形だから、played の ed をとる。いいよー。ところで、なんで didn’t を使ったの?」
「もとの文が一般動詞の過去の文だから」
「そのとーし! 一般動詞の文なんだから、I wasn’t ~. なんてのはありえないからね。いでしょ。ちなみに意味は?」
「私はテニスをしませんでした」
「おしっ。ここまで、どっか質問ある?」
「先生」と、メドりんが声をかけた。
「ん?」
「てことわぁ、動詞を見れば何を使うかわかるってことだよね」
曖昧な質問だが、彼女の言いたいことはよくわかった。
同時に、彼女の「何とかしたい」「正解を出したい」という切なる思いも十二分に伝わった。
「しょーゆーこと。is/am/are/was/were があれば、うしろに not を入れるだけ。is/am/are/was/were がなければ、don’t/doesn’t/didn’t のどれかを使うってことだね。述語動詞が play であれば don’t play だし、plays であれば doesn’t play だし、played であれば didn’t play になるってことさ」
「そっか、わかった」
メドりんの青い瞳が輝きだした。
――おいおい、石化光線、発射すんなよ。
「んで、次、【2】、今度は疑問文ね。
【2】疑問文のつくり方
|★疑問文に書き換える問題では、まずもとの文にbe動詞(=is/am/are/was/were)があるかないかを確かめる。
||①もとの文にbe動詞があるとき → be動詞を主語の前に出す。
|||例1)You are a student. → Are you a student?
|||例2)Tom and Ken were students last year. → Were Tom and Ken students last year?
||②もとの文にbe動詞がないとき(=一般動詞の文のとき)
|||(1) 述語動詞が現在形の場合
||||(a) 主語が I/you/複数のとき(=述語動詞に s がついていないとき)
||||||→ Do +主語+動詞の原形~?
|||||例1)You play tennis. → Do you play tennis?
|||||例2)They use this room. → Do they use this room?
||||(b) 3人称単数主語のとき(=述語動詞に s がついているとき)
||||||→ Does +主語+動詞の原形~?
|||||例1)He plays tennis. → Does he play tennis?
|||||例2)Tom walks to school. → Does Tom walk to school?
|||(2) 述語動詞が過去形の場合 → Did +主語+動詞の原形~?
||||例1)You played tennis. → Did you play tennis?
||||例2)She went to the park. → Did she go to the park?
【3】疑問文の答え方
|★be動詞の疑問文には、be動詞で答える(=do/does/did は使わない)。
||例1)Are you a student?
|||||―Yes, I am./No, I’m not.
||例2)Were Tom and Ken students last year?
|||||―Yes, they were./No, they weren’t.
|★do/does/did の疑問文(=一般動詞の疑問文)には、do/does/did で答える(=be動詞は使わない)。
||例1)Do you play tennis?
|||||―Yes, I do./No, I don’t.
||例2)Does he play tennis?
|||||―Yes, he does./No, he doesn’t.
||例3)Did you play tennis?
|||||―Yes, I did./No, I didn’t.
はい、①から。文中に is/am/are/was/were があるときは、is/am/are/was/were を」
「主語の前に出す」と、ソン太が答えた。
「そのとーし! よって、You are a student.(あなたは学生です)を疑問文にするときは? はい、ヘラクレス」
「Are you a student?」
「そのとーし! are があるんだから、are を主語の you の前に出せばいい。ちなみに意味は?」
「あなたは学生ですか」
「そ。んで、yes で答えたら? 【3】を参考にしていいよ」
「Yes, I am.」
「そ。『あなたは~か』って聞かれてるんだから、答えるときは『私は~』だよね。んで、no だったら?」
「No, I’m not.」
「おしっ、いでしょ。んで、もいっちょ。Tom and Ken were students last year.(トムとケンは去年学生でした)を疑問文にしたら? はい、メドりん」
「Were Tom and Ken students last year?」
「そのとーし! were があるんだから、were を主語の Tom and Ken の前に出せばいい。ちなみに意味は?」
「トムとケンは去年学生でしたか」
「そ。んで、yes で答えたら?」
「Yes, ……」
「主語は Tom and Ken なんだから、『はい、彼らは~』ってやればいいね」
「じゃあ、Yes, they are(×)」
「おいっ。were で聞かれてるんだから」
「あ、そっか。Yes, they were.」
「そ。no だったら?」
「No, they weren’t.」
「てことよん。OK?」
「うん」
「んで、次、②。今度は、文中に is/am/are/was/were がない場合、つまり一般動詞の文の場合だ。ま、否定文のときと同じなんだけど、大事なのは、述語動詞の時制ね。動詞の形を見て、もし現在の文であれば、主語の種類によって do か does を使い分ける。過去の文であれば did を使うよ。で、大事な作業! do/does/did を使ったら、うしろは動詞の」
「原形!」と、メドりん。
――お。乗ってきたな。
「そのとーし!よって、They use this room.(彼らはこの部屋を使います)を疑問文にしたら? はい、パンドラ」
「Do they use this room?」
「そのとーし! ところで、なんで疑問文にするのに do を使ったの?」
「be動詞がないから」
「うん。じゃあ、なんで did は使わなかったの?」
「現在の文だから」
「そ。もとの文の述語動詞は use で現在形だもんね。じゃあ、なんで does は使わなかったの?」
「主語が they だから」
「そのとーし! does を使うのは、主語が3人称単数のときだけだったからね。いでしょ。ちなみに意味は?」
「彼らはこの部屋を使いますか」
「そ。んで、yes で答えたら?」
「Yes, they are(×)」
「おいっ。do で聞かれてるんだから」
「あ、Yes, they do.」
「そ。no だったら?」
「No, they don’t.」
「てことよん。OK?」
「はーい」
「おしっ。んで、もいっちょ。Tom walks to school.(トムは学校に歩いていきます)を疑問文にしたら? はい、ソン太」
「Does Tom walk to school?」
「そのとーし! does を使ったら、うしろは動詞の原形だからね」
「ところで、なんで does を使ったの?」
「一般動詞の現在の文だから」
「うん。じゃあ、なんで do は使わなかったの?」
「主語が Tom だから」
「そのとーし! ちなみに意味は?」
「トムは学校に歩いて行きますか」
「そ。んで、yes で答えたら?」
「Yes, he does.」
「おぉ、no だったら?」
「No, he doesn’t.」
「おしっ、いでしょ。んで、もいっちょ。She went to the park.(彼女は公園に行きました)を疑問文にしたら? はい、オルっぺ」
「Did she went(×)」
「おいっ。went は動詞の原形じゃないぞ」
「え? あ、Did she go to the park?」
「そのとーし! did を使ったら、うしろは動詞の原形だからね、went は原形の go に戻す。ところで、なんで did を使ったの?」
「もとの文が一般動詞の過去の文だから」
「そのとーし! ちなみに意味は?」
「彼女は公園に行きましたか」
「そ。んで、yes で答えたら?」
「Yes, she did.」
「おぉ、no だったら?」
「No, She didn’t.」
「おしっ。ここまで、どっか質問ある?」
「「「「「なーい」」」」」
と、全員の声が見事に揃った。
「んで、<スピンクスの謎15>、やっぞぉ」
「「「「「ぇぇぇえええ~~~~~」」」」」
と、息ぴったりの5人衆。
(なんか疲れたー)
(今日、長くね?)
