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脳内大運動会
ガッツリ年の瀬になってしまいましたが、今年出した曲の話を今年中にすることをまだ諦めておりませんぜ。
前回、ペンドロールに纏わる話をしてからちょい時間が経ちましたが今日は"Reborn!"について話をさせてください。
ちなみにペンドロールの話は↓から読めますので、長いけど宜しければ。
さて本題に入ります。
2024年に出したミスタニスタの新曲の内、2曲目は"Reborn!"という曲です。
某ジャンプ漫画のタイトルと被ってますが、それとは無関係でございます。期待されてた方がおったら申し訳ない。
聴いてくれた方はご存知かと思いますが、なかなかにハジけた曲でございます。
ミスタニスタの3人でこういうパンキッシュ?な感じを出すのは久しぶりでして、ウエムラといたしましても歌詞、歌ともにアグレッシブな感じでやらせていただきました。
"Reborn!"にまつわる話はシバガキもXにて発信しておりますので、よろしければお目通しくださいませ。
(何故か記事上だと上手く表示されない、俺だけ?)
そんなパンクに対する冒涜めいたこちらの曲ですが、今回は早速歌詞をご覧ください。
“Reborn!”の歌詞はこんな感じ。
こんがらがってるまだ
突拍子もなくマーダー
混沌極まり蒸かすはマルボロ
何遍やってもタダ
そんじょいそこらのホラー
放送コードに障るか?マ◯◯◯
こんがらがってるまだ
突拍子もなくマーダー
ブレスが浅くて減らないマルボロ
何遍やってもタダ
そんじょいそこらのホラー
ラッピング済なら怖くはないのよ
マジで
まだ鼻につくわ
洗えど落ちぬわ
とっ散らかってるまた
お宅の隣人マーダー
六畳一間に盛り付けポモドーロ
こんがらがってるまだ?
こちとら刑事のMatter
狂うわ、もう
頭バラバラだ
振るうは棒
これでサヨナラだ
こんがらがってるまだ
突拍子もなくマーダー
冥土の土産にマルボロ
乞うReborn!
ドラマさながらだ
ロッケンロー?ノッてんの?往年のStyle?
ロッケンロー?ノッてんの?どうしよう?死罪!ポ◯ー!!
車ドーン!
骨もバラバラだ
振るうは棒
頭からパラダイス
こんがらがってるまだ
突拍子もなくマーダー
冥土の土産にマルボロ
乞うReborn!
ドラマさながらだ
自分で書いといてアレやけど、
なんじゃいこの歌詞。
まぁ内容はさておきとして、
この歌詞は久々に楽しさの方向へ振り切って書いております。
歌詞を書き始める前の話になりますが、
まず最初にシバガキ先生よりデモが上がってきて聴いた時、「これは頭を空っぽにして歌詞を書くやつだ!」となったんですね。
ハイテンポで不協和音が炸裂しており、なんというか"理不尽感"がある曲。
久しくこういった曲はやってなかったので、上手くやれるかしらとソワソワしつつも意味わからん感じの歌詞はいつだって書きたいものなので
「はちゃめちゃな感じの歌詞にするぞ!」
ということだけは決めておりました。
ただ本当に頭真っ白で書いているかというとそうでもなく、この曲については一応テーマありきで詞を書いております。
歌詞どんな感じにするかの会話をしている際にジョーザキより「なんかお題決めてそれで書かへんか」的な話が上がりまして。
そしてそこでコンポーザーシバガキより指名されたテーマは"サスペンス"。
とはいえ別に何かしらのタイアップだとかそういう話ではもちろん無く、それ故に「割と好き勝手にして良い」という話だったので、サスペンスを軸に好き勝手やらせていただくことに。
デモを聴いた時点での第一印象として「はちゃめちゃな感じにしよう」とは決めていたので、それとサスペンスを掛け合わせようということで練り始めた次第です。
で、"サスペンス"って考えた時になんとなくシリアスなイメージが浮かんだのですが、俺は火サスもまともにみたことが一度たりとてない。
そしてこの曲についてはシリアスはなんか違う気がする。もっとトンチキな雰囲気。