(腹、減ったー)
(アハハハハ)
(……)
――聞こえない、聞こえない、っと。
<スピンクスの謎15> 復習(5) 否定文・疑問文への書き換え問題の解法(現在形・過去形)
次の英文を否定文に書き換えなさい。
(1) My brother goes to school by bike.
(2) She was fifteen years old then.
(3) Tom gave me a book yesterday.
次の英文を疑問文に書き換えなさい。
(4) You walked to the park yesterday.
(5) Nancy is from Canada.
「てなわけで、ちゃっちゃとやっちゃうぞ。はい、ヘラクレスから、(1)、書き換えた英文読みぃ」
次の英文を否定文に書き換えなさい。
(1) My brother goes to school by bike.
「My brother doesn’t go to school by bike.」
「そのとーし! ところで、なんで doesn’t を使ったの?」
「be動詞がなくて、……」
「おぉ」
「現在の文で、……」
「おぉ」
「主語が my brother で3人称単数だから!」
「そのとーし!」
「おっしゃー!」と、特大の両拳が机を叩いた。
――おいおい、壊すなよ。
「ちなみに意味は?」
「私の兄弟は自転車で学校に行きません」
「おしっ。んで、次、(2)、メドりん」
次の英文を否定文に書き換えなさい。
(2) She was fifteen years old then.
「She wasn’t fifteen years old then.」
「そのとーし! ところで、なんで wasn’t にしたの?」
「え? was があるから」
「そ。be動詞の否定文は、be動詞のうしろに not を入れるだけだ。ちなみに意味は?」
「彼女はそのとき15歳ではありませんでした」
「おしっ。んで、次、(3)、パンドラ」
次の英文を否定文に書き換えなさい。
(3) Tom gave me a book yesterday.
「ん? gave って、……」
「give(与える)の過去形。不規則動詞だよ」
「ということわぁ、Tom didn’t give me a book yesterday.」
「そのとーし! did を使ったら、うしろは動詞の原形だからね。ところで、なんで didn’t を使ったの?」
「一般動詞の過去の文だから」
「そのとーし! ちなみに意味は?」
「トムは昨日私に本を与えなかった」
「おしっ。はい、次、(4)、今度は疑問文だ。はい、ソン太、書き換えた英文読みぃ」
次の英文を疑問文に書き換えなさい。
(4) You walked to the park yesterday.
「Did you walk to the park yesterday?」
「そのとーし! did を使ったら、うしろは動詞の原形だからね。ところで、なんで did を使ったの?」
「一般動詞の過去の文だから」
「そのとーし! ちなみに意味は?」
「あなたは昨日公園に歩いて行きましたか」
「おしっ。ちなみに、yes で答えたら?」
「Yes, I did.」
「おぉ、no だったら?」
「No, I didn’t.」
「おしっ。did で聞かれたら、did で答える。いでしょ。はい、ラスト、(5)、オルっぺ」
次の英文を疑問文に書き換えなさい。
(5) Nancy is from Canada.
「Is Nancy from Canada?」
「そのとーし! ところで、Nancy が主語なのに、なんで does を使わなかったの?」
「is があるから」
「そのとーし! この文はbe動詞の文だからね、do/does/did は使えない。いでしょ。ちなみに意味は?」
「ナンシーはカナダ出身ですか」
「そ。ちなみに、yes で答えたら?」
「Yes, she is.」
「おぉ、no だったら?」
「No, she isn’t.」
「うん。いでしょ。はい、通してどっか、質問ある?」
「「「「「なーい」」」」」
「おしっ。んで、本日終了。おつかれさ~ん」
(メドりん、見て、見て。イチゴ、生ってる)
(ホントだー、美味しそー)
――聞こえない、聞こえない、っと。
<オイディプスの答え15> 復習(5) 否定文・疑問文への書き換え問題の解法(現在形・過去形)
(1) My brother doesn’t go to school by bike.
(2) She wasn’t fifteen years old then.
(3) Tom didn’t give me a book yesterday.
(4) Did you walk to the park yesterday?
(5) Is Nancy from Canada?