この時点でちょっと手詰まり感出てきてどうしようとなったのですが、ここでめげちゃ面目が立たない。
「テーマありきでもやれまっせ」という自信をつけたかったので、なんとかして落とし所を見つけようと足掻く。
そこで"サスペンス"というテーマは大事にしながらも、曲に対して抱いた印象を掛け合わせて、歌詞に孕ませたいサスペンス要素を考え直してみたところ
・ゴールデンタイムというよりも深夜枠
・シリアスというよりコメディアス
・サイコというよりパニック
みたいな軸で解釈できそうだな、となりまして。
この辺まで整理出来たら、やりたかった"ハチャメチャ感"との折り合いも付けられそうということで着手。
切り口についても色々と考えてみたのですが、
ふと殺人現場におけるパニック殺人犯の頭の中にフォーカスしてみたいなという思いつきから
ついうっかり殺人を起こしてしまった主人公の頭の中、みたいなイメージで歌詞を書いてみることとしました。
そこからは
「自分がうっかり殺っちまったらどんな感じになるだろうか」
みたいなことも思いつつ、頭に浮かんだ光景や言葉を吐き出して無事完成。
デモを何度も聴きながら、語感重視で思いついたフレーズをポンポン出しながら歌詞を書いたので、細やかに話すような思いは正直無い。
誠にかたじけない。
本当にシンプルに楽しく書いているのが本作です。
とはいえ個人的には
"振るうは棒"というフレーズとが気に入っております。
ご覧の通り"棒に振る"を別の言い方してるだけなのですが、この言い方にすると己がやらかした状況に対してのヤケクソ感や能動的にネガティブな感じが出てきており、思いつけてよかったなと。
あ、あとAメロの
"こんがらがってるまだ〜"
"とっ散らかってるまた〜"
のパートは事件現場×パニックをテーマに韻を踏んで見ておるのですが、書いててめちゃくちゃ楽しかった。
ラスサビにもこのパートが出てきますが、そうした立ち回りを踏まえて、
「この曲の歌メロにおいてはリフ的な立ち位置だなぁ」と解釈し
口に出して楽しいフレーズにしたいなと思いつつ楽しく唸りながら書いております。
って考えてみると、"細やかに話すような思いは正直無い"なんて言うてる割にはかなりお気に入りかも。
この曲ではウエムラなりに"サスペンス"という切り口で言葉選びをしてみているけど、こういった支離滅裂感って脳味噌のキャパシティを超えたときにあるよなぁと思う。というか歌詞を書いてる時にもそんなことを考えておりました。
なので、"うっかり殺しちゃった"というシチュエーションの歌詞ではありますが、
裏テーマとしては"パニック状態の脳内の再現"みたいなところもある。
鬱々とした感覚や収まりのつかない焦りや苛立ちみたいなものが全て混ざり合うようなあの感覚と、その処遇に困り果ててしまい全てを投げ出したくなるようなあの感じ。
他の人がそういった感覚になることがあるのかはわからんのですが、そういう雰囲気を出してぇなと思いながら頭の中のワードが入っている箪笥の引き出しをひっぺ返しておりました。
自分で書いた歌詞であることを踏まえるとおかしな話ですが、
この曲の歌詞は何度見返しても
「何言いたいかよくわからんけどヤケクソになってるのは分かる」
という印象になるんです。
その点で割とやりたい雰囲気は出せたんじゃないかなぁとおもております。自己満足やけどな!ガハハ!
思考がまとまらない時に聴くと、更に収集がつかなくなって楽しいので皆様も是非お試しを!
全てを投げ出したくなった時にこの曲を聴いて静かに狂っていただけると幸いです。
そしてその後はまた現実に腰据えて向き合うなどしましょう。
しんどなったらまたこの曲聴いてくれたらええねん。
P.S.
この記事冒頭の写真はジャケ写になるかもしれなかった、とある日のウエムラの限界ランチです。
同じ麻婆豆腐でもシチュエーションで上手くも不味くもなるんだなぁと痛感いたしました。
皆様、器にはちょい気を配るようにしようぜ。